▶︎ 櫻坂46
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森田「hkrーー」
『あーい。』
森田「寒いねーーー」
『ふふ、おいでーー、』
森田「んーっ暖かい、」
『ひかるのために体温全部集めといた』
森田「何それ笑笑」
あの日から私とひかるは今まで以上に一緒にいるようになった気がする。勿論、他のメンバーを含めの話だけど、前よりもひかると過ごす時間が増えたのは事実だ。そしてそれに比例するように保乃ちゃんとは必要最低限以外の会話はない。
月に1度ツーショットを撮るためだけの3分があるかないか。
マネージャー「mrtー、田村ー、」
『はーい、いまいきまーす、』
『ちょっと行ってくるね。』
森田「うん!行ってらっしゃい!」
保乃ちゃんと二人でするお仕事かな。
別れたからと言え私たちはメンバーだし、お互いそこははっきりとしているようで仕事となれば話は別だった。
マネージャー「いやー、ほんと急なんだけどね、明日大阪で収録があってそこに保乃ちゃんとhkrが呼ばれたのよ〜、」
『大阪で収録、』
マネージャー「そう、だから今から用意して夕方にはこっちを出るって感じなんだよね、ほんと急でごめんね?」
田村「あぁ、いえ!お仕事ですし、なら保乃たちは1回おうちに帰って荷物まとめてって感じですか?」
マネージャー「そうだね、すぐ車出せるから用意出来たら声掛けて!」
『了解です。』
明日撮影ってことは今日は大阪泊まりだろうし、部屋とかもしかして保乃ちゃんと一緒だったりするのかな。仕事でも泊まりは初めてだし、なんなら2人きりも久々だ。
森田「なんやって?」
『これから保乃ちゃんと二人で大阪行くって、』
森田「…そっか、お仕事頑張ってね。」
そんな悲しそうな顔しないで、分かってる、私がはっきりしなきゃひかるがずっと辛いことも、私が苦しめていることも。
『すぐひかるのとこに帰ってくるね。』
森田「うん、待っとる。」
『はい、これ。』
森田「hkrの上着?」
『うん、ひかる今日オーバーサイズの上着持ってきてたよね?』
森田「そう、やけど、」
『明日まで貸して!!』
森田「っ…、いいん?私ので、」
『ひかるのがいい』
森田「ん、これ!」
『やった、ありがとう、じゃあ頑張ってくるね』
森田「うん、あ、お土産期待しとるから〜」
『ふふ、はいはい、じゃあ行ってきます。』
森田「行ってらっしゃーい。」
『保乃ちゃん用意できた?』
田村「うん、大丈夫やで。」
『じゃあ、行こ。』
田村「うん。」
少しだけの気まずさを抱えながら一緒にマネージャーさんの車までやってくる。
マネージャー「はい!!?今からですか!!?いや、そうは言っても……、」
『…どうしたんだろうね。』
田村「ね、保乃たち乗っていいんかな?」
『どうだろ。』
マネージャー「ごめん、2人とも、というかhkr、運転してもらえる!!?」
『え!!?』
マネージャー「どうしても外せない会議入っちゃって、私の車勝手に使っていいから家寄って、荷物まとめて東京駅の駐車場に停めといて!!」
『あ、了解です、お仕事ファイトです。』
マネージャー「ほんとごめんね、ありがとう!」
『……てことだから、どうぞ、乗ってください。』
田村「し、失礼します。」
まさかの2人きりは大阪まで続くらしい。
とりあえず運転席に座り首を一周させる。
助手席に座る保乃ちゃんはどこか緊張しているのかさっきっからシートベルトが上手く付けれない様子。
『ちょっとごめん、』
田村「っ…、」
『あー、捻れてるよ、よっ、と、どう?引ける?』
田村「ひ、ける、ありがとう。」
『ん。じゃーとりあえず保乃ちゃんのお家から行こっかー。』
田村「お願いします、」
車内はただひたすら私たちの曲が流れている、時折私の咳払いが響くだけ。
そのまま保乃ちゃん家、私の家、そして東京駅へと辿り着いた。
田村「運転、ありがとう。」
『いーえ、そろそろ乗車時間だ、行こう。』
田村「うん、」
………田村さん、1泊2日なのに荷物多くないですか?そんな重そうにして、何が入ってるわけ。
『…それ貸して。』
田村「え?大丈夫やで、?」
『いーから、』
田村「…ありがとう、」
『さ、急ごうーー』
……重い。ほんと何が入ってんだ。
ガヤガヤ ガヤガヤ
『大阪意外と寒いな、ごめん、上着着るからちょっと待って。』
田村「ん、保乃も着よ〜、」
あ、ひかるの匂い、なんか落ち着くなぁ。
田村「…なぁhkrとひぃちゃんって付き合ったん?」
『え?』
田村「あ、いや、それひぃちゃんのやろ?」
『あ、あぁ、私が借りてきただけ、付き合ってないよ。』
田村「…そうなんや。」
何でそんな嬉しそうな顔をするの。
もう保乃ちゃんには平手さんが居るじゃん。
知ってるよ、最近保乃ちゃんがダイエットしてるのも、メイクの雰囲気を変えたのも、全部気づいてる。恋をしているから、更に可愛くなろうと努力をしているんでしょ?
