▶︎ 渡邉理佐
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『理佐、?』
改札を出て、荷物を片手に東京とは違う故郷の空気を感じていれば、懐かしい香りがして、目をやれば私の初恋を奪っていった人が立っていた。
理佐「hkr、だよね?」
『うん、あ、そっか、色々見た目変わったから分かりずらいか、』
理佐「ふふ、うん、髪の毛染めたんだ。」
『ピアスも開けたよ。』
理佐「身長も伸びたね。」
「でも、笑窪が出来るこの笑顔は変わってないね。」
そう言って私の頬を包んだ理佐。
理佐は相変わらず、、
『綺麗なまんまだね。』
理佐「なーに言ってんの。笑」
「いつまでこっち居られるの?」
『1週間くらいかな。休みそれしか取れなくてさ。』
理佐「そっか。」
「起業したんだってね。」
『うん、そこそこ安定してきたよ。』
懐かしい道を歩きながら、お互いの近況報告をする。私の記憶にいる理佐は、私たちは、まだ制服を着ていて、この道を通ったのも卒業証書を片手に持っていたあの日が最後だったかな。あれからもう4年経ったんだ。
理佐は覚えているのだろうか、4年前、もう少し先に行ったところにある分かれ道で、私が好きだと零したことを。
理佐「東京はさ、美人な人多い?」
『ん〜、多いと思う。うちの会社にいる子もみんな可愛いし。』
理佐「そうなんだ。」
『理佐は、大学卒業したらどうするの。』
理佐「近くの民間企業に就職するかな。」
『そっか。』
"私と一緒に東京で働かない?"
そう言おうとして、口を噤んだ。
安定してきたとはいえ、まだ余裕があるほどでは無いし、そんな所に理佐を巻き込むのは申し訳ない。
『…あ、』
理佐「ん?」
『あぁ、いや、なんでもない。』
分かれ道。私と、理佐の、分かれ道。
『取り敢えず、1週間滞在してるからさ、また会おうよ。』
理佐「うん。」
『じゃあ、また。』
懐かしい感傷に浸りながら、実家への道を辿っていく。
『…おわっ…、理佐、?』
想像していなかった後ろからの衝撃に思わず前傾が進む、私のお腹に回された手は力強く握ってあって、まるで、もう離さない、と、そう言われてるようだった。
理佐「あの時、返事出来なくてごめん。」
「本当は嬉しかった。嬉しかったけど、上京するって知ったばっかで、重荷になりたくないって、思って答えられなかった。」
『そっ、か、そうだったんだ。』
理佐「でも、ずっとhkrが好きだった。hkrが上京してからも、ずっと、hkrの事思い出しちゃって、今更すぎるよね、ごめん。」
そう言い残して、お腹に回していた手を離そうとする理佐。
両思いって分かってるのに、引けるほど私は大人じゃないから。
理佐の手を掴んでもう一度私の背中にくっつけた。
『私は今でも理佐が好きだよ。』
理佐「っ…、」
『もう離したくない。』
『…私と一緒に東京来てくれないかな。』
理佐「…、」
『理佐を守るとか、そんな格好いいこと言えない。ただ、理佐に隣にいて欲しい。一緒に居られるように仕事ももっと頑張るからさ、私と一緒に東京来てくれない?』
答えなんか何時まででも待つつもりだった。
それなのに腕をパッと離した理佐は私の前にやってきて、高校一年生のあの日、私が理佐に恋した日と同じ笑顔で、
理佐「一緒に行きたい。」
そう、言ってくれた。
『色々準備しなきゃね。』
理佐「うんっ。」
4年越しに叶った私の恋物語はどんな風に進むのか分からないけれど、どんな事があってもきっと乗り越えていける。理佐が隣に居てくれるのならなんだってできる気がした。
『…カレー食べたいなぁ。』
理佐「作ってあげる。」
『やった。』
