▶︎ 櫻坂46
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久しぶりに欅時代のライブ映像を目にした。
意図的ではなく、偶然。
写真フォルダーを整理していたらたまたまでてきた動画。きっと、心のどこかで欅坂を避けていた。だから、この映像を目にした時も一瞬だけ、あぁ…と思ってしまった。
それなのに、やはり再生されてしまえば、曲が流れてしまえば、一気に惹き込まれて、動けなくなってしまう。
欅坂46は、櫻坂46じゃない。
櫻坂46は、欅坂46じゃない。
頭じゃわかっているのに、やっぱり悔しくなってしまう。ミーグリでも、MVのコメント欄でもたくさん言われた。もう一度だけでいいから欅坂を見たいと、欅坂だけのライブに行きたいと。
悔しくて悔しくて仕方なかった。
櫻坂じゃ満足させられなかったこと、過去を越えられないこと、5年間走り続けてきたグループを、嫉妬の対象として見てしまったこと。
あの頃、私たちは最強で、最弱だった。
21人全員が揃えば最強になって、誰か一人でも欠ければ、それが連鎖となって全員が崩れ落ちた。
今はどうだ、今は、どうなんだ。
この日を境に、私は何かが変わってしまった。
川村茜「よし、じゃあ15分後再開するよー!」
「「「「「はい!」」」」」
キュッキュッ ダンッ
休むことなく体を動かした。
あの頃は、これが普通だった。
平手に追いつきたくて、必死だったんだ。
小林「hkr、ちょっと休憩しな、最近ずっと詰め込みすぎ。」
『大丈夫だから、』
余裕なんてなかった。
ただ、欅を超えたくて、櫻坂を最強にしたくて、努力するしか、方法が分からなかった。
森田「無理は禁物です、ね、休みましょう。」
『まだやれる、大丈夫。』
小林「大丈夫じゃないから言ってんの。」
『っ…、』
小林「いつもなら、ありがとうとか、ごめんとか、そーゆうの後輩にはかかさないhkrが今、ひかるを突き放したんだよ。大丈夫なわけ、ないじゃん。」
『…、ごめん、ひかるちゃん、由依も、ごめん。』
小林「…、」
『でも、私は大丈夫だから。』
小林「…今のhkr、欅の時のhkrと似てる。すっごく、苦しそうだよ。」
『っ…、』
齋藤「ゆいぽん…、」
小林「だって、言わなきゃ分かんないじゃん。なんなの、hkrは、もう欅坂じゃない、櫻坂なの。あの時とは、違うんだよ。」
『分かってるよ!!!!』
『由依は、変わったよ、櫻坂に入って、変わった。』
小林「変わるよ。私たちは、変わらなきゃいけないの。もう欅坂じゃないんだよ、同じステージには立ってない。」
『…じゃあ、なんで、』
『なんで、ファンの人達は、欅坂を求めてくるの、っ、なんで、私たちを、比べるのっ、』
森田「hkrさんっ!!」
息が出来なくなって、視界がどんどんぼやけて行った。
『はぁはぁはぁっ…、はぁっ、』
田村「hkrさんっ!!大丈夫、大丈夫やから、」
保乃ちゃんの匂いがして、ぎゅぅっと抱きしめられて、ほんの少しだけ、息を吸えるようになった。
小林「hkr、欅坂を超えたい、って、目指した時点で、越えられない。欅坂が歩いてきた道を辿ったって、前には欅坂が居るの。だから、私たちは、櫻坂は、新しい道を作るの。私たちが先頭を歩いていくんだよ。」
『はぁはぁっ…、はぁっ、自分が、嫌いになるっ、』
小林「っ…、」
『欅と比べて、っ、追いつけなくて、悔しくてっ、はぁっ、大切だった、っ、時間を、嫉妬で思い出してっ、欅坂をっ、避けて、そんな自分がっ、大っ嫌いでっ、』
田村「保乃は、hkrさんのパフォーマンスを見て、欅坂を好きになりました。格好良くて、最強で、でも、ふと見せる儚い瞬間がたまらなく恋しくて、」
『はぁはぁっ、』
田村「保乃の好きなhkrさんは、今もここにいます。ちゃんと、ここに居るんですっ、名前が変わっても、保乃が好きなhkrさんは、櫻坂46のメンバーとして、ここに居るんですよ、っ。」