あぁ、まただ。全部気づいてしまう自分が嫌になる。
『ホテル、行こ。』
田村「うん、」
『え!!?同部屋!!!?』
ホテルマン「すみません、こちらのミスでお部屋が一つしか取れていなくて…、」
田村「他に空きは、?」
ホテルマン「残念ながら…、」
最悪だ。2人部屋ならまだしも、一人部屋に2人で入れと、ベッドも1つしかない、狭い部屋に、元恋人と2人で過ごせというのか。
『仕方、ない、よねぇ…、』
田村「保乃は全然ええで、むしろそっちの方がいいって言うか、」
『え?』
田村「と、とにかくそれで大丈夫です!!」
ホテルマン「ほんとにすみません。ありがとうございます。」
田村「hkr、いくで!」
『あ、うん、』
『あれ、想像してたよりは広い、』
というかどことなく間取りが同棲してた家に似ている。
田村「とりあえずシャワー入っちゃおう?」
『だね、保乃ちゃん先いいよ。』
田村「ありがとう〜〜、ほな行ってくる〜」
『あーい。』
シャワー室に消えた保乃ちゃんを確認してから、1つしかないベッドにゴロンと背を預ける。
その反動かまたふわっと広がったひかるの匂いに胸が苦しくなった。
ひかる、今何してるかな。
18:46 撮影してる、かな。
ピコン
『!!!』
『…なんだ、松田か。』
ピコン
松田:お宅の森田さん元気ないんですけど
松田:それとなんか今失礼なこと思ったでしょ
凄、エスパーかよ。
hkr:どーしたの、ひかる。
松田:hkrが居ないからじゃない?
hkr:いや私が居ないことなんて今まで沢山あったし。
松田:今回は状況が違うでしょ。
松田:hkrはさ、保乃とひかるどっちが好きなの?
