▶︎ 田村保乃
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『保乃ちゃんの事が、好きです。』
『私の彼女になってください。』
11月22日になって1時間ちょっとすぎ。
私は保乃ちゃんと恋人になった。
東京と大阪、すぐに会える距離にいなかった私達の始まりは電話での告白だった。
田村「ん!いい夫婦の日やん。」
『ん、ほんとだ。』
田村「なんか縁起いいな〜。」
『だねー。』
両片想いを半年続けて、やっと踏み出した1歩。
私が高2で、保乃ちゃんは21歳の社会人。
とても優しくて、可愛い4つ上の恋人だった。
田村「hkrは保乃の何処を好きになってくれたん〜?」
『何処…、』
田村「無いとか言ったら今からぶっ飛ばしに行くからな?」
『ふは、怖。笑笑』
『全部好きだけど、大人な所かな。』
田村「大人な所?」
『うん、周りに流されない芯を持ってて、でも誰にでも寄り添える優しさがある。そこが一番好き。』
田村「へへ、なんか照れるやん、」
『保乃ちゃんが聞いたんじゃん、笑笑』
それからも毎日LINEや、電話をして、この先もずっと幸せが続くと思っていた。
田村「1年記念日やなぁ。」
『1年間、ずっと大好きだった。』
田村「過去形やめてや〜。」
『ふふ、これからもずっと大好き。』
3ヶ月に1回、会えるかどうかの私達。
この日も3ヶ月以上ぶりの保乃ちゃんを沢山沢山感じた。
浅草に行って着物デートをしたり、メンチカツを食べたり、夜は東京タワーの近くを散歩して、ご飯を食べて、ホテルに2人で帰って、ゲームをして、愛し合って、ちょっとお腹がすいて近くのコンビニに手を繋いで行ったり、帰ってきて、映画を見ながらくっついて、本当に幸せな時間だった。
そんな日から4ヶ月、私は高校を卒業した。
保乃ちゃんも転職をしてお互い忙しくなった。
気が付けば泣きながら別れを告げて居た。
私たちは始まりと同じ、電話で、関係を終えた。
その日に連絡先を消して、もう関わることもなく全てが終わってしまった。
大学に入って1年が経った、友達も沢山出来て、告白だってしてもらえることも増えた。
それなのに私はずっと保乃ちゃんを引きずっていた。自分から別れを告げたはずなのに、保乃ちゃんに未練を抱いてた。
森田「もうさ、新しい恋愛するために1歩進も!ね?」
友達からの言葉にそうだよなぁなんて思いながらスマホを弄っていればピコンとなった通知。
"保乃が貴方をフォローしました"
見間違いかと思った。
すぐにアカウントに飛んで、投稿を見た。
顔写真は乗っていない。
けれど、分かってしまった。
たった1枚だけ投稿されていた、彼女が撮ったであろう桜の写真。
あの日、別れた日、最後に彼女が告げた言葉。
田村「保乃な、桜が一番好きやねん、覚えといてな。」
嬉しかった。今すぐにでも会いたいとさえ思った。
ピコン
保乃:hkrやんな?
hkr:hkrだよ。保乃ちゃんだよね?
保乃:うん、合ってて良かった〜〜。
hkr:なんでフォロー、してくれたの。
保乃:たまたまおすすめ欄に出てきてん。
hkr:そっか。元気?
保乃:うん、元気やで。hkrは?
hkr:私も元気だよ。
保乃:良かった。
なぁ、今日の夜電話せえへん?
hkr:うん、22時くらいからでいい?
保乃:OK!!楽しみにしてるな〜!
その日の夜、保乃ちゃんと1年ぶりに電話をした。
付き合っていた頃の思い出話。
それは、楽しい話では、なかった。
"実はな、hkrと付き合ってる時、元カレと同棲しててん。"
"え??"
"付き合ってはなかってんけど、お互いお金が無くて、仕方なくって感じで…"
"そう、だったんだ"
"ごめんな、ちゃんと謝ってへんかったから"
友達とシェアハウスをしてると言っていたけど、違ったらしい。
"恋人は出来た?"
