▶︎ 山﨑天
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『またね。』
短いけれど、どんな言葉よりも大切な約束を告げる言葉。また、会えるように、また、会おうね、そんな願いを込めて今日も私は彼女に"またね"を告げ、病室を出る。
天が目を覚まさなくなって半年、今でも半年前のあの日、天が交通事故に遭ったあの瞬間を思い出す。あの日、もっとゆっくりと歩いていれば、もっと天を捕まえていれば、居眠り運転の車と衝突することは無かった。
跳ね飛ばされた私たちの身体。
酷く腕が痛んだ。けれど、そんなのも気にならないくらい必死で天の名前を呼んだ。
開かれることの無い天の目を見続けながら、ずっと名前を呼んでいた。
気が付けば私は病室で眠っていて、腕の痛みに目を覚ませば今にも泣き出しそうな顔をした両親とお姉ちゃんが視界に入った。
状況を理解してすぐ、天の名前を口に出せば、お姉ちゃんが辛そうな表情で"天ちゃんは打ち所が悪くて、目を覚ますか分からん、集中治療室で眠っとるよ"なんて言っていた。
その日から、私の毎日は灰色だった。
恋人を守れなかった、その事実が痛いほど胸を締め付けた。
2ヶ月のリハビリを終え、骨折も復活した。
私だけ、元通りの日々になった。
後悔と、不安と、寂しさから逃げるように毎日天の病室に通って、一日の出来事を話して、"またね"を告げて病室を出る日々。
もうそろそろ、限界だよ。
『天、今日は暖かい日だったよ。今年初めて、半袖着ちゃった。天は布団に入ってて暑くない?大丈夫?』
返事なんか帰ってこない、私の一方通行の会話。
いつも通りなのに、限界の近い私にはそれが効いてしまった。
気が付けば涙を流していて、言葉を紡ぐことすら出来なかった。
『っ…うっ、』
"hkr、、?"
『…、天、?』
幻かと思った。何度も何度も願い描いていた未来なのに、あまりにも突然で、言葉を失ってしまった。
天「…hkr、泣かないで、」
『天…、天っ!!!!』
ナースコールを押すよりも、お母さんたちに連絡をすることよりも先に天を抱き締めて、ずっと感じたかった温もりを噛み締めた。
天「ふふ、なーに泣いてんの、」
『ずっと、不安だった、寂しかった、』
天「ごめんね、お待たせ、hkr。」
『ぐすっ…天っ、、』
私の泣き声を聞いて看護師さんが入ってきて、目の覚めた天に驚いて、ばたばたしだして気が付けばお医者さんに天のお母さん達、私のお母さんたちもみんな集合していて、当の本人は気楽そうに検査だの、質問だのに答えていた。
その日はそのまま面会終了時間となってしまって、またね、そう告げてから病室を出た。
こんなに"またね"が楽しみになったのは半年ぶりだった。
『天!!おはよう!!』
天「おはよ、朝から騒がしいな〜。」
『当たり前じゃん、どんだけ私が寂しかったか!待ってたか!知らないでしょ!?』
天「はいはい。あ、そうそう、私早ければ1週間で退院出来るって!」
『まじ!?じゃあまた一緒に学校通えるの!』
天「ふふ、うん、そうだよ。」
『やった、』
半年間1人で感じてきた毎日をやっと、天と共有出来るんだ。
天「眠ってる間さ、時々声聞こえてたんだよ、」
『声?』
天「うん、お母さんとか、お父さん、後、hkrの声。」
『嘘、』
天「ふふ、ほんま。hkrの"またね"って声、ずっと聞こえてた。」
『っ…、』
天「やから、さっさと目覚まさんと怒られるって思ってさ。笑」
"約束は、破りたくないからね"
『…ふふ、そっか、良かった。約束守ってくれて。』
天「私が約束破ったことないやろー?」
『どうだか〜??』
天「え、ないやろ。」