森田「保乃ちゃん、」
田村「欅坂46は最強やった。」
『っ…、』
田村「けど、保乃たちは最強になりたくて、アイドルをやってるんやないっ、この活動を通して沢山の人に勇気とか、笑顔とか、しあわせを届けるためにやってるんです、hkrさん言いましたよね、ファンの皆さんに寄り添えるアイドルになりたいって、」
『っ…はぁっ、』
初期の頃、欅坂46のメンバーとして、私の中にできたアイドル像。誰にでも寄り添えるアイドル。
あぁ、私は大事な所を見逃していた。
どうなるかじゃない、どうなりたいかだったんだ。
『っ…ごめん、みんなっ、私焦って、必死になって、色んなこと見えなくなってた。』
『私は、今も、ファンの人達に寄り添えるアイドルになりたい。欅坂を超えるとか、そんなんじゃなくて、寄り添えるアイドルになりたいです。』
小林「ふふ、もうなってるんじゃない?」
『…もっと、たくさんの人、』
小林「うん、もっともっと沢山の人に寄り添えるグループになっていこう?もっと、大きくなって、いつかさ、櫻坂46って良いねって声で溢れるようなライブを作り上げようよ。」
『うん…っ、本当に迷惑かけてごめん。』
小林「迷惑じゃなくて、心配ね。」
田村「ふふ、ほんとですよ、ここ最近皆hkrさんのお母さんみたいになってたんですから。」
森田「皆釘付けやったね笑笑」
『ごめん…、ありがとう。』
この日、私は変われたような気がした。
ずっと突っかかってた何かが取れたみたいにスッキリした気持ちで、モヤがかかっていた心も、晴れ晴れしていた。
色んな声があるのは仕方ない。
全員が納得する答えなんかあるわけないし。
それでも、いつか、一瞬でも良い、全員が櫻坂46に惹き込まれる世界を作りたいと思った。
-fin-
リクエスト 欅と櫻を比べられていっぱいいっぱいになる夢主を支えるメンバーたち。
堕ちた夢主を救い出すゆいぽんや、ほかのメンバー。
意図的ではなく、偶然。
写真フォルダーを整理していたらたまたまでてきた動画。きっと、心のどこかで欅坂を避けていた。だから、この映像を目にした時も一瞬だけ、あぁ…と思ってしまった。
それなのに、やはり再生されてしまえば、曲が流れてしまえば、一気に惹き込まれて、動けなくなってしまう。
欅坂46は、櫻坂46じゃない。
櫻坂46は、欅坂46じゃない。
頭じゃわかっているのに、やっぱり悔しくなってしまう。ミーグリでも、MVのコメント欄でもたくさん言われた。もう一度だけでいいから欅坂を見たいと、欅坂だけのライブに行きたいと。
悔しくて悔しくて仕方なかった。
櫻坂じゃ満足させられなかったこと、過去を越えられないこと、5年間走り続けてきたグループを、嫉妬の対象として見てしまったこと。
あの頃、私たちは最強で、最弱だった。
21人全員が揃えば最強になって、誰か一人でも欠ければ、それが連鎖となって全員が崩れ落ちた。
今はどうだ、今は、どうなんだ。
この日を境に、私は何かが変わってしまった。
川村茜「よし、じゃあ15分後再開するよー!」
「「「「「はい!」」」」」
キュッキュッ ダンッ
休むことなく体を動かした。
あの頃は、これが普通だった。
平手に追いつきたくて、必死だったんだ。
小林「hkr、ちょっと休憩しな、最近ずっと詰め込みすぎ。」
『大丈夫だから、』
余裕なんてなかった。
ただ、欅を超えたくて、櫻坂を最強にしたくて、努力するしか、方法が分からなかった。
森田「無理は禁物です、ね、休みましょう。」
『まだやれる、大丈夫。』
小林「大丈夫じゃないから言ってんの。」
『っ…、』
小林「いつもなら、ありがとうとか、ごめんとか、そーゆうの後輩にはかかさないhkrが今、ひかるを突き放したんだよ。大丈夫なわけ、ないじゃん。」