……だめだ、答えられない、はっきり出来ない。
分からない、自分の気持ちも、何もかもが分からない。
『はぁぁ…、』
田村「そんな大きいため息ついたら幸せ逃げてくで、」
『保乃、ちゃん、』
『ちょっ、ちょっと待って、どこ座ってんの、』
私の手からスマホを奪ったかと思えばベッドの下に投げ捨て、そのまま寝転がったままの私の腰あたりに乗ってきた保乃ちゃん。
田村「保乃な、ずっっっっと後悔してた。」
『え?』
田村「hkrのことがずっと好きやのに、友梨奈ちゃんの事も見捨てたくなかった。保乃の事求めてる友梨奈ちゃんを見て、存在意義を感じてたって言うか、」
『何言ってるの、』
田村「友梨奈ちゃんと手繋いだし、チューだって、体の関係だって持った。でも、満足できひんかった、友梨奈ちゃんと関われば関わるほどいつhkrにバレて捨てられるか分かんなくて、怖くて、だから少しでもhkrの目に映るように自分磨きをした、それが逆効果やったんやろうけど、」
『何を今更、』
田村「友梨奈ちゃんな、hkrとの話ずっと聞いてくれんねん、それが嬉しくて、楽しくて、毎回断らずに会いに行っちゃってた、hkrの事裏切ってるのも、傷つけてるのも分かってて、友梨奈ちゃんの所に行った。」
『…、』
田村「hkrと別れて、余計分かっちゃったんよ、保乃は、hkrが好き。大好きやねん、」
『っ…、』
田村「なぁ、もう絶対裏切ったりせえへん、hkrだけを見てる、hkrだけが好き、だからもう一回だけ、保乃と付き合ってくれへん?」
『……、私も何度も考えてた。』
田村「え?」
『やっぱり1回愛した人はいつまで経っても嫌いになんてなれなくてさ、』
田村「それじゃあ、」
『でも、やっっっと分かったよ。』
田村「っ…、」
『ごめんね、保乃ちゃん、私はもう保乃ちゃんに好きはあげれない。』
田村「保乃が、浮気したから、やんな、自業自得やんな、ごめん、ごめんな、」
『違う、違うよ。』
『確かに浮気した保乃ちゃんを許したわけじゃない。でもね、そうじゃなくて、ひかるが私のそばに居てくれたから。』
田村「…、?」
『ひかるがずっとそばに居てくれたから、私の事を好きでいてくれたから、やっとこの気持ちに気づけた。私の好きは、ひかるにあげたい。だから、ごめん。』
田村「っ…んーん、hkrはなんも悪くない。」
「これからはちゃんとメンバーとして過ごすから、うん、過ごすから。」
『っ…、ありがとう、保乃ちゃん。』
『私を愛してくれて、保乃ちゃんを愛させてくれて本当にありがとう。ずっと好きだったよ。』
田村「っ…あーっ、今見んで、」
『もう何回も泣き顔なんて見てきてるよ。笑』
田村「ぐすっ…、これからは、メンバーとして、そばに居てもいい?」
『うん、勿論。やっぱり楽屋とかさ、保乃ちゃん居ないと盛り上がりきらないや。仲直りもしたことだし、これからはメンバーとしてもっとそばにいて欲しい。』
田村「うんっ、保乃うるさいからな〜?覚悟しとき〜?」
『ふふ、知ってるよ。何年一緒にいたと思ってんの。笑』
田村「…あはは、そうやな、」
『おはよーー、ただいまー』
「「「「「「「おはよー、おかえりーー」」」」」」」
『ひかるーー!ただいま!!』
森田「hkr!!おかえり!!」
『はい、これお土産。』
森田「わ、ほんとに買ってきてくれたん?ありがとう〜、」
『あとさ、』
森田「ん?」
『今まで隣に居てくれてありがとう。』
森田「っ…それって、hkr保乃ちゃんと、」
『これからはメンバーとしてじゃなくてさ、恋人として隣にいてくれない?』
森田「ん、??」
『ひかるが好き。私と、付き合って、欲しい。』
森田「………嘘、、」
『ふふ、ほんと。返事は?』
森田「OKに決まってるやん、」
『へへ、やったね、』
森田「保乃ちゃんは、?よかの?」
『うん、保乃ちゃんとはちゃんと話し合ったよ。』
森田「そっか、嬉しい、嬉しいです。」
『あはは、私も嬉しいよ。これからよろしくね、ひかる。』
森田「うん、よろしく、hkr。」
最初から答えなんて出ていたじゃないか。
一日を通して保乃ちゃんより何回も多くひかるのことを考えていた。何かある度にひかるを思い出していた、それが答えじゃないか。
恋と呼ぶには欠けすぎている話に蹴りを着け、
愛と呼ぶにはまだ少しだけ早い話に1歩を踏み出した。
彼女の暖かい手は私の冷え切った心をゆっくりゆっくりと溶かしていってくれた。
ずっと待たせて、辛い思いさせて、ごめん。
これからはそれ以上の幸せをあげれるように頑張るから。
好きだよ、ひかる。
好きだったよ、保乃ちゃん。
-fin-
『あーい。』
森田「寒いねーーー」
『ふふ、おいでーー、』
森田「んーっ暖かい、」
