▶︎ 田村保乃
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松田「やっぱhkrの家帰るーーー!!!」
『はいはい、自分のおうち帰ろうね。』
松田「hkrーーーー!!」
『また来週ねー。』
家に飲みに来ていた松田を終電に乗せるべく駅まで送り届け、ふらふらの松田が階段を上がっていく姿を見届け、私も踵を返そうとした。その時だった。
田村「嘘やろ、終電逃した…、」
後方から駆けてきたスーツを纏った女の人は仕事帰りか、はたまた飲みの帰りか分からないが、終電を逃したようだった。
ここら辺漫喫とか無い上に、治安悪いからなぁ。
友達とか近くに住んでたりするのかな。
なんて余計な心配をしてしまうのはその人が目を奪われるほど綺麗な人で、何処かで会った事がある気がしたから。
何処の誰だろう、私は彼女を知っている、知っているはずなんだ。
田村「…はぁ、…っ、」
『っ…、』
彼女が肩を落としながら振り返った。
目が合って、ハッとした。
『保乃、ちゃん、?』
田村「hkr、やんな?」
中学一年生の夏、転校してきた保乃ちゃんだ。隣の席だったこともあって休み時間も、登下校も、夏休みも、一緒に過ごしてたっけ。
けど、保乃ちゃんは夏休みが終わるのと同時にまた転校してしまって、それから1度も会えずにいたんだ。
『びっ、くり、こっち帰ってきてたんだね。』
田村「うん、上京してきてん。」
『ふふ、そっか、久しぶり。』
田村「久しぶり。」
ほんの少しの気まずさが逆に心地よくて、久々に会えた喜びで胸が苦しい。中1の私保乃ちゃんのこと大好きだったもんなぁ。
『終電逃したみたいだけど、泊まるとこあるの?』
田村「……それがなくて、」
『なら、家おいで、すぐそこだから。』
田村「良いん!?」
『うん、久々の再会をもっと楽しもうよ。』
田村「ほんっまにありがとうーっ!!」
『ふふ、ん、帰ろ。』
田村「ありがとう。」
「…hkr、飲んでたやろ。」
『え、お酒臭い?』
田村「ん、ちょっとだけ。」
『ごめんじゃん〜、』
田村「ふふ、ええけど。それよりhkr身長伸びたなぁ!」
『ん、高校でめっちゃ伸びたんだよね。』
田村「中学生の時は保乃の方が大きかったのに〜。」
『ふふ、そうだったね、今は保乃ちゃんの上目遣い見れちゃう〜』
田村「んふふ、かわいい〜??」
『かわいい〜〜。』
まるで付き合いたてのカップルのようにベッタベタしながらコンビニに寄ってお菓子だのお酒だのを手に私の部屋へ帰る。
田村「お邪魔しま〜す、」
『どうぞ、ごめんね、さっきまで友達と飲んでたから部屋汚いけど。』
田村「全然綺麗やん、机の上が散乱してるくらいで。 」
『すぐ片付けます。』
田村「そんな気にせんで〜、保乃も手伝うよ。」
机の上に置きっぱなしにしていた空き缶を袋に纏めて、選手交代と言わんばかりに新入りたちを並べていく。
ジャケットを脱いだ保乃ちゃんはシャツだけになって、それが何だかやけに色っぽくて、動揺を隠すようにお酒を流し込んだ。
田村「ふふ、勢い凄すぎやろ。酔っ払うで。」
『明日は二日酔いだなーー、笑』
田村「看病せんからな〜。」
『困るーー笑笑』
田村「ふふ、なんか10年振りとは思えへんな?」
『10年か、そっか、もうそんなに経ってたんだ。』
田村「保乃、ずっとhkrに会いたいって思ってた。」
『っ…、待って、何それ、超可愛い、』
田村「へへっ…、だって好きやったんやもん。」
『え?』
田村「保乃、hkrの事好きやった。中学生のとき。」
『そ、うなの?』
田村「うん、でもあの時はほら、女の子同士!とか、あんま受け入れられるような世の中やなかったし言えんかった。」
『…そっか、そう、だよね。』
"好きやった"そう言われて、嬉しかった。嬉しかった反面、過去形になっていたことが凄く寂しかった。
改めて思えばきっとあれは両想いだったんだ。
普段は嫉妬もしない私が保乃ちゃんにだけは嫉妬して、独占欲を抱いていたのも、全部、保乃ちゃんが好きだったから、いや、好きだから、なんだと思う。
