▶︎ 小林由依
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ただいまー」
『おかえり。』
mrthkr、私の恋人。付き合って1年で同棲をして、もう三年目。お互い恋と言うよりは愛と言った方がしっくりくるくらいになった。
「洗剤買ってきたよ」
『ありがとー。』
『そうそう、今日取引先の人がさ…………』
hkrの話を聞くのが好きだった。7割以上の人が苦だと思う仕事をhkrは楽しそうにこなすから。かく言う私はその7割の人間だった。
「ふふ、そうなんだ。」
『そーなんだよ。』
『あ、お風呂できたよ、入ろ』
「ん、」
3年も一緒にいると裸を見てもそう簡単に欲情することは無い。最初の頃、付き合って半年経つまでは何かある度に、いや、何も無くても愛し合っていた。今のペースは、そうだな、ウォーターサーバーの水を新品にしてから無くなるまでに1回あるかないか、そんくらいだろう。
『由依ーー、はやくーー』
「はいはい、」
hkrは服を脱ぐのが早い。なんならもうきっと湯船の中だ。私はまだ上着しか脱いでいないと言うのに。
ガラガラ
『お先です。』
「一番風呂の気分は?」
『最高だね』
「ふふ、仕事お疲れ様。」
『由依もお疲れ様』
「ありがとうー。」
その後は特に言葉を交わすわけでもなく私が洗い終えたのと同時にhkrは湯船から上がり身体を流し始めた。
『そー言えばさ、ひかる達結婚するんだって、』
「え。まじ?」
『うん、まじ。』
『ほのが由依に連絡してるはずだけど、』
「あ、仕事の時に通知だけ確認して見るの忘れてた。そっかぁ、二人結婚するんだ。」
後輩の2人が結婚するらしい。日本で同性婚が認められたのはもう何年前のことだろう。認められた頃は自分がその立場になるなんて思っていなかったな。
『式来週だって、服買いに行かなきゃね』
「だねぇ。」
結婚か、私たちはどうなるのだろう。hkrは視野に入れてるのだろうか、それとも今に満足しているのだろうか。
「先出るね」
『はーい。』
お風呂から上がれば当たり前のように用意されてある私分の服。お風呂準備をしてくれた時に一緒に出してくれたのだろう。こういうふとした時に感じる愛が私は結構好きだ。
お礼と言ったらなんだけど、珈琲でも入れといてやろう。
『んー、珈琲のいい匂いがする。』
「私のついでに入れといたよ。」
『ふふ、ありがとう。』
『んー、美味しいね』
「そりゃよかった」
いつものように2人がけのソファーに、二人して腰をかけテレビを付けるわけでもなくただ傍に居る、この時間も結構好きだったりする。
『ねぇ由依ー?』
「んー?」
『私はさー、この先もずっと由依と居ると思うんだ』
「うん、私もそう思うよ」
『一緒にご飯食べて、テレビ見て、笑って、笑い疲れて、ベッドに寝っ転がって、一緒に朝を迎える。』
「うん」
『ずっと隣に由依が居て欲しい』
「うん。」
『だからさ、結婚しよう、私たち。』
「ふふ、うん、結婚しよ。」
『ひかる達に乗っかったかな笑』
「ちょっと乗っかったね笑」
「大体もっと雰囲気とかさー。」
『改まって言うのは私達らしくないでしょー。笑』
「だからってこんなふっつうの寝巻きん時に言われてもなぁー。」
『えー、じゃあやり直すー?』
「別にいいけどさ。笑」
『我儘な女だなー』
「煩いなー。」
この日の夜私達は久しぶりに愛し合った。
いつものようにベッドに寝っ転がって、気づけば唇を重ね合って、組み敷かれて、3年という月日の中で知り尽くされた私の弱い所を集中攻撃されて、そしてまた唇を重ねていた。気付けば眠っていたようで朝の眩しい光で目を覚ました。
『「結婚おめでとう〜!」』
田村「ありがとうございます〜」
森田「ありがとうございます!」
『ふふ、二人とも似合ってる。綺麗だよ。』
森田「ふふ、ありがとうございます。」
「次はhkrさん達ですね。」
『そうだね〜。ふふ、幸せになるんだよ?』
森田「はいっ、幸せになりますし、幸せにします。」
田村「由依さんのドレス姿早く見たいです。」
「え〜、そんな大したもんじゃないよ笑」
「ほのちゃんほんとに似合ってる、可愛い。」
田村「へへ、ありがとうございます。」
『じゃあ私達は先席戻ってるから、また暇になったらこっち来てよ』
森田「はい!また、!」
「また後でね。」
2人から離れ少し落ち着いた場所に腰を下ろした私達はどちらともなく手を繋いだ。
『次は私達だね。』
「そうだね。」
『楽しみ。』
「ふふ、私も。」
これからもきっと今までと変わらないhkrとの日々だけど、恋人じゃない、家族としての日々に胸が高鳴っているのは私だけじゃないだろう。最初の頃に恋から愛に変わったと言ったが、それは間違っているのかもしれない。恋という箱の中に愛が詰められていく、きっとそんな感じなんだ。恋はずっとあり続けるものなんだと、私の横で笑う彼女を見て思う。
『…あ、』
「ん?」
『テレビ消してくるの忘れたかも。』
「はぁ、何回やるのそれ。」
『ごめんなさい。』