"出来たで、凄く凄く素敵な人"
"…そっか"
じゃあどうして、今になって私の所に来たの。
"でもな、保乃ずっとhkrのこと忘れられなかってん"
"っ…"
"1番好きな顔やったしな?笑"
どうして、思わせぶりな言葉を呟くの。
"保乃、hkrと別れて、2人と付き合ったんよ"
"そうなんだ"
"最初の子はメンヘラやって、やってけんへんかった"
"そっか"
"それで、相談聞いてもらってるうちに今の恋人のこと好きになってて"
"ん、"
あの頃の保乃ちゃんがどんどん崩れて行った。
私の思い出の中にいた保乃ちゃんは、何処にもいなかった。
電話が終わる頃には答えに辿り着いた。
保乃ちゃんが好きなんじゃない、あの時の保乃ちゃんを愛してたんだって、気づいてしまった。
"恋人居るなら、もう私に話しかけてきちゃダメだよ"
"なんで?友達として保乃は話したいんやけど"
"…私は、友達として保乃ちゃんと話せないから"
"…そっか、ごめん"
"ん、じゃあ、ばいばい。"
"…hkr"
プツン
保乃ちゃんが何を言おうとしていたのか、
分からない。分からないけれど、知りたくなかった。
知ってしまったら、きっと大人にはなれない気がしたから。
保乃ちゃん、ずっと、好きでした。
私の知らない所で、幸せになってください。
森田「吹っ切れたんや、」
『んー、まぁ、好き、じゃなくて、好きだった、って気持ちになれたかな。』
森田「そっか。頑張ったんやね。」
私は、彼女のことをずっと好きなまま大人になる。
彼女を好きなまま、彼女じゃない他の誰かを愛していく。
-fin-
リクエスト ばけさんの最大の恋愛話書いて欲しいです。
bakeさんが未練タラタラになった(言い方悪いけど)クズな元カノさんのお話読みたいです。
『私の彼女になってください。』
11月22日になって1時間ちょっとすぎ。
私は保乃ちゃんと恋人になった。
東京と大阪、すぐに会える距離にいなかった私達の始まりは電話での告白だった。
田村「ん!いい夫婦の日やん。」
『ん、ほんとだ。』
田村「なんか縁起いいな〜。」
『だねー。』
両片想いを半年続けて、やっと踏み出した1歩。
私が高2で、保乃ちゃんは21歳の社会人。
とても優しくて、可愛い4つ上の恋人だった。
田村「hkrは保乃の何処を好きになってくれたん〜?」
『何処…、』
田村「無いとか言ったら今からぶっ飛ばしに行くからな?」
『ふは、怖。笑笑』
『全部好きだけど、大人な所かな。』
田村「大人な所?」
『うん、周りに流されない芯を持ってて、でも誰にでも寄り添える優しさがある。そこが一番好き。』
田村「へへ、なんか照れるやん、」
『保乃ちゃんが聞いたんじゃん、笑笑』
それからも毎日LINEや、電話をして、この先もずっと幸せが続くと思っていた。
田村「1年記念日やなぁ。」
『1年間、ずっと大好きだった。』
田村「過去形やめてや〜。」
『ふふ、これからもずっと大好き。』
3ヶ月に1回、会えるかどうかの私達。
この日も3ヶ月以上ぶりの保乃ちゃんを沢山沢山感じた。
浅草に行って着物デートをしたり、メンチカツを食べたり、夜は東京タワーの近くを散歩して、ご飯を食べて、ホテルに2人で帰って、ゲームをして、愛し合って、ちょっとお腹がすいて近くのコンビニに手を繋いで行ったり、帰ってきて、映画を見ながらくっついて、本当に幸せな時間だった。
そんな日から4ヶ月、私は高校を卒業した。
保乃ちゃんも転職をしてお互い忙しくなった。
気が付けば泣きながら別れを告げて居た。
私たちは始まりと同じ、電話で、関係を終えた。
その日に連絡先を消して、もう関わることもなく全てが終わってしまった。
大学に入って1年が経った、友達も沢山出来て、告白だってしてもらえることも増えた。
それなのに私はずっと保乃ちゃんを引きずっていた。自分から別れを告げたはずなのに、保乃ちゃんに未練を抱いてた。
森田「もうさ、新しい恋愛するために1歩進も!ね?」
友達からの言葉にそうだよなぁなんて思いながらスマホを弄っていればピコンとなった通知。
"保乃が貴方をフォローしました"
見間違いかと思った。
すぐにアカウントに飛んで、投稿を見た。
顔写真は乗っていない。
けれど、分かってしまった。
たった1枚だけ投稿されていた、彼女が撮ったであろう桜の写真。
あの日、別れた日、最後に彼女が告げた言葉。
田村「保乃な、桜が一番好きやねん、覚えといてな。」
嬉しかった。今すぐにでも会いたいとさえ思った。
ピコン
保乃:hkrやんな?
