▶︎ 森田ひかる
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今日、クラスメイトが死んだ。
居眠り運転のトラックに轢かれて、即死だったらしい。
そして、その人はhkrの親友だった。
「hkr、」
『っ…なんで、なんで、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。』
『うわぁぁああぁぁぁぁ!!!!!!』
病院で眠る親友の遺体に縋り、泣いて、喚いて、ひたすらに、叫んでいた。
そんなhkrの姿を初めて見た。
いつも皆の中心に居て、笑顔で、優しくて、泣き顔なんて1度も見た事がなかった。
3回目のデートの終わりは、こんな結末を迎えた。
あの日から、hkrは変わった。
なんて、他の人は気付かないだろう。
親友が居なくなってからも、変わらない笑顔で、皆の中心にいて、泣き顔なんて1つも浮べることは無かった。
でも、私の前では違った。
学校が終わり、一人暮らしのhkrの家へ入れば、hkrは待つことも無く私を抱いた。
そこに優しさなんてなくて、ただただ隙間を埋めるみたいに、現実から逃げるように、私を抱いた。
「んっ…、はぁっ、」
抱きながら、泣いていた。
光を灯さない瞳に涙の膜を張って、私を映すことなく、涙を流していた。
「hkr…、」
事が終われば、ごめんと呟いて、私を抱きしめる。いつもの流れ。
『ほんとに、ごめん。』
「大丈夫やけ、気にせんで、」
はだけたシャツも直すことなく、hkrの腕の中に閉じ込められる。
『愛想尽かされちゃうね、こんなんじゃ、』
「舐めんで、どれだけ私がhkrのこと好きか知らんやろ?」
『っ…、なんで、こんな自分ばっかの私の事、』
「どんなhkrでも、hkrやから。」
「私が好きになったのはmrthkrっていう人間だから。」
『っ…、』
『大切にする、幸せにするから。』
「ふふ、うん。約束。」
この日はいつもと違って、hkrと私の間に会話が生まれた。
そして、この日からhkrは少しずつ前のhkrに戻って行った。
『ひかる、一緒に帰ろう?』
「ん、あ、ちょっと待っとって、学級委員の子に呼ばれてたけ、A4教室行ってくる。」
『一緒に行こうか?』
「んーん、すぐ終わると思うけ、待っとって。」
『ん、分かった。』
そんな日常が続いたある日のこと。
私は学級委員の子に呼ばれ、放課後にA4教室へ向かっていた。
ガラガラ
「入るよ〜?」
【やっと来たよ。】
【おっそーい。】
【うちらのこと待たせないでくれる?】
「えっ…と、」
隣のクラスの人?
待って、何この状況、もしかして嵌められた?
【あんたさぁ、どの分際でhkrちゃんと付き合ってんの?】
【まじ意味わかんなーい。】
【自分の価値くらい分かっときなよ。】
「っ…、」
【まぁさ、うちらが言いたいのは、あんたじゃhkrちゃんに不釣り合いだから、別れてってこと。】
「え…?」
【え?じゃなくて、別れろって言ってんの。馬鹿なの?】
【偏差値低。】
「あ、いや…、嫌です、」
【は?】
【え?うちらに口答えした?】
【ウケるんですけどー。】
「っ…、あなた達になんて言われようと、hkrとは別れません。」
【はぁ…、だる。】
【お前ほんと、いい加減にしろよ。】
「いっ…、」
髪を掴まれて、壁に押し付けられる。
あー、これはやばいかも、
ガラガラ
『ひかる?……何、してんの。』
【っ…あ、えっとーー、】
【遊んでただけ!ね!】
【そうそう、ただひかるちゃんと……】
3人は口を揃えて何か言っていた。
けれど、言い終わる前にhkrのスイッチは押されてしまっていた。
「hkr…!!」
止めに入る間もなく血に染っていく彼女達の顔。
このままじゃ、死んじゃう。
「ねえ!!hkr!!!!!」
『っ…、はぁはぁ…、ごめ、ん、私、』
意識が戻ったように動きが止まったhkrは、自分のした事に気づいて顔色を変えた。
「…逃げよう。」
そんなhkrの手を取って、駆け出した。
そのままhkrの部屋まで走って、2人で逃げ込んだ。
hkrは、脅えたように自分の手を眺めていて、そんな姿がとても小さく見えて、ぎゅっと強く抱き締める。
『…怖かったんだ、ひかるまで、居なくなっちゃうんじゃないかって、そしたら、止まれなくなって、気づいたら…、』
「もう喋らんでよか、私は嬉しかったよ、hkrが助けに来てくれて。」
『っ…、ひかる、』
「大丈夫。大丈夫だから。」