『ふふ、ないね。』
天「ないやん。笑笑」
天の声が、紡ぐ言葉が、笑顔が、天が、そこに居るだけで、居てくれるだけで心は満たされて行く。
『…ほんとに、良かった、』
天「寂しくさせちゃってごめんな、」
天の手が私の頭を撫でて、そのまま頬に添えられる。
『…天、寂しかった。』
天「もう、寂しくさせへんから。」
そう言って重なった唇。
離れていく天にしがみつくように何度も重ね合った、存在を確認するように何度も何度も。
天「…っはぁ、」
『もう、離れないで、私を、1人にしないで、』
天「もう離れへん、ずっとhkrの傍におるから。」
ぎゅぅと抱き締められて、私も強く抱き締め返していればドアが開かれて、"あ、ごめん"なんてお姉ちゃんの声が聞こえた。
『っ…お姉ちゃん、』
森田「ごめんごめん、邪魔する気は無かったんよ、」
天「…見なかったことに、」
森田「ふふ、まぁもうそんだけイチャイチャ出来るんなら心配要らんね。これ、お見舞い。」
天「あはは、ありがとうございます、」
森田「じゃあ、お姉ちゃんはこれで〜…。」
『ま、た後でね、お姉ちゃん。』
森田「ん、また後でね〜〜!」
悪戯げな顔をしたまま病室を去ったお姉ちゃん。これは帰ったら永遠に弄られるやつだ。
天「ふふ、ひかるちゃん弄りたそうやったね。」
『これは帰ったらずっと弄られる。』
天「あははっ、がんばれーー笑笑」
『もーー、次からはノックしてもらおう。』
天「ふふ、やね。」
弄られるのは嫌だけど、でも、楽しそうに笑う天を見ていればそんな事もヘッチャラな気がした。
この先もずっと天と一緒に居たい。
毎日を天と過ごしたい。
明日も天が隣にいてくれるように、そんな願いを込めて今日も、"またね"を残して病室を出た。
-fin-
リクエスト 事故にあってしまった天ちゃんが目を覚まさなくて、不安な夢主だけど、最終的にはハッピーエンドになるお話が読みたいです!
天ちゃんとイチャイチャする夢主
短いけれど、どんな言葉よりも大切な約束を告げる言葉。また、会えるように、また、会おうね、そんな願いを込めて今日も私は彼女に"またね"を告げ、病室を出る。
天が目を覚まさなくなって半年、今でも半年前のあの日、天が交通事故に遭ったあの瞬間を思い出す。あの日、もっとゆっくりと歩いていれば、もっと天を捕まえていれば、居眠り運転の車と衝突することは無かった。
跳ね飛ばされた私たちの身体。
酷く腕が痛んだ。けれど、そんなのも気にならないくらい必死で天の名前を呼んだ。
開かれることの無い天の目を見続けながら、ずっと名前を呼んでいた。
気が付けば私は病室で眠っていて、腕の痛みに目を覚ませば今にも泣き出しそうな顔をした両親とお姉ちゃんが視界に入った。
状況を理解してすぐ、天の名前を口に出せば、お姉ちゃんが辛そうな表情で"天ちゃんは打ち所が悪くて、目を覚ますか分からん、集中治療室で眠っとるよ"なんて言っていた。
その日から、私の毎日は灰色だった。
恋人を守れなかった、その事実が痛いほど胸を締め付けた。
2ヶ月のリハビリを終え、骨折も復活した。
私だけ、元通りの日々になった。
後悔と、不安と、寂しさから逃げるように毎日天の病室に通って、一日の出来事を話して、"またね"を告げて病室を出る日々。
もうそろそろ、限界だよ。
『天、今日は暖かい日だったよ。今年初めて、半袖着ちゃった。天は布団に入ってて暑くない?大丈夫?』
返事なんか帰ってこない、私の一方通行の会話。
いつも通りなのに、限界の近い私にはそれが効いてしまった。
気が付けば涙を流していて、言葉を紡ぐことすら出来なかった。
『っ…うっ、』
"hkr、、?"