『ひかるのために体温全部集めといた』
森田「何それ笑笑」
あの日から私とひかるは今まで以上に一緒にいるようになった気がする。勿論、他のメンバーを含めの話だけど、前よりもひかると過ごす時間が増えたのは事実だ。そしてそれに比例するように保乃ちゃんとは必要最低限以外の会話はない。
月に1度ツーショットを撮るためだけの3分があるかないか。
マネージャー「mrtー、田村ー、」
『はーい、いまいきまーす、』
『ちょっと行ってくるね。』
森田「うん!行ってらっしゃい!」
保乃ちゃんと二人でするお仕事かな。
別れたからと言え私たちはメンバーだし、お互いそこははっきりとしているようで仕事となれば話は別だった。
マネージャー「いやー、ほんと急なんだけどね、明日大阪で収録があってそこに保乃ちゃんとhkrが呼ばれたのよ〜、」
『大阪で収録、』
マネージャー「そう、だから今から用意して夕方にはこっちを出るって感じなんだよね、ほんと急でごめんね?」
田村「あぁ、いえ!お仕事ですし、なら保乃たちは1回おうちに帰って荷物まとめてって感じですか?」
マネージャー「そうだね、すぐ車出せるから用意出来たら声掛けて!」
『了解です。』
明日撮影ってことは今日は大阪泊まりだろうし、部屋とかもしかして保乃ちゃんと一緒だったりするのかな。仕事でも泊まりは初めてだし、なんなら2人きりも久々だ。
森田「なんやって?」
『これから保乃ちゃんと二人で大阪行くって、』
森田「…そっか、お仕事頑張ってね。」
そんな悲しそうな顔しないで、分かってる、私がはっきりしなきゃひかるがずっと辛いことも、私が苦しめていることも。
『すぐひかるのとこに帰ってくるね。』
森田「うん、待っとる。」
『はい、これ。』
森田「hkrの上着?」
『うん、ひかる今日オーバーサイズの上着持ってきてたよね?』
森田「そう、やけど、」
『明日まで貸して!!』
森田「っ…、いいん?私ので、」
『ひかるのがいい』
森田「ん、これ!」
『やった、ありがとう、じゃあ頑張ってくるね』
森田「うん、あ、お土産期待しとるから〜」
『ふふ、はいはい、じゃあ行ってきます。』
森田「行ってらっしゃーい。」
『保乃ちゃん用意できた?』
田村「うん、大丈夫やで。」
『じゃあ、行こ。』
田村「うん。」
少しだけの気まずさを抱えながら一緒にマネージャーさんの車までやってくる。
マネージャー「はい!!?今からですか!!?いや、そうは言っても……、」
『…どうしたんだろうね。』
田村「ね、保乃たち乗っていいんかな?」
『どうだろ。』
マネージャー「ごめん、2人とも、というかhkr、運転してもらえる!!?」
『え!!?』
マネージャー「どうしても外せない会議入っちゃって、私の車勝手に使っていいから家寄って、荷物まとめて東京駅の駐車場に停めといて!!」
『あ、了解です、お仕事ファイトです。』
マネージャー「ほんとごめんね、ありがとう!」
『……てことだから、どうぞ、乗ってください。』
田村「し、失礼します。」
まさかの2人きりは大阪まで続くらしい。
とりあえず運転席に座り首を一周させる。
助手席に座る保乃ちゃんはどこか緊張しているのかさっきっからシートベルトが上手く付けれない様子。
『ちょっとごめん、』
田村「っ…、」
『あー、捻れてるよ、よっ、と、どう?引ける?』
田村「ひ、ける、ありがとう。」
『ん。じゃーとりあえず保乃ちゃんのお家から行こっかー。』
田村「お願いします、」
車内はただひたすら私たちの曲が流れている、時折私の咳払いが響くだけ。
そのまま保乃ちゃん家、私の家、そして東京駅へと辿り着いた。
田村「運転、ありがとう。」
『いーえ、そろそろ乗車時間だ、行こう。』
田村「うん、」
………田村さん、1泊2日なのに荷物多くないですか?そんな重そうにして、何が入ってるわけ。
『…それ貸して。』
田村「え?大丈夫やで、?」
『いーから、』
田村「…ありがとう、」
『さ、急ごうーー』
……重い。ほんと何が入ってんだ。
ガヤガヤ ガヤガヤ
『大阪意外と寒いな、ごめん、上着着るからちょっと待って。』
田村「ん、保乃も着よ〜、」
あ、ひかるの匂い、なんか落ち着くなぁ。
田村「…なぁhkrとひぃちゃんって付き合ったん?」
『え?』
田村「あ、いや、それひぃちゃんのやろ?」
『あ、あぁ、私が借りてきただけ、付き合ってないよ。』
田村「…そうなんや。」
何でそんな嬉しそうな顔をするの。
もう保乃ちゃんには平手さんが居るじゃん。
知ってるよ、最近保乃ちゃんがダイエットしてるのも、メイクの雰囲気を変えたのも、全部気づいてる。恋をしているから、更に可愛くなろうと努力をしているんでしょ?
