『ね、』


｢ん？｣


『好き』


｢ふふ、うん、知ってる。｣


『それだけ。じゃ。』


"おはよう"代わりの"好き"。
麗奈はこの人が好き。多くの言葉は紡がない、伝えたいことだけを伝えてくれるこの人が、麗奈は好きだ。でも、この事はまだ伝えてあげない。今日も麗奈に片想いをし続けてくれてればいい。


松田｢そろそろ答えてあげたらー？｣


｢だーめ、まだ早い。｣


松田｢くぁー、モテ女は怖いねーー。｣


｢えへへ〜、｣


松田｢でもさぁ、hkrも中々なモテ女だし取られちゃうかもよー？｣


｢大丈夫〜、hkrちゃんは私にぞっこんだもん。｣


松田｢hkrの隣にいるちっちゃい子いるじゃん｣


｢ん？うん、｣


松田｢あの子hkrの初恋の子だよ。｣


｢え、？｣


松田｢そしてあの子は今hkrが好き。｣
｢他の子には揺らがないとしても初恋の人はわかんないよーー？｣


｢…、だ、大丈夫だもん、｣


hkrちゃんの初恋の人。
そしてその初恋の人は今hkrちゃんが好き。
もし告白されちゃったら？hkrちゃんはちゃんと麗奈を選んでくれるのだろうか。


松田｢れなぁ？｣


｢やっぱだいじょばない！！！｣


松田｢え？ちょっ！！｣


｢hkrちゃん！！！！！｣


『…？』


｢麗奈も、麗奈もhkrちゃんが好き！！！！｣


『…？うん、知ってる。』


｢…え？｣


『知ってるよ、麗奈ちゃんが私の事好きなの。』


｢…嘘、、｣


『ふふ、いつ言ってくれるかなって待ってた』


｢っ…、｣


麗奈の頭にぽんっと手を置いたまま少し屈んで目線を合わせたhkrちゃんはこう言った。


『どうせ松田になんか言われたんでしょ？』
『大丈夫、麗奈ちゃんしか見てないよ。』


｢っ…ばかーーー！！！｣


手のひらで転がされていたのは麗奈だったって事！！？


『ふふ、じゃあまた後でね。』
『ひかる、行こ。』


森田｢うん。｣


顔、熱い、


松田｢おー、おかえりー、顔赤いよーー？笑｣


｢もーばかばかばか！！｣


松田｢ふふ、まぁまぁ、｣


麗奈はとんでもない人を好きになってしまったのかもしれない。















森田｢ねえ、｣


『んー？』


森田｢次は誰行くと？｣


『言い方が悪いなーー。』
『そーだねーーー、次は藤吉さんかなぁ。』


森田｢…ほんと意味わかんないね、好きって言われたら離れてく人の心理は。｣


『あはは、でもそんな私が？』


森田｢…言ってあげない。｣


『こりゃ強敵だ。』


森田｢クズ。｣


『とげとげしーーっ、』


-fin-