Vol.7 暮田マキネ先生
―ストーリーを考え、それを形にしていくまでのプロセスをお伺いできますか?
暮田先生:そうですね、作品によって変わりますが、大体はぱっと浮かんだシーンなりセリフなりに頭の中で肉付けしていって、まずは文章に起こします。
ここでいう文章は、脚本みたいなものでしょうか。この時点でメインキャラクターの人生年表みたいなものも考えるのですが、そうすると大体勝手に動いて物語を作っていってくれる感じです。
―キャラクターの肉付けの際のこだわりなどはありますか?
暮田先生:こだわり…は特にないですね。頭の中で勝手に育つ(笑)
―とすると、キャラクターの大元のインスピレーションは一体どこになるのでしょうか。
暮田先生:どこだろう…!日々の生活の中で出会ってきた人からですかね。
既存の作品やキャラクター、また実在する俳優さんなどは、自分の中に情報として蓄積されてるとは思うんですが、その人をまるっとモデルにはしたことないですね。しないというより、できないみたいです。
―どちらかというと、そうした様々な人物の要素や情報を取り入れながらキャラクター像が自然と出来上がっていくような。
暮田先生:そうですね。まとめ方素晴らしい(笑)
―ありがとうございます(笑) そうしてキャラが固まったら次はネームということですが、感情的なシーンではネームの段階でかなり描き込んでありますよね。
(c)メディアソフト
―こういった形になっているのは、先生の中で何か理由があるのでしょうか。
暮田先生:なんとなく描きこんでしまう時もあるんですけど、一番は「感情を忘れないため」という理由だと思います。
―キャラクターの感情が全面に出ているような見せ場のシーンでは、やっぱり読者さんもぐっと惹きつけられますよね。
暮田先生:惹きつけられてほしいですね~。そこに込めた感情が伝わらないとすべて台無し、みたいな局面が多々あります。