『…、天、?』
幻かと思った。何度も何度も願い描いていた未来なのに、あまりにも突然で、言葉を失ってしまった。
天「…hkr、泣かないで、」
『天…、天っ!!!!』
ナースコールを押すよりも、お母さんたちに連絡をすることよりも先に天を抱き締めて、ずっと感じたかった温もりを噛み締めた。
天「ふふ、なーに泣いてんの、」
『ずっと、不安だった、寂しかった、』
天「ごめんね、お待たせ、hkr。」
『ぐすっ…天っ、、』
私の泣き声を聞いて看護師さんが入ってきて、目の覚めた天に驚いて、ばたばたしだして気が付けばお医者さんに天のお母さん達、私のお母さんたちもみんな集合していて、当の本人は気楽そうに検査だの、質問だのに答えていた。
その日はそのまま面会終了時間となってしまって、またね、そう告げてから病室を出た。
こんなに"またね"が楽しみになったのは半年ぶりだった。
『天!!おはよう!!』
天「おはよ、朝から騒がしいな〜。」
『当たり前じゃん、どんだけ私が寂しかったか!待ってたか!知らないでしょ!?』
天「はいはい。あ、そうそう、私早ければ1週間で退院出来るって!」
『まじ!?じゃあまた一緒に学校通えるの!』
天「ふふ、うん、そうだよ。」
『やった、』
半年間1人で感じてきた毎日をやっと、天と共有出来るんだ。
天「眠ってる間さ、時々声聞こえてたんだよ、」
『声?』
天「うん、お母さんとか、お父さん、後、hkrの声。」
『嘘、』
天「ふふ、ほんま。hkrの"またね"って声、ずっと聞こえてた。」
『っ…、』
天「やから、さっさと目覚まさんと怒られるって思ってさ。笑」
"約束は、破りたくないからね"
『…ふふ、そっか、良かった。約束守ってくれて。』
天「私が約束破ったことないやろー?」
『どうだか〜??』
天「え、ないやろ。」
『ふふ、ないね。』
天「ないやん。笑笑」
天の声が、紡ぐ言葉が、笑顔が、天が、そこに居るだけで、居てくれるだけで心は満たされて行く。
『…ほんとに、良かった、』
天「寂しくさせちゃってごめんな、」
天の手が私の頭を撫でて、そのまま頬に添えられる。
『…天、寂しかった。』
天「もう、寂しくさせへんから。」
そう言って重なった唇。
離れていく天にしがみつくように何度も重ね合った、存在を確認するように何度も何度も。
天「…っはぁ、」
『もう、離れないで、私を、1人にしないで、』
天「もう離れへん、ずっとhkrの傍におるから。」
ぎゅぅと抱き締められて、私も強く抱き締め返していればドアが開かれて、"あ、ごめん"なんてお姉ちゃんの声が聞こえた。
『っ…お姉ちゃん、』
森田「ごめんごめん、邪魔する気は無かったんよ、」
天「…見なかったことに、」
森田「ふふ、まぁもうそんだけイチャイチャ出来るんなら心配要らんね。これ、お見舞い。」
天「あはは、ありがとうございます、」
森田「じゃあ、お姉ちゃんはこれで〜…。」
『ま、た後でね、お姉ちゃん。』
森田「ん、また後でね〜〜!」
悪戯げな顔をしたまま病室を去ったお姉ちゃん。これは帰ったら永遠に弄られるやつだ。
天「ふふ、ひかるちゃん弄りたそうやったね。」
『これは帰ったらずっと弄られる。』
天「あははっ、がんばれーー笑笑」
『もーー、次からはノックしてもらおう。』
天「ふふ、やね。」
弄られるのは嫌だけど、でも、楽しそうに笑う天を見ていればそんな事もヘッチャラな気がした。
この先もずっと天と一緒に居たい。
毎日を天と過ごしたい。
明日も天が隣にいてくれるように、そんな願いを込めて今日も、"またね"を残して病室を出た。
-fin-
リクエスト 事故にあってしまった天ちゃんが目を覚まさなくて、不安な夢主だけど、最終的にはハッピーエンドになるお話が読みたいです!
天ちゃんとイチャイチャする夢主