あぁ、まただ。全部気づいてしまう自分が嫌になる。
『ホテル、行こ。』
田村「うん、」
『え!!?同部屋!!!?』
ホテルマン「すみません、こちらのミスでお部屋が一つしか取れていなくて…、」
田村「他に空きは、?」
ホテルマン「残念ながら…、」
最悪だ。2人部屋ならまだしも、一人部屋に2人で入れと、ベッドも1つしかない、狭い部屋に、元恋人と2人で過ごせというのか。
『仕方、ない、よねぇ…、』
田村「保乃は全然ええで、むしろそっちの方がいいって言うか、」
『え?』
田村「と、とにかくそれで大丈夫です!!」
ホテルマン「ほんとにすみません。ありがとうございます。」
田村「hkr、いくで!」
『あ、うん、』
『あれ、想像してたよりは広い、』
というかどことなく間取りが同棲してた家に似ている。
田村「とりあえずシャワー入っちゃおう?」
『だね、保乃ちゃん先いいよ。』
田村「ありがとう〜〜、ほな行ってくる〜」
『あーい。』
シャワー室に消えた保乃ちゃんを確認してから、1つしかないベッドにゴロンと背を預ける。
その反動かまたふわっと広がったひかるの匂いに胸が苦しくなった。
ひかる、今何してるかな。
18:46 撮影してる、かな。
ピコン
『!!!』
『…なんだ、松田か。』
ピコン
松田:お宅の森田さん元気ないんですけど
松田:それとなんか今失礼なこと思ったでしょ
凄、エスパーかよ。
hkr:どーしたの、ひかる。
松田:hkrが居ないからじゃない?
hkr:いや私が居ないことなんて今まで沢山あったし。
松田:今回は状況が違うでしょ。
松田:hkrはさ、保乃とひかるどっちが好きなの?
