▶︎ 森田 田村
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彼女とは生きてる世界が違うと思った。
この学校の支配権は彼女にあって、彼女の一言で他人の人生が二転、三転とする。
そんな圧倒的王者がひぃちゃんやった。
ひぃちゃんを初めて見たのは入学式のとき。
彼女が体育館に入ってきた瞬間一瞬で場の空気が彼女のモノになって、周りの生徒たちは皆口を噤んだ。
生きてる世界が違う。そう思ったのと同時にどうしようもなく惹かれてしまった自分が居て、全員が1歩も足を動かさない中、それをチャンスだと捉えて彼女に近づいた。
"名前なんて言うん?"なんて、在り来りな掛け言葉から始まった保乃とひぃちゃんの関係は不思議な物やった。
森田「保乃ちゃん、お弁当食べよう。」
「ん、屋上行こっか。」
森田「うんっ。」
ひぃちゃんが廊下に出れば、どれだけ暴れまわっている生徒だろうとピシッと動きを止める。
それはきっと本能的な防衛反応であって、そうせざる得ないオーラがひぃちゃんにはあった。
各言う保乃だって、それがない訳では無い。
ただ、それ以上にひぃちゃんが魅力的で、惹き付けられる力が強いんだ。偶に息の仕方を忘れてしまうくらい、彼女に取り込まれてしまう。
森田「お、今日も貸切やね。ラッキー。」
「ふふ、ひぃちゃんのランチ時は邪魔出来ひんからやない〜?」
森田「ん〜、ふふ、そうかも。」
「皆勿体ないなぁ、ひぃちゃんほんまは優しいのに。」
森田「そう言ってくれるのは保乃ちゃんだけやけ、嬉しいよ。」
「いつか、みんなにも分かって欲しいな。」
ひぃちゃんのオーラや、この空気は生まれ持ったものと、これまで培ってきたもので出来ているんやと思う。ただ1度だけ、酷く冷えきったひぃちゃんを見たことがあった。
あれは確か、保乃が話しかけ始めて1ヶ月が経った頃。
(過去)
"おい、あれが噂の田村じゃね?"
"あ、まじじゃん。あいつ使ったら森田と近づけんだろ"
誰かの下にいることが気に食わない人間が居た。きっと中学や地元では上に立ってきた人達なんだと思う。だからこそ、圧倒的な支配者のひぃちゃんが気に食わなくて、どうにかしてでもその席に自分たちが座りたい欲にまみれた人たちは保乃に絡んできた。
"なぁ、お前さ、森田と仲良いんだろ?"
"ちょっと呼び出してくんねえかな、呼ぶだけでいいからさ"
そんな2人を中心に話を聞き付けたであろう仲間たちも集まってきて、進学早々面倒事に巻き込まれてしまった、なんて思っていた時やった。
森田「邪魔やけ、どいて。」
廊下の先から聞こえたひぃちゃんの声。
声を張ったわけでも、そう近くにいた訳でもないのに、その声は廊下にいた全員に届いていて、たったそれだけで背筋がゾクゾクとするほど恐怖を抱いた。
「ひぃちゃ、ん、」
威勢を張ってた人達も皆ひぃちゃんを前にしたら固まってしまって、顔だって引き攣っている。
それもそのはずだ。ひぃちゃんの目は冷めきっていて、ソコに人間のあるべき感情を何一つ感じれなかったのだから。
"う、っ、うわああああ!!"
