▶︎ 森田 田村
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恋人が風邪を引いた。
それなりの熱に体を蝕まれているらしい。
体温計の写真だけ送ってきたあたり、本当にきついんやろうな。
お昼に考えていた夕飯のメニューは一転して、彼女特製のモノへと形を変える。
必要な調味料だけ手にスーパーを出て、足早に家へと向かう。
1人で戦っている彼女の元へ、早く行きたい。
「ただいま!」
靴を脱ぎながら、帰りを知らせて、そのまま寝室へ向かう。ドアを開ければ、顔を赤くし、息を荒らげた彼女が布団の中から顔を覗かせていた。
森田「保乃ちゃん、おか、えり。」
「ただいま、きついなぁ、遅なってごめんな。」
彼女の体温を分かち合うように額から頬を何往復も手を滑らせる。
「お粥作るから、待っててな?」
森田「ん…、あり、がと。」
いつもよりも弱々しい彼女を背に、髪を括り、袖を捲ってキッチンへ向かう。
愛情と塩分を込めたお粥を煮立たせながら、ひぃちゃんが風邪の時だけ食べたくなるというプリンを作り出す。
それなりに時間が経ち、煮立ち終えたお粥を手に再び寝室へ戻る。
幼い寝顔を愛しく思いながら、肩をポンポンと叩き彼女を起こす。
「おはよう、ひぃちゃん。」
森田「ん、いい匂い、」
「ひぃちゃんの好きな梅のお粥やで。食べれる?」
森田「ありがとう、食べたい。」
ゆったりと起き上がり、ベッドの背に体重を預けたひぃちゃんは、とろんとした顔のままお粥に口をつけた。
森田「ん、あっふ、おいしい、おいしいです。」
「ふふ、良かった。気をつけて食べるんやで。」
森田「ん、おいしい、ありがとう、保乃ちゃん。」
「どういたしまして。」
昨日の夜、鳴かせ過ぎたかな。
お酒も入っちゃってたし、結構激しくしたんかも。それで風邪ひいたとか?え、それやったら保乃のせいやんな。
森田「保乃ちゃん?」
「…昨日しすぎたせいで風邪引いちゃったんかな?」
森田「…ふふっ、そんなんやないよ。」
「女の子の日近いけ、ただ単に免疫がないだけやと思う。」
「そっか、次からはもっと優しくするな、」
森田「激しい保乃ちゃんも好きだよ。」
「もうなに〜、そんな真っ赤な顔で言わんとって〜、したくなっちゃうやん。」
森田「…治ったら、しよう?」
「っ…、約束やで。」
森田「ふふ、うんっ。」
熱の時だけ、素直になるひぃちゃん。
したいことも、気持ちも、全て包み隠さず教えてくれる。ひぃちゃんが風邪を引いた時だけ見れるこの姿にほんの少しだけ、まだ治らないで、と思ってしまう保乃もいる。
まあ、治らんかったらするもんも出来ひんからやっぱ治ってもらわんと困るわ。
そんなことを考えながら、ひぃちゃんを見ていれば、また可愛らしく笑って、お粥を口に運んだ。
愛しい貴方が、いつまでも幸せでいれますように。
そんな願いを込めて、冷蔵庫の中からプリンを取り出して、彼女に渡す。
この笑顔を見るために保乃は生きているのかもな、なんて大それたことを考えながら。
-fin-
それなりの熱に体を蝕まれているらしい。
体温計の写真だけ送ってきたあたり、本当にきついんやろうな。
お昼に考えていた夕飯のメニューは一転して、彼女特製のモノへと形を変える。
必要な調味料だけ手にスーパーを出て、足早に家へと向かう。
1人で戦っている彼女の元へ、早く行きたい。
「ただいま!」
靴を脱ぎながら、帰りを知らせて、そのまま寝室へ向かう。ドアを開ければ、顔を赤くし、息を荒らげた彼女が布団の中から顔を覗かせていた。
森田「保乃ちゃん、おか、えり。」
「ただいま、きついなぁ、遅なってごめんな。」
彼女の体温を分かち合うように額から頬を何往復も手を滑らせる。
「お粥作るから、待っててな?」
森田「ん…、あり、がと。」
いつもよりも弱々しい彼女を背に、髪を括り、袖を捲ってキッチンへ向かう。
愛情と塩分を込めたお粥を煮立たせながら、ひぃちゃんが風邪の時だけ食べたくなるというプリンを作り出す。
それなりに時間が経ち、煮立ち終えたお粥を手に再び寝室へ戻る。
幼い寝顔を愛しく思いながら、肩をポンポンと叩き彼女を起こす。
「おはよう、ひぃちゃん。」
森田「ん、いい匂い、」
「ひぃちゃんの好きな梅のお粥やで。食べれる?」
森田「ありがとう、食べたい。」
ゆったりと起き上がり、ベッドの背に体重を預けたひぃちゃんは、とろんとした顔のままお粥に口をつけた。
森田「ん、あっふ、おいしい、おいしいです。」
「ふふ、良かった。気をつけて食べるんやで。」
森田「ん、おいしい、ありがとう、保乃ちゃん。」
「どういたしまして。」
昨日の夜、鳴かせ過ぎたかな。
お酒も入っちゃってたし、結構激しくしたんかも。それで風邪ひいたとか?え、それやったら保乃のせいやんな。
森田「保乃ちゃん?」
「…昨日しすぎたせいで風邪引いちゃったんかな?」
森田「…ふふっ、そんなんやないよ。」
「女の子の日近いけ、ただ単に免疫がないだけやと思う。」
「そっか、次からはもっと優しくするな、」
森田「激しい保乃ちゃんも好きだよ。」
「もうなに〜、そんな真っ赤な顔で言わんとって〜、したくなっちゃうやん。」
森田「…治ったら、しよう?」
「っ…、約束やで。」
森田「ふふ、うんっ。」
熱の時だけ、素直になるひぃちゃん。
したいことも、気持ちも、全て包み隠さず教えてくれる。ひぃちゃんが風邪を引いた時だけ見れるこの姿にほんの少しだけ、まだ治らないで、と思ってしまう保乃もいる。
まあ、治らんかったらするもんも出来ひんからやっぱ治ってもらわんと困るわ。
そんなことを考えながら、ひぃちゃんを見ていれば、また可愛らしく笑って、お粥を口に運んだ。
愛しい貴方が、いつまでも幸せでいれますように。
そんな願いを込めて、冷蔵庫の中からプリンを取り出して、彼女に渡す。
この笑顔を見るために保乃は生きているのかもな、なんて大それたことを考えながら。
-fin-