田村「ごめん、変な話して、」
『あ、いや、ぜんぜん、』
『私は、今も保乃ちゃんが好きだよ。』
田村「え?」
『いや、正確には今、好きってわかった、って言うか。』
田村「なに、それ笑」
『答え合わせがやっとできた気分、』
田村「ほんまになんやそれ、」
「…酔っ払いの戯言やない?」
『まさか。』
田村「ほんまに?」
『ほんとに。』
田村「ほんまは保乃も好き。今もずっと好き。」
『っ…、どうしよう、嬉しすぎて、抱き締めたい。』
田村「ふふ、抱きしめたらええやん。」
あの頃よりも可愛く、綺麗になった保乃ちゃんをそっと腕の中に閉じ込めて、幸せに溺れた。
田村「保乃、重いで。」
『その方が愛されてるって感じれるよ。』
田村「中学生の時より色々変わったで?」
『それはお互い様でしょ?』
田村「浮気したら許さへん。」
『するような人に見える?』
田村「ふふ、見えへん。」
「保乃のことが好きって目してる。」
『せーかい。』
『保乃ちゃんが好きだよ。』
離れていた10年間。恋だの愛だの無かったわけじゃない。それなりに恋人も居たし、女の子とだって付き合ったことがある。
それでも今のこの高揚感にはどれも勝てなくて、きっとこれが本当の恋なんだと思う。心の奥底でずっと求めていたものを今やっと手に入れたんだ。
田村「hkr。」
『ん?』
田村「好き、大好き。」
可愛く笑ったあと、唇を重ねてきた保乃ちゃん。
やばい、キスしちゃってる。
田村「ふふ、どっちもお酒臭いな?」
『ふは、大人のキスだね。』
田村「それはーこっちやろ?」
『んっ…ふっ、』
保乃ちゃんの舌が私の舌と絡んで、もっと酔いが回っていく。
『…ふふっ、随分積極的ですね、お姉さん。』
田村「ずっと、こうしたかってん、」
保乃ちゃんがベッドに倒れ込む。
覆い被さるように私もベッドに倒れ込んで、ただひたすら保乃ちゃんとキスを交わした。
何度も何度も絡まる舌とお互いの吐息。混ざるアルコール。
私の初恋は、こんな形で幕を開けた。
-Fin-
リクエスト
・積極的な田村×夢主
・初恋が実る話
『はいはい、自分のおうち帰ろうね。』
松田「hkrーーーー!!」
『また来週ねー。』
家に飲みに来ていた松田を終電に乗せるべく駅まで送り届け、ふらふらの松田が階段を上がっていく姿を見届け、私も踵を返そうとした。その時だった。
田村「嘘やろ、終電逃した…、」
後方から駆けてきたスーツを纏った女の人は仕事帰りか、はたまた飲みの帰りか分からないが、終電を逃したようだった。
ここら辺漫喫とか無い上に、治安悪いからなぁ。
友達とか近くに住んでたりするのかな。
なんて余計な心配をしてしまうのはその人が目を奪われるほど綺麗な人で、何処かで会った事がある気がしたから。
何処の誰だろう、私は彼女を知っている、知っているはずなんだ。
田村「…はぁ、…っ、」
『っ…、』
彼女が肩を落としながら振り返った。
目が合って、ハッとした。
『保乃、ちゃん、?』
田村「hkr、やんな?」
中学一年生の夏、転校してきた保乃ちゃんだ。隣の席だったこともあって休み時間も、登下校も、夏休みも、一緒に過ごしてたっけ。
けど、保乃ちゃんは夏休みが終わるのと同時にまた転校してしまって、それから1度も会えずにいたんだ。
『びっ、くり、こっち帰ってきてたんだね。』
田村「うん、上京してきてん。」
『ふふ、そっか、久しぶり。』
田村「久しぶり。」
ほんの少しの気まずさが逆に心地よくて、久々に会えた喜びで胸が苦しい。中1の私保乃ちゃんのこと大好きだったもんなぁ。
『終電逃したみたいだけど、泊まるとこあるの?』
田村「……それがなくて、」
『なら、家おいで、すぐそこだから。』
田村「良いん!?」
『うん、久々の再会をもっと楽しもうよ。』
田村「ほんっまにありがとうーっ!!」
『ふふ、ん、帰ろ。』
田村「ありがとう。」
「…hkr、飲んでたやろ。」
『え、お酒臭い?』
田村「ん、ちょっとだけ。」
『ごめんじゃん〜、』
