▶︎ 森田 田村
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森田「田村先生ー」
「あ、ひぃちゃん〜!」
森田「はい、ココア。」
「ふふ、いいん?」
森田「うん、どうせ貰う気満々やろ?笑」
「あはは、バレた。ありがとう。」
森田「どーいたしまして。」
「さーて、今日もお掃除しますかー。」
「毎回ありがとうなぁ、」
森田「私がやりたくてしてるだけだから。」
「格好いいやん。」
森田「ふふ、先生はココア飲んでていいよ。休憩休憩。」
「やった〜、ありがと〜う。」
森田「はーい。」
目の前でホウキを持ちせっせと掃除してくれてるこの子は森田ひかるちゃん。うちの高校の2年生。新任の保乃によく懐いてくれて、上の先生から押し付けられた週一のお掃除もこうして手伝ってくれている。
「今日部活は?」
森田「自主練やけ、抜けてきた。」
「いいん?」
森田「うん。こんな寒い中田村先生が1人で掃除してるの無視する方が無理。」
「ほんまにやさしいなぁ。」
森田「そんなことないよ。笑」
「あるよー。」
でも確かに、ほかの先生からひぃちゃんの良い印象を聞いたことは無いかもしれない。唯一顧問の先生だけが褒めているのは聞くけど、
「なぁひぃちゃんってさ」
森田「ん?」
「問題児なん?」
森田「んー?ふふ、どうやろね。」
「保乃2年生の授業持ってないし分からんけど、どうなん?」
森田「んー、まぁでも先生からは好かれとらんと思うよ。授業態度悪いし。」
「そうなんや。こんないい子なのに。」
森田「それは田村先生だから。」
「ん?」
森田「田村先生だから、優しいって思われたいし、好感度も上げたい。」
「ふふ、なんでよ、新任の保乃に好かれたって何もしてあげられへんで?」
森田「田村先生に好かれてればそれでいい。」
「変わってるなぁ〜。」
「ん、飲み終わった!保乃もやる!」
森田「じゃあ先生はあっち、私はこっちからやるけ、ささっと終わらせよう。」
「やな!!よーし頑張るぞー。」
「「終わったぁ」」
森田「いやぁ、あっちぃ、」
「暑いなぁ、」
松田「ひーかーるーー!!バンド練始めるよー!」
森田「…なんであんな遠くにいるのにしっかり聞こえるん、じゃあ先生またね、」
「あ、うん!ありがとうなぁ!」
森田「はーい。」
「あ、明日さ放課後ライブあるんよ、もし良かったら来て。中庭でやってる。」
「行く!絶対行く!」
森田「ふふ、待ってる。じゃあね。」
「うん!!頑張ってな!!」
ひぃちゃんがライブしてるとこ、初めて見るなぁ、ひぃちゃんって何やってるんやろ、ドラム?ベース?何やろなぁ。
ざわざわ ざわざわ
「わぁ人多い、」
松田「みんなーーー!こんにちはーー!dead endでーす!!!」
「「「「「「「いぇーーーーい!!!」」」」」」」
「っ…、」
ひぃちゃん、ギターなんや、ちっちゃい体に反して真っ赤で大きいギター。格好良い。
松田「今日はなんと!!!うちのギターひかるが初のギターボーカルをやりまーす!!!」
"きゃーーー!!!"
"ひかるちゃーーん!!!"
"やばいやばい、推しギタボ?やばくね?"
ひぃちゃん人気凄いな…。
森田「あーっ、あ、え、聞こえます?」
"聞こえるー!"
"ぎゃ!こっちみた!!"
"ひかるちゃーん!"
