▶︎ 森田ひかる
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森田「ん、また喧嘩したと?」
私の頬に手を添えながら、心配の目を向ける優等生のひかる。至近距離でも可愛いって、罪でしょ。
『…ごめん、』
森田「ふふ、素直でよろしい。」
「ここ痛い?」
『んーん、大丈夫。』
森田「絆創膏貼るからちょっと待ってね。」
離れてしまった温もりが恋しくて、その手を取って引く、私の腕の中にひかるを閉じ込めた。
森田「ちょっ…hkr?」
『好き。好きだよ、ひかる。』
森田「ふふ、知っとるよ、私も好きだよ。」
ほんの少し力を緩めれば、可愛い顔がすぐ近くにやってきて、そのまま軽く、唇が重なった。
『んっ…、』
森田「hkrの顔に傷付けるなんて、何処の誰なん?」
『…、さあね、誰かなんて分かんないや、』
森田「もう少し人に興味持ってくれると助かるんやけど。」
『ひかる以外興味無い。ひかるがいればそれでいいから。』
森田「ふふ、ばか、」
「ほら、絆創膏貼ろ。」
『ん、貼って。』
森田「よいしょ、、どう?大丈夫?」
『うん、大丈夫、ありがとう。』
森田「ふふ、良かった。」
「そろそろ帰ろっか。」
『ん、帰ろ。』
ひかるの手を取り学校を後にする。
両親が居なくなって、残ったのは大量の貯金と、1人で住むにはでかすぎる家。真面目を捨てるには十分な理由だった。
森田「ねぇ、hkr?」
『ん?』
森田「明日はさ、どんな風に過ごそっか。」
『…明日も、ひかるが好き。それだけでいいよ。』
森田「ふふ、ほんと一途やね、私は幸せ者やなー。」
『例えひかるが他の人を好きになっても、私はずっとひかるが好きだよ。迷惑かな。』
森田「迷惑なんかやない。それに、hkrがそばにいてくれる限りずっと、私はhkrが好きだよ。」
『ん…、』
重いくらいの愛をひかるにぶつけた。
それでも、ひかるは嫌な顔1つせず受け入れてくれて、心が暖かくなっていく。
森田「なーんか、お腹空いた!hkrん家行ってもよか?」
『ん、いいよ。』
森田「冷蔵庫の中なんか入っとる?」
『…いや、入ってないかな、』
森田「ん、ならスーパー寄ってなんか買ってこう。」
帰り道によるスーパーも、もう当たり前となっていた。
そんな当たり前が好きだった。
ある日の夜、ひかると連絡が取れなくなった。
何を送っても、電話をかけても繋がなくて、嫌な予感が心を覆い尽くす。
直ぐに家を飛び出てひかるの家に向かった。
"まだ帰ってきてない、hkrちゃんと一緒だと思っていたのだけれど"
そう言ったお母さんの言葉に、嫌な予感は確信へと変わった。
-hkrはすぐ居なくなるんやから、GPS!お互い教え合おう?-
付き合って最初の頃、そう言葉を交わしたことを思い出してスマホを開く。
ひかるの居場所は使われていない工場のようらしい。
駆け出していけば、意外にもすぐに着いて、中から聞こえる、ひかるの声と、他の奴らの声に心の底から怒りが生まれた。
『…ひかる、』
森田「っ…hkr!!!」
制服のシャツはボタンを開けられ、華奢な体と、下着が丸見えのまま。頬は殴られたのかほんのり赤く染っている。
『…、』
怒りが、殺意へと変わった瞬間だった。
その後のことはよく覚えていない。
真っ赤に染まる人達の顔と、ひかるの泣き叫ぶ声。
ひかるにキスをされて、ようやく動きが止まる。
森田「っ…はぁっ、hkrっ、なんでっ、なんで止まってくれんの!」
『っ…ごめん、ごめん、ひかる。』
華奢な体をぎゅっと抱き締めて、温もりを感じる。
森田「怖かった、hkrが、怖かった、っ、」
『ごめん…、ごめんなさい、』
気が付けば不良達は己の力で工場から出ていき、中には二人きり。
乱れた制服を直して、帰ろう?と手を伸ばしてくれたひかる。
私はもう、その手を取ることは出来ない。
森田「…hkr、?」
『別れよう、ひかる、』
森田「っ…なんで、」