理性を失ってしまったのか、それとも、何かが壊れてしまったのか集団の中にいた1人がひぃちゃんに向かって走り出した。
ひぃちゃんは、何を言うでもなく、目を配ることも無く、綺麗と思ってしまうほどの蹴りを入れた。
男の子はうつ伏せのまま、苦しそうに声を上げている。もう誰も動く人は居なかった。
森田「保乃ちゃん。なんも怪我ない?大丈夫やった?」
「っ…、うん、大丈夫、ありがとう、」
同じ人間とは思えないほどケロッと表情を変えたひぃちゃんは、そのまま保乃の手を取って、屋上へ向かった。
(現在)
あれっきり、あの表情をするひぃちゃんを見ていない。時々あれは夢だったんじゃないか、なんて思ってしまうくらいやった。
森田「保乃ちゃん?」
「ん、ごめん、ぼーとしてた。」
森田「ふふ、ぼーっとしすぎ。」
「ごめんやん、なんか言ってた?」
森田「あー、だから、その、来週さ動物園行かん?っち言いよった。」
「ん!ええなぁ!行きたい!」
森田「やった、じゃあ約束。」
「ふふ、うん、約束。」
皆は目の前にいるひぃちゃんを知らない。
恋をする女の子のように頬を赤らめ、時折保乃のことを盗み見ては嬉しそうに笑う。
そんなひぃちゃんが可愛くて、愛おしくて堪らない。
きっと保乃たちは両想いで、それを知っているのは保乃だけ。
圧倒的な王者は今保乃の手の中にいる。
その事実が堪らなく嬉しいのだ。
ピコンッ
「ん、まりなちゃんからや。」
森田「…。」
あぁ、空気が変わった。
ピンッと張り詰めた空気。言葉には出さないひぃちゃんから溢れ出てしまっている独占欲。
堪らない。堪らなく愛おしい。
「なぁ、ひぃちゃん?」
森田「…ん?」
「保乃、ひぃちゃんになら殺されてもええよ。」
森田「っ…、」
最大の誘い文句だと思った。
殺されることすらも受け入れられてしまうのは、それほど貴女に惹かれて、取り込まれてしまったから。
どんなひぃちゃんでも受け入れる、それを伝えるにはこれがきっとピッタリなんだ。
ほら、また空気が変わる。
獲物を見つけた狼のような瞳が保乃を捕まえて、そのままベンチに押し倒される。
空気を、人を、世界を、支配する彼女が、
保乃に支配されている。
これは保乃とひぃちゃんの不思議な関係のお話。
-Fin-
リクエスト
・圧倒的な王者の森田×唯一支配外の田村の話
・スクールカースト1位の森田さんが田村さんの手のひらで転がされる話
▶︎書いてる途中で着地点が分からなくなってしまい、よく分からない話になってしまいました。すみません。(涙)
この学校の支配権は彼女にあって、彼女の一言で他人の人生が二転、三転とする。
そんな圧倒的王者がひぃちゃんやった。
ひぃちゃんを初めて見たのは入学式のとき。
彼女が体育館に入ってきた瞬間一瞬で場の空気が彼女のモノになって、周りの生徒たちは皆口を噤んだ。
生きてる世界が違う。そう思ったのと同時にどうしようもなく惹かれてしまった自分が居て、全員が1歩も足を動かさない中、それをチャンスだと捉えて彼女に近づいた。
"名前なんて言うん?"なんて、在り来りな掛け言葉から始まった保乃とひぃちゃんの関係は不思議な物やった。
森田「保乃ちゃん、お弁当食べよう。」
「ん、屋上行こっか。」
森田「うんっ。」
ひぃちゃんが廊下に出れば、どれだけ暴れまわっている生徒だろうとピシッと動きを止める。
それはきっと本能的な防衛反応であって、そうせざる得ないオーラがひぃちゃんにはあった。
各言う保乃だって、それがない訳では無い。
ただ、それ以上にひぃちゃんが魅力的で、惹き付けられる力が強いんだ。偶に息の仕方を忘れてしまうくらい、彼女に取り込まれてしまう。
森田「お、今日も貸切やね。ラッキー。」
「ふふ、ひぃちゃんのランチ時は邪魔出来ひんからやない〜?」
森田「ん〜、ふふ、そうかも。」
「皆勿体ないなぁ、ひぃちゃんほんまは優しいのに。」
森田「そう言ってくれるのは保乃ちゃんだけやけ、嬉しいよ。」
「いつか、みんなにも分かって欲しいな。」
ひぃちゃんのオーラや、この空気は生まれ持ったものと、これまで培ってきたもので出来ているんやと思う。ただ1度だけ、酷く冷えきったひぃちゃんを見たことがあった。
あれは確か、保乃が話しかけ始めて1ヶ月が経った頃。
(過去)
"おい、あれが噂の田村じゃね?"