森田「えーっと、dead endで味方、」
(My Hair is Badさんの味方をお借りします)
"本当のヒーローは意外と近くにいるんだ"
"きっとこれからも僕は正義にも悪にも慣れないけど"
"誰よりも君の味方だ"
"たった1秒でも 長く笑えるように"
"ありふれた日々の 味方で居られたなら"
"何も必要ない 瞬きの後に君がただ"
"そばにいれば それでいい"
「っ…、」
優しい表情、優しい声が優しくて暖かい音に乗って保乃に届く。まるで保乃に歌ってくれているような、そんな気分になってしまう。
1番が終わり、2番も終わる、あぁ、もう少しで終わってしまう。もっと、もっと聞いていたいのに。
"「最後は必ず正義が勝つ」って言うけど"
"そんなの信じたりしたくないのは"
"だって 僕は もう"
"悪になろうと 君の味方でいたいから"
"君が笑えば 何もいらない"
"君がいれば 僕は負けない"
目と目が合う、ひぃちゃんはしっかりと保乃を捉えていた。そしてそのままゆっくりと微笑み、曲を終えた。
拍手に包まれる中、保乃は頬に生暖かい感触を感じ手をやれば涙であろう雫がつく。
ひぃちゃんに一言告げたくて、校門の前で軽音部の帰りを待った。
森田「あ、居った。いつものとこ居らんから探しちゃった。」
「あ、ごめん…!」
森田「ふふ、はい、ココア。」
「ふふ、ありがとう。ひぃちゃん、はい、ココア。」
森田「え!!?よかと?笑」
「うん。ライブお疲れ様。」
森田「へへ、ありがとう。あ、メッセージ付きじゃん。"ライブお疲れ様〜格好良かったよ〜"って、ちゃんと言葉で言ってよ笑」
「ほんっっまに格好良かった。」
「あれ誰の歌なん?」
森田「私が作った歌。」
「え、ほんまに?」
森田「うん。私が先生に向けて作った歌。ふふ、重い?笑」
「んーん、嬉しい、凄い嬉しい、」
森田「あはは、先生泣いとったもんね。」
「バレてた?笑」
森田「バレバレ」
「でもなんで、ほのの為に作ってくれたん?」
森田「ココア。見て。」
「ココア?」
「…すき、です?」
森田「先生が好き。だから1番の味方で居たかった。」
「っ…、」
森田「卒業までの1年で私の事好きにさせるけ、意識して?」
「…うんっ、」
森田「ふふ、じゃあ、私は帰るけど、先生は?」
「保乃ももう終わりだから、一緒に帰らん?」
森田「かえる!」
「ん、ほな帰ろ〜。」
ひぃちゃんからの好意は薄々感じていた。
そしてそれに保乃が惹かれているのも、
まぁ確信したのは今日のライブやけど。
卒業式の日が少しだけ、待ち遠しいかも。
-fin-
「あ、ひぃちゃん〜!」
森田「はい、ココア。」
「ふふ、いいん?」
森田「うん、どうせ貰う気満々やろ?笑」
「あはは、バレた。ありがとう。」
森田「どーいたしまして。」
「さーて、今日もお掃除しますかー。」
「毎回ありがとうなぁ、」
森田「私がやりたくてしてるだけだから。」
「格好いいやん。」
森田「ふふ、先生はココア飲んでていいよ。休憩休憩。」
「やった〜、ありがと〜う。」
森田「はーい。」
目の前でホウキを持ちせっせと掃除してくれてるこの子は森田ひかるちゃん。うちの高校の2年生。新任の保乃によく懐いてくれて、上の先生から押し付けられた週一のお掃除もこうして手伝ってくれている。
「今日部活は?」
森田「自主練やけ、抜けてきた。」
「いいん?」
森田「うん。こんな寒い中田村先生が1人で掃除してるの無視する方が無理。」
「ほんまにやさしいなぁ。」
森田「そんなことないよ。笑」
「あるよー。」
でも確かに、ほかの先生からひぃちゃんの良い印象を聞いたことは無いかもしれない。唯一顧問の先生だけが褒めているのは聞くけど、
「なぁひぃちゃんってさ」
森田「ん?」
「問題児なん?」
森田「んー?ふふ、どうやろね。」
「保乃2年生の授業持ってないし分からんけど、どうなん?」
森田「んー、まぁでも先生からは好かれとらんと思うよ。授業態度悪いし。」
「そうなんや。こんないい子なのに。」
森田「それは田村先生だから。」
「ん?」
森田「田村先生だから、優しいって思われたいし、好感度も上げたい。」
「ふふ、なんでよ、新任の保乃に好かれたって何もしてあげられへんで?」
森田「田村先生に好かれてればそれでいい。」
「変わってるなぁ〜。」
「ん、飲み終わった!保乃もやる!」
森田「じゃあ先生はあっち、私はこっちからやるけ、ささっと終わらせよう。」
「やな!!よーし頑張るぞー。」
「「終わったぁ」」
森田「いやぁ、あっちぃ、」
「暑いなぁ、」
松田「ひーかーるーー!!バンド練始めるよー!」
森田「…なんであんな遠くにいるのにしっかり聞こえるん、じゃあ先生またね、」
「あ、うん!ありがとうなぁ!」
森田「はーい。」
「あ、明日さ放課後ライブあるんよ、もし良かったら来て。中庭でやってる。」
「行く!絶対行く!」
森田「ふふ、待ってる。じゃあね。」
「うん!!頑張ってな!!」
ひぃちゃんがライブしてるとこ、初めて見るなぁ、ひぃちゃんって何やってるんやろ、ドラム?ベース?何やろなぁ。
ざわざわ ざわざわ
「わぁ人多い、」
松田「みんなーーー!こんにちはーー!dead endでーす!!!」
「「「「「「「いぇーーーーい!!!」」」」」」」
「っ…、」
ひぃちゃん、ギターなんや、ちっちゃい体に反して真っ赤で大きいギター。格好良い。
松田「今日はなんと!!!うちのギターひかるが初のギターボーカルをやりまーす!!!」
"きゃーーー!!!"