きっと今頃学校は大騒ぎになっているだろう。
彼女達が口を開いてしまえばhkrがやったとバレてしまう。大人たちがここへやってくるかもしれない。
色んなことを考えた。
けれど、そんな思考はhkrからのキスによって消えていった。
「んっ…hkr、?」
『何も、考えないで、』
『自分のことは、自分でどうにかするから、』
そう言って立ち上がったhkrは、そのまま部屋を出ようとした。
hkrが手を出したと言ってしまえば、退学になってしまうかもしれない、もしかしたら警察沙汰になるかもしれない。
そうしたら私は、hkrに会えなくなってしまう。hkrを独りにさせることになってしまう。
そんなの、絶対に嫌だ。
「行かんで、お願い、私のそばにいて、」
『っ…でも、』
「私がどうにかする、だから、離れんで、」
『…。』
ぎゅっと私を閉じ込めたhkr。
『大丈夫。私は、大丈夫だよ。』
そう言って笑うhkrに、謎の焦りを覚えて、気が付けばドアノブに手をかけるhkrの背中に包丁を突き刺していた。
『っ…ひか、る?』
「…hkrがいけないんやろ?」
「私を頼らんから、1人でやろうとするから、」
どんどん広がっていく赤黒い液体。
痛みを堪えて、私を抱きしめたhkrは、弱々しい声でこう言った。
『ひかるが、私を強くしてくれたんだよ…、』
『あの時、ひかるが私を、守ってくれてたから、今度は私が、ひかるを守りたかった。守れたことを、なかったことに、したくなかったんだっ…、』
「っ…、」
どんどん冷たくなっていくhkrの身体。
あれ、私何してるんやろ。
なんで、なんで包丁持って…、
「待って、嫌、死なないで、嫌っ、お願い、」
「独りに、しないでっ…、」
『っ…、じゃあ、一緒に、いこう?』
腹部に感じる鋭い痛み。
熱い。痛い。けど、心地いい。
『んっ…、ひか、る、』
「んっ…はぁっ、hkr、」
意識が無くなる、その時まで、唇を重ねて、愛を確かめ合った。
私達は、冷たくて、暗い部屋で、お互いを殺し合った。
-Fin-
居眠り運転のトラックに轢かれて、即死だったらしい。
そして、その人はhkrの親友だった。
「hkr、」
『っ…なんで、なんで、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。』
『うわぁぁああぁぁぁぁ!!!!!!』
病院で眠る親友の遺体に縋り、泣いて、喚いて、ひたすらに、叫んでいた。
そんなhkrの姿を初めて見た。
いつも皆の中心に居て、笑顔で、優しくて、泣き顔なんて1度も見た事がなかった。
3回目のデートの終わりは、こんな結末を迎えた。
あの日から、hkrは変わった。
なんて、他の人は気付かないだろう。
親友が居なくなってからも、変わらない笑顔で、皆の中心にいて、泣き顔なんて1つも浮べることは無かった。
でも、私の前では違った。
学校が終わり、一人暮らしのhkrの家へ入れば、hkrは待つことも無く私を抱いた。
そこに優しさなんてなくて、ただただ隙間を埋めるみたいに、現実から逃げるように、私を抱いた。
「んっ…、はぁっ、」
抱きながら、泣いていた。
光を灯さない瞳に涙の膜を張って、私を映すことなく、涙を流していた。
「hkr…、」
事が終われば、ごめんと呟いて、私を抱きしめる。いつもの流れ。
『ほんとに、ごめん。』
「大丈夫やけ、気にせんで、」
はだけたシャツも直すことなく、hkrの腕の中に閉じ込められる。
『愛想尽かされちゃうね、こんなんじゃ、』
「舐めんで、どれだけ私がhkrのこと好きか知らんやろ?」
『っ…、なんで、こんな自分ばっかの私の事、』
「どんなhkrでも、hkrやから。」
「私が好きになったのはmrthkrっていう人間だから。」
『っ…、』
『大切にする、幸せにするから。』
「ふふ、うん。約束。」
この日はいつもと違って、hkrと私の間に会話が生まれた。
そして、この日からhkrは少しずつ前のhkrに戻って行った。
『ひかる、一緒に帰ろう?』
「ん、あ、ちょっと待っとって、学級委員の子に呼ばれてたけ、A4教室行ってくる。」
『一緒に行こうか?』
「んーん、すぐ終わると思うけ、待っとって。」
『ん、分かった。』
そんな日常が続いたある日のこと。
私は学級委員の子に呼ばれ、放課後にA4教室へ向かっていた。
ガラガラ
「入るよ〜?」
【やっと来たよ。】
【おっそーい。】
【うちらのこと待たせないでくれる?】
「えっ…と、」
隣のクラスの人?
