生意気な年下にうっかり惚れられまして。2年目!
「でさ、うちに小原さんが来ることになったんだよ。戦力としてはありがたいんだけど、うまくやっていけるかなあ……」
抱えたクッションに半分顔を埋めながらぼやくように言うと、澤村が慰めるようにぽん、と肩を叩いた。
「……俺もよく知らないが」
「まあそうだよな、今ンとこ澤村のとこのチームと企画営業部自体絡みないからなー」
金曜の退社後、軽く飲んだままの流れで椋太の家に泊まった澤村は、我が家のソファのように寛いでいる。
「まあ実際一緒に仕事してみないと分からないけどさ。営業マンってやっぱ俺含めて押し強いしな……」
「白井さんは相手の意図を汲んで動けるから、大丈夫だ」
澤村はそっと椋太の頭を撫でる。
「ありがと」
言葉は少ないが、澤村は椋太のことをよく把握しているなと少しだけ感心する。
付き合うようになってから、こうして二人だけになると、澤村はどこかしら触れることが増えた。
最初は椋太も戸惑うことが多かったが、次第に慣らされてきたのか安心できるようになった。
(カノジョ扱いされてるみたいでちょっと悔しいけど、暖かいし、気持ちぃし)
されるがままうっとりと目を閉じる。
「猿みたいだ」
「うるせー、なら毛づくろいすんな」
軽口の応酬に気分が軽くなる。
澤村は相変わらず口は生意気だったが、主人に尽くす犬のように献身的だ。
椋太もそれに甘えて、普段は誰にも愚痴ったりすることがなかったが、つい心許してなんでも話してしまうようになった。
(なんか、甘ちゃんになったかな、俺)
そうふと思い当たると、不安になった。
(あまり寄りかかりすぎないようにしないとな)
椋太はクッションをギュッと抱きしめた。
抱えたクッションに半分顔を埋めながらぼやくように言うと、澤村が慰めるようにぽん、と肩を叩いた。
「……俺もよく知らないが」
「まあそうだよな、今ンとこ澤村のとこのチームと企画営業部自体絡みないからなー」
金曜の退社後、軽く飲んだままの流れで椋太の家に泊まった澤村は、我が家のソファのように寛いでいる。
「まあ実際一緒に仕事してみないと分からないけどさ。営業マンってやっぱ俺含めて押し強いしな……」
「白井さんは相手の意図を汲んで動けるから、大丈夫だ」
澤村はそっと椋太の頭を撫でる。
「ありがと」
言葉は少ないが、澤村は椋太のことをよく把握しているなと少しだけ感心する。
付き合うようになってから、こうして二人だけになると、澤村はどこかしら触れることが増えた。
最初は椋太も戸惑うことが多かったが、次第に慣らされてきたのか安心できるようになった。
(カノジョ扱いされてるみたいでちょっと悔しいけど、暖かいし、気持ちぃし)
されるがままうっとりと目を閉じる。
「猿みたいだ」
「うるせー、なら毛づくろいすんな」
軽口の応酬に気分が軽くなる。
澤村は相変わらず口は生意気だったが、主人に尽くす犬のように献身的だ。
椋太もそれに甘えて、普段は誰にも愚痴ったりすることがなかったが、つい心許してなんでも話してしまうようになった。
(なんか、甘ちゃんになったかな、俺)
そうふと思い当たると、不安になった。
(あまり寄りかかりすぎないようにしないとな)
椋太はクッションをギュッと抱きしめた。