▶︎ 田村保乃
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
残り2ヶ月の人生。
その肩書きが変わったのは保乃にドナーが見つかったから。
母「保乃、ドナーが見つかったのよ。貴女はこれからも生きられるわ。」
保乃は嬉しかった。ドナーが見つかったこと、これからも生きていけること、そして、hkrとまだ一緒にいれることが。
『おはよ、保乃〜。』
「hkr!!おはよう!!保乃な、ドナー見付かってん!」
『ふふ、おばさんから聞いたよ。』
『本当に良かった。』
田村「心臓なんてそう簡単に見つかるか分からないって言われて、ほんまはずっと怖かった。」
『うん。』
田村「hkrとしたいこと沢山あってん、まだまだ一緒に居たいって何度も思っててん。神様は保乃を見捨ててなんかいなかったんやなぁって思えた。」
『保乃が今まで色んな人を笑顔にしてきて、色んな人を幸せにしてきたからこうやって、巡り巡って保乃の元に帰ってきたんだよ。』
「っ…、移植が成功したらさ、一緒に沢山デート行こう?美味しいものもいっぱい食べて、色んなことしたい。」
『そうだね。楽しみだね。』
「うんっ。」
移植の手術は1週間後。
緊張と、少しの希望が保乃を奮い立たせる。
『…保乃はさ、』
「ん?」
『私と出会えて幸せ?』
「ふふ、何言ってんねん。幸せに決まってるやん。」
『良かった。私も保乃に出会えて幸せ。』
「ふふ、これからもっと幸せにするから待っててな?」
『うん、保乃も今よりもっと幸せになって。』
「なるよ、hkrがそばに居てくれたら、どんな毎日でも幸せやもん。」
中学生の時にhkrと出会い、気が付けばもう6年。友達から、恋人に変わって2年。保乃は毎日幸せやった。2年のうちの1年が闘病生活やったけど、毎日笑えていたのはhkrがそばに居てくれたから。
だから、これからは保乃がhkrを笑わせたいし、ずっとそばに居たい。
移植が成功すれば全て叶えられると思っていた。
「hkr、」
『ふふ、おはよう。』
「遂に来てしまった〜〜。」
『14時からだよね。』
「そやで〜〜、」
『あと1時間か、』
「ふふ、緊張してるん?」
『そりゃあね。』
『保乃、抱き締めてもいい?』
「ん〜、どうしたん、おいで?」
いつもは確認なんてせんのに今日のhkrは緊張しているのかよそよそしい態度のまま保乃を強く抱き締めた。
『好き。大好きだよ。』
「ふふ、知ってるよ。保乃も好き。大好きやで。」
『中学生の入学式でさ、初めて保乃を見た時、この人が私の運命の人だ!って思ったんだ。』
「え〜、なにそれ、hkrってそんなロマンチストな人やっけ?笑」
『実はロマンチストだったのかも。』
『でも、本当に保乃は私の運命の人だと思うんだ。』
「保乃もhkrが運命の人やと思うよ。」
「だから、これからもそばにいて?」
『うん。そばに居る。』
『保乃、』
「ん?…んっ、hkr?」
何処と無く寂しそうなhkrは何度も何度も唇を重ねてくる。
きっとhkrは不安なんだ。
もし保乃の手術が成功しなければもう二度と保乃はhkrの元に戻って来れへん、やからきっと、こんなに不安そうで、寂しそうなんや。
「大丈夫、大丈夫やで、hkr。」
「保乃はちゃんと帰ってくるから。」
『…保乃、笑って、』
「ふふ、今度はなに。」
『保乃の笑顔が一番好きだよ。』
「保乃もhkrの笑顔が一番好き。やから笑って?」
『…、笑』
下手な笑顔、でもやっぱり愛おしくて堪らなかった。
『保乃、』
「ん?」
『愛してるよ。』
「っ…保乃も、愛してる。」
『ふふ、そろそろ時間かな。』
「やな…、hkrちゃんと帰ってくるから、待っててな?」
『…ん、保乃なら大丈夫。』
『じゃあ…、またね。』
「ん、また後でな。」
hkrが病室から出る。
その後すぐに看護師さんが来て保乃は手術室へと運ばれた。
「っ…、んん、」
母「保乃、保乃!分かる?」
「んん、お母、さん?」
母「そうよ、お母さんよ、」