待って、何この状況、もしかして嵌められた?
【あんたさぁ、どの分際でhkrちゃんと付き合ってんの?】
【まじ意味わかんなーい。】
【自分の価値くらい分かっときなよ。】
「っ…、」
【まぁさ、うちらが言いたいのは、あんたじゃhkrちゃんに不釣り合いだから、別れてってこと。】
「え…?」
【え?じゃなくて、別れろって言ってんの。馬鹿なの?】
【偏差値低。】
「あ、いや…、嫌です、」
【は?】
【え?うちらに口答えした?】
【ウケるんですけどー。】
「っ…、あなた達になんて言われようと、hkrとは別れません。」
【はぁ…、だる。】
【お前ほんと、いい加減にしろよ。】
「いっ…、」
髪を掴まれて、壁に押し付けられる。
あー、これはやばいかも、
ガラガラ
『ひかる?……何、してんの。』
【っ…あ、えっとーー、】
【遊んでただけ!ね!】
【そうそう、ただひかるちゃんと……】
3人は口を揃えて何か言っていた。
けれど、言い終わる前にhkrのスイッチは押されてしまっていた。
「hkr…!!」
止めに入る間もなく血に染っていく彼女達の顔。
このままじゃ、死んじゃう。
「ねえ!!hkr!!!!!」
『っ…、はぁはぁ…、ごめ、ん、私、』
意識が戻ったように動きが止まったhkrは、自分のした事に気づいて顔色を変えた。
「…逃げよう。」
そんなhkrの手を取って、駆け出した。
そのままhkrの部屋まで走って、2人で逃げ込んだ。
hkrは、脅えたように自分の手を眺めていて、そんな姿がとても小さく見えて、ぎゅっと強く抱き締める。
『…怖かったんだ、ひかるまで、居なくなっちゃうんじゃないかって、そしたら、止まれなくなって、気づいたら…、』
「もう喋らんでよか、私は嬉しかったよ、hkrが助けに来てくれて。」
『っ…、ひかる、』
「大丈夫。大丈夫だから。」
きっと今頃学校は大騒ぎになっているだろう。
彼女達が口を開いてしまえばhkrがやったとバレてしまう。大人たちがここへやってくるかもしれない。
色んなことを考えた。
けれど、そんな思考はhkrからのキスによって消えていった。
「んっ…hkr、?」
『何も、考えないで、』
『自分のことは、自分でどうにかするから、』
そう言って立ち上がったhkrは、そのまま部屋を出ようとした。
hkrが手を出したと言ってしまえば、退学になってしまうかもしれない、もしかしたら警察沙汰になるかもしれない。
そうしたら私は、hkrに会えなくなってしまう。hkrを独りにさせることになってしまう。
そんなの、絶対に嫌だ。
「行かんで、お願い、私のそばにいて、」
『っ…でも、』
「私がどうにかする、だから、離れんで、」
『…。』
ぎゅっと私を閉じ込めたhkr。
『大丈夫。私は、大丈夫だよ。』
そう言って笑うhkrに、謎の焦りを覚えて、気が付けばドアノブに手をかけるhkrの背中に包丁を突き刺していた。
『っ…ひか、る?』
「…hkrがいけないんやろ?」
「私を頼らんから、1人でやろうとするから、」
どんどん広がっていく赤黒い液体。
痛みを堪えて、私を抱きしめたhkrは、弱々しい声でこう言った。
『ひかるが、私を強くしてくれたんだよ…、』
『あの時、ひかるが私を、守ってくれてたから、今度は私が、ひかるを守りたかった。守れたことを、なかったことに、したくなかったんだっ…、』
「っ…、」
どんどん冷たくなっていくhkrの身体。
あれ、私何してるんやろ。
なんで、なんで包丁持って…、
「待って、嫌、死なないで、嫌っ、お願い、」
「独りに、しないでっ…、」
『っ…、じゃあ、一緒に、いこう?』
腹部に感じる鋭い痛み。
熱い。痛い。けど、心地いい。
『んっ…、ひか、る、』
「んっ…はぁっ、hkr、」
意識が無くなる、その時まで、唇を重ねて、愛を確かめ合った。
私達は、冷たくて、暗い部屋で、お互いを殺し合った。
-Fin-