"あ、まじじゃん。あいつ使ったら森田と近づけんだろ"
誰かの下にいることが気に食わない人間が居た。きっと中学や地元では上に立ってきた人達なんだと思う。だからこそ、圧倒的な支配者のひぃちゃんが気に食わなくて、どうにかしてでもその席に自分たちが座りたい欲にまみれた人たちは保乃に絡んできた。
"なぁ、お前さ、森田と仲良いんだろ?"
"ちょっと呼び出してくんねえかな、呼ぶだけでいいからさ"
そんな2人を中心に話を聞き付けたであろう仲間たちも集まってきて、進学早々面倒事に巻き込まれてしまった、なんて思っていた時やった。
森田「邪魔やけ、どいて。」
廊下の先から聞こえたひぃちゃんの声。
声を張ったわけでも、そう近くにいた訳でもないのに、その声は廊下にいた全員に届いていて、たったそれだけで背筋がゾクゾクとするほど恐怖を抱いた。
「ひぃちゃ、ん、」
威勢を張ってた人達も皆ひぃちゃんを前にしたら固まってしまって、顔だって引き攣っている。
それもそのはずだ。ひぃちゃんの目は冷めきっていて、ソコに人間のあるべき感情を何一つ感じれなかったのだから。
"う、っ、うわああああ!!"
理性を失ってしまったのか、それとも、何かが壊れてしまったのか集団の中にいた1人がひぃちゃんに向かって走り出した。
ひぃちゃんは、何を言うでもなく、目を配ることも無く、綺麗と思ってしまうほどの蹴りを入れた。
男の子はうつ伏せのまま、苦しそうに声を上げている。もう誰も動く人は居なかった。
森田「保乃ちゃん。なんも怪我ない?大丈夫やった?」
「っ…、うん、大丈夫、ありがとう、」
同じ人間とは思えないほどケロッと表情を変えたひぃちゃんは、そのまま保乃の手を取って、屋上へ向かった。
(現在)
あれっきり、あの表情をするひぃちゃんを見ていない。時々あれは夢だったんじゃないか、なんて思ってしまうくらいやった。
森田「保乃ちゃん?」
「ん、ごめん、ぼーとしてた。」
森田「ふふ、ぼーっとしすぎ。」
「ごめんやん、なんか言ってた?」
森田「あー、だから、その、来週さ動物園行かん?っち言いよった。」
「ん!ええなぁ!行きたい!」
森田「やった、じゃあ約束。」
「ふふ、うん、約束。」
皆は目の前にいるひぃちゃんを知らない。
恋をする女の子のように頬を赤らめ、時折保乃のことを盗み見ては嬉しそうに笑う。
そんなひぃちゃんが可愛くて、愛おしくて堪らない。
きっと保乃たちは両想いで、それを知っているのは保乃だけ。
圧倒的な王者は今保乃の手の中にいる。
その事実が堪らなく嬉しいのだ。
ピコンッ
「ん、まりなちゃんからや。」
森田「…。」
あぁ、空気が変わった。
ピンッと張り詰めた空気。言葉には出さないひぃちゃんから溢れ出てしまっている独占欲。
堪らない。堪らなく愛おしい。
「なぁ、ひぃちゃん?」
森田「…ん?」
「保乃、ひぃちゃんになら殺されてもええよ。」
森田「っ…、」
最大の誘い文句だと思った。
殺されることすらも受け入れられてしまうのは、それほど貴女に惹かれて、取り込まれてしまったから。
どんなひぃちゃんでも受け入れる、それを伝えるにはこれがきっとピッタリなんだ。
ほら、また空気が変わる。
獲物を見つけた狼のような瞳が保乃を捕まえて、そのままベンチに押し倒される。
空気を、人を、世界を、支配する彼女が、
保乃に支配されている。
これは保乃とひぃちゃんの不思議な関係のお話。
-Fin-
リクエスト
・圧倒的な王者の森田×唯一支配外の田村の話
・スクールカースト1位の森田さんが田村さんの手のひらで転がされる話
▶︎書いてる途中で着地点が分からなくなってしまい、よく分からない話になってしまいました。すみません。(涙)