『私がひかるに近づいたから、こいつらにひかるが狙われた。私がひかるに関わったから…、』
森田「嫌!!嫌だよ、私はこれからもhkrと生きていきたい、ずっと一緒に居たい、」
『大好きだよ、ひかる。』
『だから、ばいばいしよう。』
嫌がるひかるの腕を取り、何を口に出すでもなく家まで送り届けた。
お母さんに深く深く頭を下げてから、ひかるの家を後にした。
後ろから聞こえてくるひかるの声、泣き声に、目頭が熱くなって、でも、私に泣く資格なんかなくて。
遂に何もかもを失った私は、全てがどうでも良くなってしまった。
学校に行かなくなって、ひかると会わなくなって1ヶ月。
毎日のようにひかるが訪れてくれるけれど、玄関の扉を開けることは、しなかった。
退屈と、虚無感だけが残った部屋。
外の空気を吸いたくなって、ベランダに出れば、近くの電柱でひかるが男に絡まれているのが目に入る。
久しぶりに見たひかるの姿への嬉々感と男への嫌悪感。
家を出て、その場所へ向かった。
ドンッ
『何してんの。』
ひかるに触れようとした男の脇腹を強く蹴ってから、ひかるに声を掛ける。
森田「っ…、会いに来たんやけど、」
『もう来なくていい。もう、私と関わらなくていいから。』
"っ、お、お前!人の事蹴っといて、謝罪の言葉もねえのか!"
『…目障りなんだよ。』
"っ…"
尾を巻いて逃げ出した男。
ひかると、2人きり。
森田「…、今みたいにhkrが守ってよ。」
『…?』
森田「どれだけ私が狙われても、hkrが守ってくれるでしょ?」
「私を、見つけ出してくれるやろ?」
『っ…、』
森田「私を1人にせんでよ、hkrが居らんと何も出来ないの、」
『…でも、』
森田「でも、やない。hkrに拒否権はないから。」
そう言って奪われた唇。
そうだ、ひかるはいつだって優しくて、強くて、私を孤独から守ってくれる人だった。
1度離れてしまったものを、もう一度重ねて、そのまま家へと向かう。
空いた時間を埋めるように、お互いを感じて、愛し合って、愛と、幸せで満ち溢れた部屋で、眠りについた。
愛が重いのは、きっとお互い様だ。
-fin-
私の頬に手を添えながら、心配の目を向ける優等生のひかる。至近距離でも可愛いって、罪でしょ。
『…ごめん、』
森田「ふふ、素直でよろしい。」
「ここ痛い?」
『んーん、大丈夫。』
森田「絆創膏貼るからちょっと待ってね。」
離れてしまった温もりが恋しくて、その手を取って引く、私の腕の中にひかるを閉じ込めた。
森田「ちょっ…hkr?」
『好き。好きだよ、ひかる。』
森田「ふふ、知っとるよ、私も好きだよ。」
ほんの少し力を緩めれば、可愛い顔がすぐ近くにやってきて、そのまま軽く、唇が重なった。
『んっ…、』
森田「hkrの顔に傷付けるなんて、何処の誰なん?」
『…、さあね、誰かなんて分かんないや、』
森田「もう少し人に興味持ってくれると助かるんやけど。」
『ひかる以外興味無い。ひかるがいればそれでいいから。』
森田「ふふ、ばか、」
「ほら、絆創膏貼ろ。」
『ん、貼って。』
森田「よいしょ、、どう?大丈夫?」
『うん、大丈夫、ありがとう。』
森田「ふふ、良かった。」
「そろそろ帰ろっか。」
『ん、帰ろ。』
ひかるの手を取り学校を後にする。
両親が居なくなって、残ったのは大量の貯金と、1人で住むにはでかすぎる家。真面目を捨てるには十分な理由だった。
森田「ねぇ、hkr?」
『ん?』
森田「明日はさ、どんな風に過ごそっか。」
『…明日も、ひかるが好き。それだけでいいよ。』
森田「ふふ、ほんと一途やね、私は幸せ者やなー。」
『例えひかるが他の人を好きになっても、私はずっとひかるが好きだよ。迷惑かな。』
森田「迷惑なんかやない。それに、hkrがそばにいてくれる限りずっと、私はhkrが好きだよ。」
『ん…、』
重いくらいの愛をひかるにぶつけた。
それでも、ひかるは嫌な顔1つせず受け入れてくれて、心が暖かくなっていく。
森田「なーんか、お腹空いた!hkrん家行ってもよか?」
『ん、いいよ。』
