▶︎ 山﨑天
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
幼馴染のhkrが入院したらしい。
風邪をこじらせたとかなんとかで、仕方ないからお見舞いに行ってやろうと近くのスーパーで果物を買って、病院までやってきた。
「hkr〜、入んで〜??」
『おお〜、天〜、来てくれたんだ。』
「当たり前やん、調子はどうなん?」
『どうってことはない!すぐに治るよ。』
「そっか、良かった。苺、冷蔵庫入れとくな?」
『え!ありがとう〜、どうせだったら天も一緒に食べようよ。』
「え〜、良いん〜??」
『ふふ、もう食べる気満々じゃん笑』
「あはは、バレた?はい、これhkrの分。」
『ありがとう、いただきます、』
「『うま!!!』」
『ふふ、美味しいね。』
「甘いなぁ、」
『甘いね。』
hkrはいつもとなんっも変わらんかった。
だからこの時はすぐ治って、また一緒に学校に行けるって信じて疑わなかった。
それなのに、授業中先生に呼ばれて廊下に出れば"今すぐ荷物をまとめて病院へ迎え"なんて言われた。何が起こったか、何も分からないまま、走って、走って、走って…、辿り着いたいつもの病室にはやけに人が集まっていて、その人達の間を通り抜けていけば、眠るように目を閉じたhkrの姿が目に入った。
「嘘、やろ?寝てるだけやろ?なぁ、お母さん!そうやろ?」
母「っ…、」
hkr母「天、ちゃんっ、」
「嫌や、嘘やって!寝てるだけやって!なぁ、hkr!起きてや、私たちもうすぐ卒業やで?」
いつもみたいに、そんな大きい声出さなくても起きるよ、って笑ってよ。卒業式泣くかな〜、天は泣く?って、要らん質問してきてよ、なぁ、行かないでっ…。
幼馴染が、深い眠りについた。
命が尽きるというのは余りにも静かで、呆気ないものだということを知ったのはこの時やった。
あれから1年、大学に進学した私はあの時のことをよく思い出していた。悲しかった。寂しかった。でも、今も実感が無かった。いつかフラッと現れてくれるんじゃないか、なんて馬鹿なこと考えてしまうくらい、実感がなかった。
そんな時ふとhkrとメールで言葉を交わしていた時期あったことを思い出した。今どきはLINEか、DMがツールな中で"こーゆうのいいじゃん"なんてお互いメールアドレスを作り合って、送りあってた時期があった。ほんの一瞬やったけど。
「…、なに、これ、」
開いた画面には、未開封の通知が沢山あった。
1番初めの日付は、hkrが入院した日。
【天は今日、一人で登校したんだろうな〜。ちゃんと起きれた?私は鬼怖看護師さんにしっかり起こされたよ。今日も一日頑張りますかぁ。】
【天!きっと直接祝えてると思うけど、もう1回!お誕生日おめでとう!!天は天らしく、18歳も楽しもうね。】
【天〜、ちゃんとご飯食べてる?最近痩せてきたような気がする。ダイエット中!?笑笑】
【私もう長くないってさ。お医者さんに言われちゃった。】
【おっはー、もう何通送ってるんだろうね?笑天はこの存在すら忘れてるんだろうな〜。普通にLINEでは会話してるし!!笑笑】
【今日は寒いね。天風邪ひきやすいんだから、ちゃんと気を付けるんだよ。】
【最近、身体が上手く動かないや。手紙、書こうと思ったんだけど、ペン握れなくて、もしかしたらメール打つのも厳しくなるのかな。】
【天、会いたい。会いたいよ。】
【ずっと、天の事が好きだった。】
【ばいばい、天。】
【幸せになってね。】
hkrの、言葉が、想いが、文字になって私に届く。なんで気付かなかったんやろ、なんで、なんで、毎日顔見に行けばよかった、治る、から、治す、に変えてたこと気づけばよかった。
もっとちゃんと、hkrと向き合えば良かった。
退院したら言おうって、決めてたんだよ。
私と付き合って欲しいって、ずっと好きやったって!
後悔ばっかだよ。
今更、遅いけど…、
【私もずっと、好きだよ。】
【必ず会いに行くから、それまで少しだけ待ってて、待たせてばっかでごめんな。でも、あと少しだけ待ってて、もう少し大人になったら、会いに行くから。】
初めてhkrが居ないことを実感したのはこの瞬間やったと思う。
涙が溢れて、止まらない。
息すらまともに出来ない。
会いたい、会いたいよ、hkr、
"天は泣き虫だな〜"
"hkrやって、泣き虫やん"
"ふふ、高校生になってからは1回も泣いてませーん"
"ほんまに〜?"
"泣きたくなったら、空を見ればいいよ"
"ふふ、なにそれ"
"意外と涙引っ込むもんだよ"
ああ…、だからhkrよく天井仰いでたんやね。
伏線回収、ちゃんとしてたやん、
「っ…あーー、hkrーーーー、寂しいよ、会いたいよ。」
ベランダに出て、空を仰いだ。
外はまだ昼間なのに、真っ青な空の中に光る星を見つけた。今まで一回も見つけたこと無かったのに。
なんだか、それがhkrのように思えて、何処までも見つけやすい人やな、なんて馬鹿なことを考えた。
hkr、今でもまだhkrが好きだよ。
だからね、【幸せになるよ、】私。
-Fin-
リクエスト
・天ちゃんと夢主の悲しいラブストーリー的なの読みたいです。
・天×夢主の話!