hkr:hkrだよ。保乃ちゃんだよね?
保乃:うん、合ってて良かった〜〜。
hkr:なんでフォロー、してくれたの。
保乃:たまたまおすすめ欄に出てきてん。
hkr:そっか。元気?
保乃:うん、元気やで。hkrは?
hkr:私も元気だよ。
保乃:良かった。
なぁ、今日の夜電話せえへん?
hkr:うん、22時くらいからでいい?
保乃:OK!!楽しみにしてるな〜!
その日の夜、保乃ちゃんと1年ぶりに電話をした。
付き合っていた頃の思い出話。
それは、楽しい話では、なかった。
"実はな、hkrと付き合ってる時、元カレと同棲しててん。"
"え??"
"付き合ってはなかってんけど、お互いお金が無くて、仕方なくって感じで…"
"そう、だったんだ"
"ごめんな、ちゃんと謝ってへんかったから"
友達とシェアハウスをしてると言っていたけど、違ったらしい。
"恋人は出来た?"
"出来たで、凄く凄く素敵な人"
"…そっか"
じゃあどうして、今になって私の所に来たの。
"でもな、保乃ずっとhkrのこと忘れられなかってん"
"っ…"
"1番好きな顔やったしな?笑"
どうして、思わせぶりな言葉を呟くの。
"保乃、hkrと別れて、2人と付き合ったんよ"
"そうなんだ"
"最初の子はメンヘラやって、やってけんへんかった"
"そっか"
"それで、相談聞いてもらってるうちに今の恋人のこと好きになってて"
"ん、"
あの頃の保乃ちゃんがどんどん崩れて行った。
私の思い出の中にいた保乃ちゃんは、何処にもいなかった。
電話が終わる頃には答えに辿り着いた。
保乃ちゃんが好きなんじゃない、あの時の保乃ちゃんを愛してたんだって、気づいてしまった。
"恋人居るなら、もう私に話しかけてきちゃダメだよ"
"なんで?友達として保乃は話したいんやけど"
"…私は、友達として保乃ちゃんと話せないから"
"…そっか、ごめん"
"ん、じゃあ、ばいばい。"
"…hkr"
プツン
保乃ちゃんが何を言おうとしていたのか、
分からない。分からないけれど、知りたくなかった。
知ってしまったら、きっと大人にはなれない気がしたから。
保乃ちゃん、ずっと、好きでした。
私の知らない所で、幸せになってください。
森田「吹っ切れたんや、」
『んー、まぁ、好き、じゃなくて、好きだった、って気持ちになれたかな。』
森田「そっか。頑張ったんやね。」
私は、彼女のことをずっと好きなまま大人になる。
彼女を好きなまま、彼女じゃない他の誰かを愛していく。
-fin-
リクエスト ばけさんの最大の恋愛話書いて欲しいです。
bakeさんが未練タラタラになった(言い方悪いけど)クズな元カノさんのお話読みたいです。