「次やったらテレビ見せないからね。」
『はい…。』
-Fin-
『おかえり。』
mrthkr、私の恋人。付き合って1年で同棲をして、もう三年目。お互い恋と言うよりは愛と言った方がしっくりくるくらいになった。
「洗剤買ってきたよ」
『ありがとー。』
『そうそう、今日取引先の人がさ…………』
hkrの話を聞くのが好きだった。7割以上の人が苦だと思う仕事をhkrは楽しそうにこなすから。かく言う私はその7割の人間だった。
「ふふ、そうなんだ。」
『そーなんだよ。』
『あ、お風呂できたよ、入ろ』
「ん、」
3年も一緒にいると裸を見てもそう簡単に欲情することは無い。最初の頃、付き合って半年経つまでは何かある度に、いや、何も無くても愛し合っていた。今のペースは、そうだな、ウォーターサーバーの水を新品にしてから無くなるまでに1回あるかないか、そんくらいだろう。
『由依ーー、はやくーー』
「はいはい、」
hkrは服を脱ぐのが早い。なんならもうきっと湯船の中だ。私はまだ上着しか脱いでいないと言うのに。
ガラガラ
『お先です。』
「一番風呂の気分は?」
『最高だね』
「ふふ、仕事お疲れ様。」
『由依もお疲れ様』
「ありがとうー。」
その後は特に言葉を交わすわけでもなく私が洗い終えたのと同時にhkrは湯船から上がり身体を流し始めた。
『そー言えばさ、ひかる達結婚するんだって、』
「え。まじ?」
『うん、まじ。』
『ほのが由依に連絡してるはずだけど、』
「あ、仕事の時に通知だけ確認して見るの忘れてた。そっかぁ、二人結婚するんだ。」
後輩の2人が結婚するらしい。日本で同性婚が認められたのはもう何年前のことだろう。認められた頃は自分がその立場になるなんて思っていなかったな。
『式来週だって、服買いに行かなきゃね』
「だねぇ。」
結婚か、私たちはどうなるのだろう。hkrは視野に入れてるのだろうか、それとも今に満足しているのだろうか。
「先出るね」
『はーい。』
お風呂から上がれば当たり前のように用意されてある私分の服。お風呂準備をしてくれた時に一緒に出してくれたのだろう。こういうふとした時に感じる愛が私は結構好きだ。
お礼と言ったらなんだけど、珈琲でも入れといてやろう。
『んー、珈琲のいい匂いがする。』
「私のついでに入れといたよ。」
『ふふ、ありがとう。』
『んー、美味しいね』
「そりゃよかった」
いつものように2人がけのソファーに、二人して腰をかけテレビを付けるわけでもなくただ傍に居る、この時間も結構好きだったりする。
『ねぇ由依ー?』
「んー?」
『私はさー、この先もずっと由依と居ると思うんだ』
「うん、私もそう思うよ」
『一緒にご飯食べて、テレビ見て、笑って、笑い疲れて、ベッドに寝っ転がって、一緒に朝を迎える。』
「うん」
『ずっと隣に由依が居て欲しい』
「うん。」
『だからさ、結婚しよう、私たち。』
「ふふ、うん、結婚しよ。」
『ひかる達に乗っかったかな笑』
「ちょっと乗っかったね笑」
「大体もっと雰囲気とかさー。」
『改まって言うのは私達らしくないでしょー。笑』
「だからってこんなふっつうの寝巻きん時に言われてもなぁー。」
『えー、じゃあやり直すー?』
「別にいいけどさ。笑」
『我儘な女だなー』
「煩いなー。」
この日の夜私達は久しぶりに愛し合った。
いつものようにベッドに寝っ転がって、気づけば唇を重ね合って、組み敷かれて、3年という月日の中で知り尽くされた私の弱い所を集中攻撃されて、そしてまた唇を重ねていた。気付けば眠っていたようで朝の眩しい光で目を覚ました。
『「結婚おめでとう〜!」』
田村「ありがとうございます〜」
森田「ありがとうございます!」
『ふふ、二人とも似合ってる。綺麗だよ。』
森田「ふふ、ありがとうございます。」
「次はhkrさん達ですね。」
『そうだね〜。ふふ、幸せになるんだよ?』
森田「はいっ、幸せになりますし、幸せにします。」
田村「由依さんのドレス姿早く見たいです。」
「え〜、そんな大したもんじゃないよ笑」
「ほのちゃんほんとに似合ってる、可愛い。」
田村「へへ、ありがとうございます。」
『じゃあ私達は先席戻ってるから、また暇になったらこっち来てよ』
森田「はい!また、!」
「また後でね。」
2人から離れ少し落ち着いた場所に腰を下ろした私達はどちらともなく手を繋いだ。
『次は私達だね。』
「そうだね。」
『楽しみ。』
「ふふ、私も。」
これからもきっと今までと変わらないhkrとの日々だけど、恋人じゃない、家族としての日々に胸が高鳴っているのは私だけじゃないだろう。最初の頃に恋から愛に変わったと言ったが、それは間違っているのかもしれない。恋という箱の中に愛が詰められていく、きっとそんな感じなんだ。恋はずっとあり続けるものなんだと、私の横で笑う彼女を見て思う。
『…あ、』
「ん?」
『テレビ消してくるの忘れたかも。』
「はぁ、何回やるのそれ。」
『ごめんなさい。』
「次やったらテレビ見せないからね。」
『はい…。』
-Fin-