『…、ごめん、ひかるちゃん、由依も、ごめん。』
小林「…、」
『でも、私は大丈夫だから。』
小林「…今のhkr、欅の時のhkrと似てる。すっごく、苦しそうだよ。」
『っ…、』
齋藤「ゆいぽん…、」
小林「だって、言わなきゃ分かんないじゃん。なんなの、hkrは、もう欅坂じゃない、櫻坂なの。あの時とは、違うんだよ。」
『分かってるよ!!!!』
『由依は、変わったよ、櫻坂に入って、変わった。』
小林「変わるよ。私たちは、変わらなきゃいけないの。もう欅坂じゃないんだよ、同じステージには立ってない。」
『…じゃあ、なんで、』
『なんで、ファンの人達は、欅坂を求めてくるの、っ、なんで、私たちを、比べるのっ、』
森田「hkrさんっ!!」
息が出来なくなって、視界がどんどんぼやけて行った。
『はぁはぁはぁっ…、はぁっ、』
田村「hkrさんっ!!大丈夫、大丈夫やから、」
保乃ちゃんの匂いがして、ぎゅぅっと抱きしめられて、ほんの少しだけ、息を吸えるようになった。
小林「hkr、欅坂を超えたい、って、目指した時点で、越えられない。欅坂が歩いてきた道を辿ったって、前には欅坂が居るの。だから、私たちは、櫻坂は、新しい道を作るの。私たちが先頭を歩いていくんだよ。」
『はぁはぁっ…、はぁっ、自分が、嫌いになるっ、』
小林「っ…、」
『欅と比べて、っ、追いつけなくて、悔しくてっ、はぁっ、大切だった、っ、時間を、嫉妬で思い出してっ、欅坂をっ、避けて、そんな自分がっ、大っ嫌いでっ、』
田村「保乃は、hkrさんのパフォーマンスを見て、欅坂を好きになりました。格好良くて、最強で、でも、ふと見せる儚い瞬間がたまらなく恋しくて、」
『はぁはぁっ、』
田村「保乃の好きなhkrさんは、今もここにいます。ちゃんと、ここに居るんですっ、名前が変わっても、保乃が好きなhkrさんは、櫻坂46のメンバーとして、ここに居るんですよ、っ。」
森田「保乃ちゃん、」
田村「欅坂46は最強やった。」
『っ…、』
田村「けど、保乃たちは最強になりたくて、アイドルをやってるんやないっ、この活動を通して沢山の人に勇気とか、笑顔とか、しあわせを届けるためにやってるんです、hkrさん言いましたよね、ファンの皆さんに寄り添えるアイドルになりたいって、」
『っ…はぁっ、』
初期の頃、欅坂46のメンバーとして、私の中にできたアイドル像。誰にでも寄り添えるアイドル。
あぁ、私は大事な所を見逃していた。
どうなるかじゃない、どうなりたいかだったんだ。
『っ…ごめん、みんなっ、私焦って、必死になって、色んなこと見えなくなってた。』
『私は、今も、ファンの人達に寄り添えるアイドルになりたい。欅坂を超えるとか、そんなんじゃなくて、寄り添えるアイドルになりたいです。』
小林「ふふ、もうなってるんじゃない?」
『…もっと、たくさんの人、』
小林「うん、もっともっと沢山の人に寄り添えるグループになっていこう?もっと、大きくなって、いつかさ、櫻坂46って良いねって声で溢れるようなライブを作り上げようよ。」
『うん…っ、本当に迷惑かけてごめん。』
小林「迷惑じゃなくて、心配ね。」
田村「ふふ、ほんとですよ、ここ最近皆hkrさんのお母さんみたいになってたんですから。」
森田「皆釘付けやったね笑笑」
『ごめん…、ありがとう。』
この日、私は変われたような気がした。
ずっと突っかかってた何かが取れたみたいにスッキリした気持ちで、モヤがかかっていた心も、晴れ晴れしていた。
色んな声があるのは仕方ない。
全員が納得する答えなんかあるわけないし。
それでも、いつか、一瞬でも良い、全員が櫻坂46に惹き込まれる世界を作りたいと思った。
-fin-
リクエスト 欅と櫻を比べられていっぱいいっぱいになる夢主を支えるメンバーたち。
堕ちた夢主を救い出すゆいぽんや、ほかのメンバー。