風邪をこじらせたとかなんとかで、仕方ないからお見舞いに行ってやろうと近くのスーパーで果物を買って、病院までやってきた。
「hkr〜、入んで〜??」
『おお〜、天〜、来てくれたんだ。』
「当たり前やん、調子はどうなん?」
『どうってことはない!すぐに治るよ。』
「そっか、良かった。苺、冷蔵庫入れとくな?」
『え!ありがとう〜、どうせだったら天も一緒に食べようよ。』
「え〜、良いん〜??」
『ふふ、もう食べる気満々じゃん笑』
「あはは、バレた?はい、これhkrの分。」
『ありがとう、いただきます、』
「『うま!!!』」
『ふふ、美味しいね。』
「甘いなぁ、」
『甘いね。』
hkrはいつもとなんっも変わらんかった。
だからこの時はすぐ治って、また一緒に学校に行けるって信じて疑わなかった。
それなのに、授業中先生に呼ばれて廊下に出れば"今すぐ荷物をまとめて病院へ迎え"なんて言われた。何が起こったか、何も分からないまま、走って、走って、走って…、辿り着いたいつもの病室にはやけに人が集まっていて、その人達の間を通り抜けていけば、眠るように目を閉じたhkrの姿が目に入った。
「嘘、やろ?寝てるだけやろ?なぁ、お母さん!そうやろ?」
母「っ…、」
hkr母「天、ちゃんっ、」
「嫌や、嘘やって!寝てるだけやって!なぁ、hkr!起きてや、私たちもうすぐ卒業やで?」
いつもみたいに、そんな大きい声出さなくても起きるよ、って笑ってよ。卒業式泣くかな〜、天は泣く?って、要らん質問してきてよ、なぁ、行かないでっ…。
幼馴染が、深い眠りについた。
命が尽きるというのは余りにも静かで、呆気ないものだということを知ったのはこの時やった。
あれから1年、大学に進学した私はあの時のことをよく思い出していた。悲しかった。寂しかった。でも、今も実感が無かった。いつかフラッと現れてくれるんじゃないか、なんて馬鹿なこと考えてしまうくらい、実感がなかった。
そんな時ふとhkrとメールで言葉を交わしていた時期あったことを思い出した。今どきはLINEか、DMがツールな中で"こーゆうのいいじゃん"なんてお互いメールアドレスを作り合って、送りあってた時期があった。ほんの一瞬やったけど。
「…、なに、これ、」
開いた画面には、未開封の通知が沢山あった。
1番初めの日付は、hkrが入院した日。
【天は今日、一人で登校したんだろうな〜。ちゃんと起きれた?私は鬼怖看護師さんにしっかり起こされたよ。今日も一日頑張りますかぁ。】
【天!きっと直接祝えてると思うけど、もう1回!お誕生日おめでとう!!天は天らしく、18歳も楽しもうね。】
【天〜、ちゃんとご飯食べてる?最近痩せてきたような気がする。ダイエット中!?笑笑】
【私もう長くないってさ。お医者さんに言われちゃった。】
【おっはー、もう何通送ってるんだろうね?笑天はこの存在すら忘れてるんだろうな〜。普通にLINEでは会話してるし!!笑笑】
【今日は寒いね。天風邪ひきやすいんだから、ちゃんと気を付けるんだよ。】
【最近、身体が上手く動かないや。手紙、書こうと思ったんだけど、ペン握れなくて、もしかしたらメール打つのも厳しくなるのかな。】
【天、会いたい。会いたいよ。】
【ずっと、天の事が好きだった。】
【ばいばい、天。】
【幸せになってね。】
hkrの、言葉が、想いが、文字になって私に届く。なんで気付かなかったんやろ、なんで、なんで、毎日顔見に行けばよかった、治る、から、治す、に変えてたこと気づけばよかった。
もっとちゃんと、hkrと向き合えば良かった。
退院したら言おうって、決めてたんだよ。
私と付き合って欲しいって、ずっと好きやったって!
後悔ばっかだよ。
今更、遅いけど…、
【私もずっと、好きだよ。】
【必ず会いに行くから、それまで少しだけ待ってて、待たせてばっかでごめんな。でも、あと少しだけ待ってて、もう少し大人になったら、会いに行くから。】
初めてhkrが居ないことを実感したのはこの瞬間やったと思う。
涙が溢れて、止まらない。
息すらまともに出来ない。
会いたい、会いたいよ、hkr、
"天は泣き虫だな〜"
"hkrやって、泣き虫やん"
"ふふ、高校生になってからは1回も泣いてませーん"
"ほんまに〜?"
"泣きたくなったら、空を見ればいいよ"
"ふふ、なにそれ"
"意外と涙引っ込むもんだよ"
ああ…、だからhkrよく天井仰いでたんやね。
伏線回収、ちゃんとしてたやん、
「っ…あーー、hkrーーーー、寂しいよ、会いたいよ。」
ベランダに出て、空を仰いだ。
外はまだ昼間なのに、真っ青な空の中に光る星を見つけた。今まで一回も見つけたこと無かったのに。
なんだか、それがhkrのように思えて、何処までも見つけやすい人やな、なんて馬鹿なことを考えた。
hkr、今でもまだhkrが好きだよ。
だからね、【幸せになるよ、】私。
-Fin-
リクエスト
・天ちゃんと夢主の悲しいラブストーリー的なの読みたいです。
・天×夢主の話!