▶︎ 田村保乃

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それはきっと、一目惚れだったと思う。


私とは生きてる世界が違うような、
上品で、可愛くて、周りには友達が沢山いて、凄く笑顔のかわいいひと。


『そこどいて。』


"あぁ?"


『どけって、』


"うっ…く、"


お遊び半分の喧嘩を終わらせた。
彼女に声をかけたかったから。


でも、近づいた途端、周りにいた友達によって、彼女とは話せなくなった。


初めて、喧嘩していることを後悔した。
そして初めて、恋をした。


『…ていう訳なんですけど、理佐先生、どうしたらあの子と仲良くなれますか。』


理佐「んーーー、情報が少なすぎるね〜、相手が誰なのか、何年生で、何組の子なのかも分からないんでしょ?」


『はい。』


理佐「まずは情報を掴もう。そっから攻略してくのが1番だと思うよ。」


『分かりました。』
『ありがとう、先生!!』


理佐「ふふ、はいよ、またなんかあったらすぐ言いな?」


『はい!!』


まずは情報を掴む…。
確か、あの子の隣にいた子って私と同じクラスだった気がする。よし。聞き込み行こう。








『ねえ。』


森田「…わ、私?」


『うん。えっと、名前、』


森田「あ、森田です、森田ひかる。」


『ひかる、ちゃん。』


森田「はい、」
「えっと、なにか?」


『あー、えっと、mrthkrです、』


森田「存じ上げてます、」


『そうだよね、あの、1週間前、』


森田「1週間前?…あ、あの時、、ごめんなさい!!喧嘩に巻き込まれるのかと思って、逃げ出しちゃって、」


『あぁ、いや、それは全然、寧ろ怖い思いさせてごめん。』


森田「…、」


『私が聞きたいのはそれじゃなくて、その時一緒にいた、』


森田「一緒にいた?」


『笑顔の可愛い子、のこと知りたくて、』


森田「笑顔の可愛い子……、保乃ちゃん?」


『保乃、ちゃん、?』


森田「ちょっと待ってくださいね、写真写真、この子ですか?」


『っ…そう!!!この子、』


森田「田村保乃ちゃん、4組の子です。」


『田村保乃、4組、』
『ひかるちゃん、ありがとう。』


森田「あ、いえ、」


『お礼は絶対するから!!また!!』


森田「あ、はい!」


4組、田村保乃、


『はぁはぁ…、』


ガラガラ


"っ…"
"mrtさんじゃん…"
"うちらのクラスに来たってことは、喧嘩?"


『あ…、あの、田村さん、居ますか?』


田村「…?保乃?」


『っ…、』


可愛い、あ、やばい、息出来ない、どうやって息するんだっけ、あれ、


田村「mrtさん!!?」


『はぁっ…はぁ、っ、』


"え、なに?"
"誰かにやられたんじゃない?"
"えー?負けないって噂じゃない?"
"こわー"


田村「なぁ!なんで誰も助けてくれへんの?誰か先生呼んできてや!!」


『はぁはぁっ…』


松田「遅刻遅刻ーーって、ほの、どうしたの!?ってmrtさん、大丈夫!!?今先生呼んでくる!」


田村「ありがとう!!」
mrtさん、大丈夫やから、ゆっくり吸って、吐いて、そう、上手やで、」


この人は見た目がいいだけじゃなくて、中身までいい人なんだ、こんな私の事を思って周りに怒ってくれる人なんて、初めてだ。







小林「hkrーー、大丈夫?」


『すみま、せん、』


小林「大分安定したね、保乃ちゃん、ありがとね、後は私が見るから。」


田村「いえ、お大事にな?」


『あ、あの!』


田村「…?」


『あの、ありが、とう。』


田村「ふふ、どーいたしまして。」
「あれ、そー言えば保乃に用あって教室来たんやなかった?」


『あぁ、えっと、』


田村「…んー、それまた今度にせん?そしたらまた話せるやろ?」


『っ…また、話しかけてもいいの、?』


田村「ふふ、当たり前やん。保乃もっとhkrちゃんと仲良くなりたい。」


『っ…ありがとう、』


田村「ん!じゃあまたな!」


『うん、また。』


小林「ふふ、青春じゃん。」


『べ、別にそんなんじゃ。』


小林「でも、なーんで急に過呼吸になったかね。」


『保乃ちゃんが、可愛くて、』


小林「は?」


『保乃ちゃんが、可愛くて、息の仕方わからなくなった。』


小林「嘘でしょ、」


『ほんと、』


小林「はぁぁぁぁ、心配返してくんない?」


『ええー、心配はありがたく受け取っときます。』


小林「返せ。返品しろ。」


『ふふ、無理。』


小林「まぁいいや、hkr、保乃ちゃんと仲良くなりたいんだったら、保乃ちゃんの嫌がることはしないこと。」


『わかった。』


小林「ふふ、よろしい。じゃ、寝てな。どうせ授業出ないでしょ?」


『うん。あ、森田ひかるちゃんって知ってますか?』


小林「ひかる?知ってるけど。」


『好きな食べ物、とか。』


小林「あーなんだっけなぁ、スッパイマン?だかなんだか。」


『スッパイマン…、ありがとう、先生!!』


小林「ちょ、どこ行くの。」


『スッパイマン探し!!じゃあまた明日!!』


小林「…はぁ、」









森田「そうそう、そうなんよ。」


あ、居た。


『ひかるちゃん。』


森田「ん?…mrtさん?」


『これ、この前のお礼。』


森田「…スッパイマンだらけ、ふふ、いいん?」


『うん、ひかるちゃんのおかげで保乃ちゃんと話せたから。』


森田「そんな大したことしてないのに。笑」
「ありがとう、mrtさん…、んー、hkrちゃん!」


『っ…うんっ。』


スッパイマンのお陰か、この日からひかるちゃんは私と保乃ちゃんの架け橋になってくれた。
そのお陰で今は、、、




田村「hkrー、帰るでー」


『あーい。』


田村「パーカー貸してやー。」


『いーよー。』


田村「ふふ、ほんとにいいん?笑」


『うん。むしろ着ててほしい。』


田村「なんでやねん。笑」


『私のほのちゃんって、感じがするから、』


田村「なぁ、hkrの物にしたいんやったらちゃんと言葉にして?」


『っ…そ、れは、その、まだ、』


田村「ヘタレ。」
「ひぃちゃーんかえろーー。」


『え、私は!?』


田村「ヘタレやから嫌!勝手に着いてきて。」


『…はーい、』
『パーカーは、?』


田村「……それはいる。」


『ふふ、はいっ。』


気持ちを伝えるのはまだもう少し先になりそうだけど、それで良い。
もう少しだけ、このまま、番犬を全うしよう。


-fin-
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