森田「冷蔵庫の中なんか入っとる?」
『…いや、入ってないかな、』
森田「ん、ならスーパー寄ってなんか買ってこう。」
帰り道によるスーパーも、もう当たり前となっていた。
そんな当たり前が好きだった。
ある日の夜、ひかると連絡が取れなくなった。
何を送っても、電話をかけても繋がなくて、嫌な予感が心を覆い尽くす。
直ぐに家を飛び出てひかるの家に向かった。
"まだ帰ってきてない、hkrちゃんと一緒だと思っていたのだけれど"
そう言ったお母さんの言葉に、嫌な予感は確信へと変わった。
-hkrはすぐ居なくなるんやから、GPS!お互い教え合おう?-
付き合って最初の頃、そう言葉を交わしたことを思い出してスマホを開く。
ひかるの居場所は使われていない工場のようらしい。
駆け出していけば、意外にもすぐに着いて、中から聞こえる、ひかるの声と、他の奴らの声に心の底から怒りが生まれた。
『…ひかる、』
森田「っ…hkr!!!」
制服のシャツはボタンを開けられ、華奢な体と、下着が丸見えのまま。頬は殴られたのかほんのり赤く染っている。
『…、』
怒りが、殺意へと変わった瞬間だった。
その後のことはよく覚えていない。
真っ赤に染まる人達の顔と、ひかるの泣き叫ぶ声。
ひかるにキスをされて、ようやく動きが止まる。
森田「っ…はぁっ、hkrっ、なんでっ、なんで止まってくれんの!」
『っ…ごめん、ごめん、ひかる。』
華奢な体をぎゅっと抱き締めて、温もりを感じる。
森田「怖かった、hkrが、怖かった、っ、」
『ごめん…、ごめんなさい、』
気が付けば不良達は己の力で工場から出ていき、中には二人きり。
乱れた制服を直して、帰ろう?と手を伸ばしてくれたひかる。
私はもう、その手を取ることは出来ない。
森田「…hkr、?」
『別れよう、ひかる、』
森田「っ…なんで、」
『私がひかるに近づいたから、こいつらにひかるが狙われた。私がひかるに関わったから…、』
森田「嫌!!嫌だよ、私はこれからもhkrと生きていきたい、ずっと一緒に居たい、」
『大好きだよ、ひかる。』
『だから、ばいばいしよう。』
嫌がるひかるの腕を取り、何を口に出すでもなく家まで送り届けた。
お母さんに深く深く頭を下げてから、ひかるの家を後にした。
後ろから聞こえてくるひかるの声、泣き声に、目頭が熱くなって、でも、私に泣く資格なんかなくて。
遂に何もかもを失った私は、全てがどうでも良くなってしまった。
学校に行かなくなって、ひかると会わなくなって1ヶ月。
毎日のようにひかるが訪れてくれるけれど、玄関の扉を開けることは、しなかった。
退屈と、虚無感だけが残った部屋。
外の空気を吸いたくなって、ベランダに出れば、近くの電柱でひかるが男に絡まれているのが目に入る。
久しぶりに見たひかるの姿への嬉々感と男への嫌悪感。
家を出て、その場所へ向かった。
ドンッ
『何してんの。』
ひかるに触れようとした男の脇腹を強く蹴ってから、ひかるに声を掛ける。
森田「っ…、会いに来たんやけど、」
『もう来なくていい。もう、私と関わらなくていいから。』
"っ、お、お前!人の事蹴っといて、謝罪の言葉もねえのか!"
『…目障りなんだよ。』
"っ…"
尾を巻いて逃げ出した男。
ひかると、2人きり。
森田「…、今みたいにhkrが守ってよ。」
『…?』
森田「どれだけ私が狙われても、hkrが守ってくれるでしょ?」
「私を、見つけ出してくれるやろ?」
『っ…、』
森田「私を1人にせんでよ、hkrが居らんと何も出来ないの、」
『…でも、』
森田「でも、やない。hkrに拒否権はないから。」
そう言って奪われた唇。
そうだ、ひかるはいつだって優しくて、強くて、私を孤独から守ってくれる人だった。
1度離れてしまったものを、もう一度重ねて、そのまま家へと向かう。
空いた時間を埋めるように、お互いを感じて、愛し合って、愛と、幸せで満ち溢れた部屋で、眠りについた。
愛が重いのは、きっとお互い様だ。
-fin-