Vol.4 木村ヒデサト先生
―イラスト制作の大まかな手順などをお伺いできますか?
木村先生:私は全体の構成を思い浮かべてからしか絵が描けないので、ペンを持つまでにかなり時間がかかります。
かっこいいのを思いつくと、次はコピー用紙に水色のシャーペンで下書きを描きます。不幸なことに私はペンタブレットで下書きを描けません。下書きが出来たらペン入れをします。大体は2Bか3Bのシャーペンですが、絵に合うような線にするために、筆ペン・マジック・ミリペン等、好きなものでなぞります。どうせスキャナで取り込んで加工するのでなんだっていいです。
木村先生:基本的に、saiというソフトで色を塗って、フォトショップで加工します。
木村先生:色塗りに関して特殊なことはあまりしていませんが、青色・黄緑・マゼンタ・柿色あたりの、自分が好きな色で光を描くのが好きです。
―参考にすることの多い資料や、作業中の環境、BGMなど、木村先生の制作風景について教えてください。
木村先生:参考にする資料は、自分で撮ったデジカメ写真です。最近はあまり新しい写真を仕入れられていないので、ちょっと困っています。
基本的にずっとヘッドフォンで音楽を聞いています。Bluetoothヘッドフォンはコードが邪魔でないので楽です。
ポッドキャストでラジオも聞きます。気分によって変えますが、なんでも聞きます。最近アイドルマスターsideMのキャラソンを全曲買いました。
―制作が煮詰まったり、モチベーションが続かない時などはどのようにして気持ちを切り替えることが多いですか?
木村先生:切り替わらないです。モチベが下がるときはたいてい時間が無いので気分転換自体しませんが、遊んだり寝たり運動したりで一時的に楽しくなったとしても、机に向かえばどうせ煮詰まっている原稿です。困ります。
とりあえず制作は、やればいつか終わります…。やれば終わる…。集中タイムさえ到来してくれたら…と信じて机に向かいます。
わざと値が張るエナジードリンクを飲んで「金掛けたんだから今やれ!」と自分に言い聞かせることもあります。
最終的に背中を押してくれるのは残り時間です。悲しい。
―イラスト・漫画制作において大事だと思うことや、BL創作を行っている方へのアドバイスなどをお伺いできますか?
木村先生:何だってそうだとは思いますが、どんなに拙いと思っても最後までやりとげることですかね…。
失敗したら書き直したらいいし、おもしろくないと思ったら次の作品を完成させればいいです。
途中で放り投げてもいいですが、次の作品を完成させることが大事だと思います。過去は過去ですが未来は自分次第なので。
―最後に、BL創作を行っている方や読者の方へのメッセージをお願いします。
木村先生:初めまして、木村ヒデサトと申します。このような未熟な身でインタビューをお受けするのは大変恐縮です。
創作に疲れたら寝ていいし遊んでいいし美味しいものを食べてもいいです。苦しいことも多いですが、楽しいことも多いです。
私は創作するすべての方が持っている情熱が大好物なので、微力ながら、どなたかの漫画制作における一歩の、背中を押す何かになっていればいいなと思う所存でございます。
ありがとうございました。
―木村ヒデサト先生、インタビューありがとうございました!