……だめだ、答えられない、はっきり出来ない。
分からない、自分の気持ちも、何もかもが分からない。
『はぁぁ…、』
田村「そんな大きいため息ついたら幸せ逃げてくで、」
『保乃、ちゃん、』
『ちょっ、ちょっと待って、どこ座ってんの、』
私の手からスマホを奪ったかと思えばベッドの下に投げ捨て、そのまま寝転がったままの私の腰あたりに乗ってきた保乃ちゃん。
田村「保乃な、ずっっっっと後悔してた。」
『え?』
田村「hkrのことがずっと好きやのに、友梨奈ちゃんの事も見捨てたくなかった。保乃の事求めてる友梨奈ちゃんを見て、存在意義を感じてたって言うか、」
『何言ってるの、』
田村「友梨奈ちゃんと手繋いだし、チューだって、体の関係だって持った。でも、満足できひんかった、友梨奈ちゃんと関われば関わるほどいつhkrにバレて捨てられるか分かんなくて、怖くて、だから少しでもhkrの目に映るように自分磨きをした、それが逆効果やったんやろうけど、」
『何を今更、』
田村「友梨奈ちゃんな、hkrとの話ずっと聞いてくれんねん、それが嬉しくて、楽しくて、毎回断らずに会いに行っちゃってた、hkrの事裏切ってるのも、傷つけてるのも分かってて、友梨奈ちゃんの所に行った。」
『…、』
田村「hkrと別れて、余計分かっちゃったんよ、保乃は、hkrが好き。大好きやねん、」
『っ…、』
田村「なぁ、もう絶対裏切ったりせえへん、hkrだけを見てる、hkrだけが好き、だからもう一回だけ、保乃と付き合ってくれへん?」
『……、私も何度も考えてた。』
田村「え?」
『やっぱり1回愛した人はいつまで経っても嫌いになんてなれなくてさ、』
田村「それじゃあ、」
『でも、やっっっと分かったよ。』
田村「っ…、」
『ごめんね、保乃ちゃん、私はもう保乃ちゃんに好きはあげれない。』
田村「保乃が、浮気したから、やんな、自業自得やんな、ごめん、ごめんな、」
『違う、違うよ。』
『確かに浮気した保乃ちゃんを許したわけじゃない。でもね、そうじゃなくて、ひかるが私のそばに居てくれたから。』
田村「…、?」
『ひかるがずっとそばに居てくれたから、私の事を好きでいてくれたから、やっとこの気持ちに気づけた。私の好きは、ひかるにあげたい。だから、ごめん。』
田村「っ…んーん、hkrはなんも悪くない。」
「これからはちゃんとメンバーとして過ごすから、うん、過ごすから。」
『っ…、ありがとう、保乃ちゃん。』
『私を愛してくれて、保乃ちゃんを愛させてくれて本当にありがとう。ずっと好きだったよ。』
田村「っ…あーっ、今見んで、」
『もう何回も泣き顔なんて見てきてるよ。笑』
田村「ぐすっ…、これからは、メンバーとして、そばに居てもいい?」
『うん、勿論。やっぱり楽屋とかさ、保乃ちゃん居ないと盛り上がりきらないや。仲直りもしたことだし、これからはメンバーとしてもっとそばにいて欲しい。』
田村「うんっ、保乃うるさいからな〜?覚悟しとき〜?」
『ふふ、知ってるよ。何年一緒にいたと思ってんの。笑』
田村「…あはは、そうやな、」
『おはよーー、ただいまー』
「「「「「「「おはよー、おかえりーー」」」」」」」
『ひかるーー!ただいま!!』
森田「hkr!!おかえり!!」
『はい、これお土産。』
森田「わ、ほんとに買ってきてくれたん?ありがとう〜、」
『あとさ、』
森田「ん?」
『今まで隣に居てくれてありがとう。』
森田「っ…それって、hkr保乃ちゃんと、」
『これからはメンバーとしてじゃなくてさ、恋人として隣にいてくれない?』
森田「ん、??」
『ひかるが好き。私と、付き合って、欲しい。』
森田「………嘘、、」
『ふふ、ほんと。返事は?』
森田「OKに決まってるやん、」
『へへ、やったね、』
森田「保乃ちゃんは、?よかの?」
『うん、保乃ちゃんとはちゃんと話し合ったよ。』
森田「そっか、嬉しい、嬉しいです。」
『あはは、私も嬉しいよ。これからよろしくね、ひかる。』
森田「うん、よろしく、hkr。」
最初から答えなんて出ていたじゃないか。
一日を通して保乃ちゃんより何回も多くひかるのことを考えていた。何かある度にひかるを思い出していた、それが答えじゃないか。
恋と呼ぶには欠けすぎている話に蹴りを着け、
愛と呼ぶにはまだ少しだけ早い話に1歩を踏み出した。
彼女の暖かい手は私の冷え切った心をゆっくりゆっくりと溶かしていってくれた。
ずっと待たせて、辛い思いさせて、ごめん。
これからはそれ以上の幸せをあげれるように頑張るから。
好きだよ、ひかる。
好きだったよ、保乃ちゃん。
-fin-