田村「ふふ、ええけど。それよりhkr身長伸びたなぁ!」
『ん、高校でめっちゃ伸びたんだよね。』
田村「中学生の時は保乃の方が大きかったのに〜。」
『ふふ、そうだったね、今は保乃ちゃんの上目遣い見れちゃう〜』
田村「んふふ、かわいい〜??」
『かわいい〜〜。』
まるで付き合いたてのカップルのようにベッタベタしながらコンビニに寄ってお菓子だのお酒だのを手に私の部屋へ帰る。
田村「お邪魔しま〜す、」
『どうぞ、ごめんね、さっきまで友達と飲んでたから部屋汚いけど。』
田村「全然綺麗やん、机の上が散乱してるくらいで。 」
『すぐ片付けます。』
田村「そんな気にせんで〜、保乃も手伝うよ。」
机の上に置きっぱなしにしていた空き缶を袋に纏めて、選手交代と言わんばかりに新入りたちを並べていく。
ジャケットを脱いだ保乃ちゃんはシャツだけになって、それが何だかやけに色っぽくて、動揺を隠すようにお酒を流し込んだ。
田村「ふふ、勢い凄すぎやろ。酔っ払うで。」
『明日は二日酔いだなーー、笑』
田村「看病せんからな〜。」
『困るーー笑笑』
田村「ふふ、なんか10年振りとは思えへんな?」
『10年か、そっか、もうそんなに経ってたんだ。』
田村「保乃、ずっとhkrに会いたいって思ってた。」
『っ…、待って、何それ、超可愛い、』
田村「へへっ…、だって好きやったんやもん。」
『え?』
田村「保乃、hkrの事好きやった。中学生のとき。」
『そ、うなの?』
田村「うん、でもあの時はほら、女の子同士!とか、あんま受け入れられるような世の中やなかったし言えんかった。」
『…そっか、そう、だよね。』
"好きやった"そう言われて、嬉しかった。嬉しかった反面、過去形になっていたことが凄く寂しかった。
改めて思えばきっとあれは両想いだったんだ。
普段は嫉妬もしない私が保乃ちゃんにだけは嫉妬して、独占欲を抱いていたのも、全部、保乃ちゃんが好きだったから、いや、好きだから、なんだと思う。
田村「ごめん、変な話して、」
『あ、いや、ぜんぜん、』
『私は、今も保乃ちゃんが好きだよ。』
田村「え?」
『いや、正確には今、好きってわかった、って言うか。』
田村「なに、それ笑」
『答え合わせがやっとできた気分、』
田村「ほんまになんやそれ、」
「…酔っ払いの戯言やない?」
『まさか。』
田村「ほんまに?」
『ほんとに。』
田村「ほんまは保乃も好き。今もずっと好き。」
『っ…、どうしよう、嬉しすぎて、抱き締めたい。』
田村「ふふ、抱きしめたらええやん。」
あの頃よりも可愛く、綺麗になった保乃ちゃんをそっと腕の中に閉じ込めて、幸せに溺れた。
田村「保乃、重いで。」
『その方が愛されてるって感じれるよ。』
田村「中学生の時より色々変わったで?」
『それはお互い様でしょ?』
田村「浮気したら許さへん。」
『するような人に見える?』
田村「ふふ、見えへん。」
「保乃のことが好きって目してる。」
『せーかい。』
『保乃ちゃんが好きだよ。』
離れていた10年間。恋だの愛だの無かったわけじゃない。それなりに恋人も居たし、女の子とだって付き合ったことがある。
それでも今のこの高揚感にはどれも勝てなくて、きっとこれが本当の恋なんだと思う。心の奥底でずっと求めていたものを今やっと手に入れたんだ。
田村「hkr。」
『ん?』
田村「好き、大好き。」
可愛く笑ったあと、唇を重ねてきた保乃ちゃん。
やばい、キスしちゃってる。
田村「ふふ、どっちもお酒臭いな?」
『ふは、大人のキスだね。』
田村「それはーこっちやろ?」
『んっ…ふっ、』
保乃ちゃんの舌が私の舌と絡んで、もっと酔いが回っていく。
『…ふふっ、随分積極的ですね、お姉さん。』
田村「ずっと、こうしたかってん、」
保乃ちゃんがベッドに倒れ込む。
覆い被さるように私もベッドに倒れ込んで、ただひたすら保乃ちゃんとキスを交わした。
何度も何度も絡まる舌とお互いの吐息。混ざるアルコール。
私の初恋は、こんな形で幕を開けた。
-Fin-
リクエスト
・積極的な田村×夢主
・初恋が実る話