目が覚めて、手術が成功したことを理解する。
辺りは眩しくて、時計を見てみれば8:46分。
保乃、1日寝てたんかな。
森田「保乃ちゃん、」
「ひぃ、ちゃん、」
「…hkrは、?」
母「…ひかるちゃん、」
森田「はい。」
お母さんが病室を出て、ひぃちゃんが鞄の中から手紙と、小さな箱を取りだした。
森田「これ、hkrから預かったやつ、」
「っ…読んでいい?」
森田「うん。」
ベッド脇に腰を下ろし、保乃に背を向けたひぃちゃん。何となく嫌な予感がして、でも受け入れたくなくて、そっと手紙を開いた。
保乃へ
おはよう、ちゃんと目覚めた?寝ぼけてない?笑
保乃が目覚ましたのはきっと、次の日かなぁ。
ってそんなことはどうでも良くて。
手術成功おめでとう。本当におめでとう。
新しい心臓はどう?元気に動いてる?動いてくれてたら嬉しいな。
保乃が目を覚ました時、側に居れなくてごめん。
勘のいい保乃だからもしかしたらもう気づいてるかもしれないけど、ちゃんと話すね。
保乃の中で動いてるその心臓は私の心臓です。
一か八かでドナー検査をした結果、私が保乃のドナーになれることがわかった。分かった瞬間、嬉しくて嬉しくてさ、直ぐに手続きをしました。
これが保乃にとっては聞きたくなかった話かもしれない。信じたくない話かもしれない。
1人で全部決めて保乃に言わないまま居なくなってごめん。でも怒らないで、最後の我儘だと思ってさ。笑
もう少し我儘言えるなら、保乃と沢山デートしたかった、美味しいものも一緒に食べてさ、きっと保乃は美味しそうに食べるんだろうなぁ。春は桜見に行きたかったなぁ、可愛い保乃は桜が凄く似合うと思う。夏は一緒に海に行って、秋はなんだろ、秋刀魚とか美味しいもの沢山食べてさ、冬は雪遊びして、手繋いで温め合ったりしてさ、もっと保乃の笑顔を見てたかった、喧嘩だってしてみたかったなぁ。
この願いたちはもう叶わないけど、でも、私は保乃の中で保乃と一緒に生きてるから。きっとどんな恋人達よりも強い愛で繋がってるんだよ。
私が運命の人って感じたのはきっと間違いじゃなかったんだと思う。うん、間違いじゃなかった。
今頃保乃は沢山泣いてるんだろうなーー。
明日目パンパンになっちゃうよー?笑
最後に、保乃、そこにある箱開けてみて。
2年記念日に渡そうと思ってた指輪、ちょっと早いけど受け取って欲しい。
1人じゃどうしようもなくなった時だけそれをつけて?それ以外では付けてちゃ駄目だよ。
さてと、そろそろ保乃の隣でしくしく泣いてるひかるが可哀想に思えてきたからここら辺で保乃を返してあげるよ。
最後まで不器用でごめんね。
どんな時も、ずっと、保乃のこと愛してる。
PS.ーーーーーーーーーーーーー。
hkrより。
「ぐすっ…うっ、」
「なんでっ…、なんで何にも言わないで、1人で全部決めて、っ、勝手にいなくなるん!!!」
「なんで、保乃を1人にするんっ…、どうしてっ…、」
森田「保乃ちゃん。」
hkrとは違う、小さな身体が保乃を抱きしめる。でも物足りなくて、寂しくて堪らない。
「っ…なんで!!!」
「寂しいよっ、会いたいよ、hkr、っ、」
森田「っ…これ、」
ひぃちゃんの小さな手が保乃の左手をとって、そのまま薬指にhkrがくれた指輪を嵌めた。
それだけなのに、何故か一瞬体がふわっと軽くなって、周りの音が消えて、ドクドクと脈打つ心臓の音だけが聞こえる。
あぁ、hkrはほんまにここに居るんやね。
「hkr…っ、」
森田「私じゃhkrの代わりにはなれん、っ、」
「でも、保乃ちゃんの傍にいたい、居させてくれん、?」
「っ…、ありがとう、ひぃちゃん、っ、」
「そばに居て、欲しい、」
森田「…そばに居るから。ずっとそばに居る。」
ぎゅぅっと力強く抱きしめられる、その瞬間ひぃちゃんがhkrに重なって、余計目頭が熱くなる。
保乃、hkrの分まで生きるから。
沢山沢山思い出作って、楽しむから、っ、
だから、保乃がそっちに行った時沢山沢山話し聞いてな?