手を繋ぎ、私の実家に2人で帰り、私たちは4年という隙間を埋めるための時間を過ごした。
-fin-
改札を出て、荷物を片手に東京とは違う故郷の空気を感じていれば、懐かしい香りがして、目をやれば私の初恋を奪っていった人が立っていた。
理佐「hkr、だよね?」
『うん、あ、そっか、色々見た目変わったから分かりずらいか、』
理佐「ふふ、うん、髪の毛染めたんだ。」
『ピアスも開けたよ。』
理佐「身長も伸びたね。」
「でも、笑窪が出来るこの笑顔は変わってないね。」
そう言って私の頬を包んだ理佐。
理佐は相変わらず、、
『綺麗なまんまだね。』
理佐「なーに言ってんの。笑」
「いつまでこっち居られるの?」
『1週間くらいかな。休みそれしか取れなくてさ。』
理佐「そっか。」
「起業したんだってね。」
『うん、そこそこ安定してきたよ。』
懐かしい道を歩きながら、お互いの近況報告をする。私の記憶にいる理佐は、私たちは、まだ制服を着ていて、この道を通ったのも卒業証書を片手に持っていたあの日が最後だったかな。あれからもう4年経ったんだ。
理佐は覚えているのだろうか、4年前、もう少し先に行ったところにある分かれ道で、私が好きだと零したことを。
理佐「東京はさ、美人な人多い?」
『ん〜、多いと思う。うちの会社にいる子もみんな可愛いし。』
理佐「そうなんだ。」
『理佐は、大学卒業したらどうするの。』
理佐「近くの民間企業に就職するかな。」
『そっか。』
"私と一緒に東京で働かない?"
そう言おうとして、口を噤んだ。
安定してきたとはいえ、まだ余裕があるほどでは無いし、そんな所に理佐を巻き込むのは申し訳ない。
『…あ、』
理佐「ん?」
『あぁ、いや、なんでもない。』
分かれ道。私と、理佐の、分かれ道。
『取り敢えず、1週間滞在してるからさ、また会おうよ。』
理佐「うん。」
『じゃあ、また。』
懐かしい感傷に浸りながら、実家への道を辿っていく。
『…おわっ…、理佐、?』
想像していなかった後ろからの衝撃に思わず前傾が進む、私のお腹に回された手は力強く握ってあって、まるで、もう離さない、と、そう言われてるようだった。
理佐「あの時、返事出来なくてごめん。」
「本当は嬉しかった。嬉しかったけど、上京するって知ったばっかで、重荷になりたくないって、思って答えられなかった。」
『そっ、か、そうだったんだ。』
理佐「でも、ずっとhkrが好きだった。hkrが上京してからも、ずっと、hkrの事思い出しちゃって、今更すぎるよね、ごめん。」
そう言い残して、お腹に回していた手を離そうとする理佐。
両思いって分かってるのに、引けるほど私は大人じゃないから。
理佐の手を掴んでもう一度私の背中にくっつけた。
『私は今でも理佐が好きだよ。』
理佐「っ…、」
『もう離したくない。』
『…私と一緒に東京来てくれないかな。』
理佐「…、」
『理佐を守るとか、そんな格好いいこと言えない。ただ、理佐に隣にいて欲しい。一緒に居られるように仕事ももっと頑張るからさ、私と一緒に東京来てくれない?』
答えなんか何時まででも待つつもりだった。
それなのに腕をパッと離した理佐は私の前にやってきて、高校一年生のあの日、私が理佐に恋した日と同じ笑顔で、
理佐「一緒に行きたい。」
そう、言ってくれた。
『色々準備しなきゃね。』
理佐「うんっ。」
4年越しに叶った私の恋物語はどんな風に進むのか分からないけれど、どんな事があってもきっと乗り越えていける。理佐が隣に居てくれるのならなんだってできる気がした。
『…カレー食べたいなぁ。』
理佐「作ってあげる。」
『やった。』
手を繋ぎ、私の実家に2人で帰り、私たちは4年という隙間を埋めるための時間を過ごした。
-fin-