"ひかるちゃーーん!!!"
"やばいやばい、推しギタボ?やばくね?"
ひぃちゃん人気凄いな…。
森田「あーっ、あ、え、聞こえます?」
"聞こえるー!"
"ぎゃ!こっちみた!!"
"ひかるちゃーん!"
森田「えーっと、dead endで味方、」
(My Hair is Badさんの味方をお借りします)
"本当のヒーローは意外と近くにいるんだ"
"きっとこれからも僕は正義にも悪にも慣れないけど"
"誰よりも君の味方だ"
"たった1秒でも 長く笑えるように"
"ありふれた日々の 味方で居られたなら"
"何も必要ない 瞬きの後に君がただ"
"そばにいれば それでいい"
「っ…、」
優しい表情、優しい声が優しくて暖かい音に乗って保乃に届く。まるで保乃に歌ってくれているような、そんな気分になってしまう。
1番が終わり、2番も終わる、あぁ、もう少しで終わってしまう。もっと、もっと聞いていたいのに。
"「最後は必ず正義が勝つ」って言うけど"
"そんなの信じたりしたくないのは"
"だって 僕は もう"
"悪になろうと 君の味方でいたいから"
"君が笑えば 何もいらない"
"君がいれば 僕は負けない"
目と目が合う、ひぃちゃんはしっかりと保乃を捉えていた。そしてそのままゆっくりと微笑み、曲を終えた。
拍手に包まれる中、保乃は頬に生暖かい感触を感じ手をやれば涙であろう雫がつく。
ひぃちゃんに一言告げたくて、校門の前で軽音部の帰りを待った。
森田「あ、居った。いつものとこ居らんから探しちゃった。」
「あ、ごめん…!」
森田「ふふ、はい、ココア。」
「ふふ、ありがとう。ひぃちゃん、はい、ココア。」
森田「え!!?よかと?笑」
「うん。ライブお疲れ様。」
森田「へへ、ありがとう。あ、メッセージ付きじゃん。"ライブお疲れ様〜格好良かったよ〜"って、ちゃんと言葉で言ってよ笑」
「ほんっっまに格好良かった。」
「あれ誰の歌なん?」
森田「私が作った歌。」
「え、ほんまに?」
森田「うん。私が先生に向けて作った歌。ふふ、重い?笑」
「んーん、嬉しい、凄い嬉しい、」
森田「あはは、先生泣いとったもんね。」
「バレてた?笑」
森田「バレバレ」
「でもなんで、ほのの為に作ってくれたん?」
森田「ココア。見て。」
「ココア?」
「…すき、です?」
森田「先生が好き。だから1番の味方で居たかった。」
「っ…、」
森田「卒業までの1年で私の事好きにさせるけ、意識して?」
「…うんっ、」
森田「ふふ、じゃあ、私は帰るけど、先生は?」
「保乃ももう終わりだから、一緒に帰らん?」
森田「かえる!」
「ん、ほな帰ろ〜。」
ひぃちゃんからの好意は薄々感じていた。
そしてそれに保乃が惹かれているのも、
まぁ確信したのは今日のライブやけど。
卒業式の日が少しだけ、待ち遠しいかも。
-fin-