生意気な年下にうっかり惚れられまして。2年目!
簡単に食べれるご飯がいいと、椋太は冷蔵庫の中をまずチェックする。
冷凍してあったご飯を解凍し、手早く調味料や卵などを入れて、簡易チャーハンを作った。
中華調味料とネギで簡単に作ったスープもそえれば簡単とはいえ立派なディナーだ。
「いただきます」
ダイニングテーブルに座って手を合わせると、熱々のうちにレンゲでご飯をすくい上げる。
(そもそも……自分の妄想だけでちょっと考えすぎていたな)
よく考えてみれば、澤村は黙っていただけで、ある意味いつも通りだといえる。
なんとなくの後ろ暗さから慌ててしまって難癖をつけてしまったのは自分のせいだと椋太は考える。
ご飯を食べ進めるうちに、腹も満たされてだんだんと思考もまとまっていく。
「と、なると。だ」
(まずは変に責めてしまってごめんって謝って。正直にどう感じたかとかを聞こう)
そう決めれば、あとは動くだけだ。と勢い良くごちそうさまを言って、椋太は食器を持って立ち上がった。
翌日。
少しそわそわしながら、掃除機をかけて綺麗になった部屋のソファに浅く腰を掛ける。
前日夜、早速LINEで「昨日は変なことを言ってごめん、ちょっと話をしたいから会いたい」、と素直に伝えると、一言わかった、「午前中用を済ませてから昼すぎにそっちにいく」とすぐ返事がきたのだった。
ぼんやりとソファに座っていると、ガチャガチャ、とドアが開く音がした。
「……ッ」
慌てて玄関に走り寄ると、こちらをみて澤村が少し目を開いた。
「……歓迎か?」
その言葉に、椋太はらしくなく慌てて飛び込んだことが恥ずかしくなる。
「違うし、じゃなくて、うん、まあ」
「そうか」
少しだけ口の端が笑っているように見えて、心をなでおろす。
「えーっと、なにか、飲む。てかコーヒー入れるか?」
「面倒じゃなければ、飲みたい」
「わかった、ちょっとソファでまってろ」
ちょっと気まずい雰囲気と、でもちゃんと来てくれたことへの安心感で少しドキドキしながら椋太はキッチンに入る。
コーヒー豆を缶からスプーン2杯すくうと、シルバーのシンプルな手挽きミルに入れる。
いつもの様にガリガリと回すと、すぐに香ばしい豆の香りが漂った。
「コーヒー豆、種類かえたか」
「あ、よく気づいたな。この前のよりは少し深入りにした」
「そうか」
紙フィルタに挽いた豆をいれ、お湯を少しだけかけて蒸らす。
ふんわりと温かい香りが部屋を包み込んだ。
「よし、と。どうぞ」
コーヒーの入ったグレーのマグと、小さな小皿にいれたビターチョコレートを出す。
「お茶請けはチョコでいいか」
「これくらいなら、あと甘くないしな」
自分の分のマグも持ってくると、少し控えめにソファの隣りに座った。
「もっと、こっちよれ」
隙間を詰めるように、澤村が椋太の腰を掴んで引き寄せる。
(こ、コーヒーもってなくてよかった……)
突然の接触に、驚いてつい身体を固くしてしまう。
(話しを、きちんとしないと)
ちゃんと話ができていない状態ではあまり接触はしたくないと思いつつも、温かい体温はとても心地よく心を満たす。
冷凍してあったご飯を解凍し、手早く調味料や卵などを入れて、簡易チャーハンを作った。
中華調味料とネギで簡単に作ったスープもそえれば簡単とはいえ立派なディナーだ。
「いただきます」
ダイニングテーブルに座って手を合わせると、熱々のうちにレンゲでご飯をすくい上げる。
(そもそも……自分の妄想だけでちょっと考えすぎていたな)
よく考えてみれば、澤村は黙っていただけで、ある意味いつも通りだといえる。
なんとなくの後ろ暗さから慌ててしまって難癖をつけてしまったのは自分のせいだと椋太は考える。
ご飯を食べ進めるうちに、腹も満たされてだんだんと思考もまとまっていく。
「と、なると。だ」
(まずは変に責めてしまってごめんって謝って。正直にどう感じたかとかを聞こう)
そう決めれば、あとは動くだけだ。と勢い良くごちそうさまを言って、椋太は食器を持って立ち上がった。
翌日。
少しそわそわしながら、掃除機をかけて綺麗になった部屋のソファに浅く腰を掛ける。
前日夜、早速LINEで「昨日は変なことを言ってごめん、ちょっと話をしたいから会いたい」、と素直に伝えると、一言わかった、「午前中用を済ませてから昼すぎにそっちにいく」とすぐ返事がきたのだった。
ぼんやりとソファに座っていると、ガチャガチャ、とドアが開く音がした。
「……ッ」
慌てて玄関に走り寄ると、こちらをみて澤村が少し目を開いた。
「……歓迎か?」
その言葉に、椋太はらしくなく慌てて飛び込んだことが恥ずかしくなる。
「違うし、じゃなくて、うん、まあ」
「そうか」
少しだけ口の端が笑っているように見えて、心をなでおろす。
「えーっと、なにか、飲む。てかコーヒー入れるか?」
「面倒じゃなければ、飲みたい」
「わかった、ちょっとソファでまってろ」
ちょっと気まずい雰囲気と、でもちゃんと来てくれたことへの安心感で少しドキドキしながら椋太はキッチンに入る。
コーヒー豆を缶からスプーン2杯すくうと、シルバーのシンプルな手挽きミルに入れる。
いつもの様にガリガリと回すと、すぐに香ばしい豆の香りが漂った。
「コーヒー豆、種類かえたか」
「あ、よく気づいたな。この前のよりは少し深入りにした」
「そうか」
紙フィルタに挽いた豆をいれ、お湯を少しだけかけて蒸らす。
ふんわりと温かい香りが部屋を包み込んだ。
「よし、と。どうぞ」
コーヒーの入ったグレーのマグと、小さな小皿にいれたビターチョコレートを出す。
「お茶請けはチョコでいいか」
「これくらいなら、あと甘くないしな」
自分の分のマグも持ってくると、少し控えめにソファの隣りに座った。
「もっと、こっちよれ」
隙間を詰めるように、澤村が椋太の腰を掴んで引き寄せる。
(こ、コーヒーもってなくてよかった……)
突然の接触に、驚いてつい身体を固くしてしまう。
(話しを、きちんとしないと)
ちゃんと話ができていない状態ではあまり接触はしたくないと思いつつも、温かい体温はとても心地よく心を満たす。