約束やから。
PS.これからの保乃の事はひかるに任せたから、沢山甘えて、沢山頼るんだよ、約束ね。
-fin-
その肩書きが変わったのは保乃にドナーが見つかったから。
母「保乃、ドナーが見つかったのよ。貴女はこれからも生きられるわ。」
保乃は嬉しかった。ドナーが見つかったこと、これからも生きていけること、そして、hkrとまだ一緒にいれることが。
『おはよ、保乃〜。』
「hkr!!おはよう!!保乃な、ドナー見付かってん!」
『ふふ、おばさんから聞いたよ。』
『本当に良かった。』
田村「心臓なんてそう簡単に見つかるか分からないって言われて、ほんまはずっと怖かった。」
『うん。』
田村「hkrとしたいこと沢山あってん、まだまだ一緒に居たいって何度も思っててん。神様は保乃を見捨ててなんかいなかったんやなぁって思えた。」
『保乃が今まで色んな人を笑顔にしてきて、色んな人を幸せにしてきたからこうやって、巡り巡って保乃の元に帰ってきたんだよ。』
「っ…、移植が成功したらさ、一緒に沢山デート行こう?美味しいものもいっぱい食べて、色んなことしたい。」
『そうだね。楽しみだね。』
「うんっ。」
移植の手術は1週間後。
緊張と、少しの希望が保乃を奮い立たせる。
『…保乃はさ、』
「ん?」
『私と出会えて幸せ?』
「ふふ、何言ってんねん。幸せに決まってるやん。」
『良かった。私も保乃に出会えて幸せ。』
「ふふ、これからもっと幸せにするから待っててな?」
『うん、保乃も今よりもっと幸せになって。』
「なるよ、hkrがそばに居てくれたら、どんな毎日でも幸せやもん。」
中学生の時にhkrと出会い、気が付けばもう6年。友達から、恋人に変わって2年。保乃は毎日幸せやった。2年のうちの1年が闘病生活やったけど、毎日笑えていたのはhkrがそばに居てくれたから。
だから、これからは保乃がhkrを笑わせたいし、ずっとそばに居たい。
移植が成功すれば全て叶えられると思っていた。
「hkr、」
『ふふ、おはよう。』
「遂に来てしまった〜〜。」
『14時からだよね。』
「そやで〜〜、」
『あと1時間か、』
「ふふ、緊張してるん?」
『そりゃあね。』
『保乃、抱き締めてもいい?』
「ん〜、どうしたん、おいで?」
いつもは確認なんてせんのに今日のhkrは緊張しているのかよそよそしい態度のまま保乃を強く抱き締めた。
『好き。大好きだよ。』
「ふふ、知ってるよ。保乃も好き。大好きやで。」
『中学生の入学式でさ、初めて保乃を見た時、この人が私の運命の人だ!って思ったんだ。』
「え〜、なにそれ、hkrってそんなロマンチストな人やっけ?笑」
『実はロマンチストだったのかも。』
『でも、本当に保乃は私の運命の人だと思うんだ。』
「保乃もhkrが運命の人やと思うよ。」
「だから、これからもそばにいて?」
『うん。そばに居る。』
『保乃、』
「ん?…んっ、hkr?」
何処と無く寂しそうなhkrは何度も何度も唇を重ねてくる。
きっとhkrは不安なんだ。
もし保乃の手術が成功しなければもう二度と保乃はhkrの元に戻って来れへん、やからきっと、こんなに不安そうで、寂しそうなんや。
「大丈夫、大丈夫やで、hkr。」
「保乃はちゃんと帰ってくるから。」
『…保乃、笑って、』
「ふふ、今度はなに。」
『保乃の笑顔が一番好きだよ。』
「保乃もhkrの笑顔が一番好き。やから笑って?」
『…、笑』
下手な笑顔、でもやっぱり愛おしくて堪らなかった。
『保乃、』
「ん?」
『愛してるよ。』
「っ…保乃も、愛してる。」
『ふふ、そろそろ時間かな。』
「やな…、hkrちゃんと帰ってくるから、待っててな?」
『…ん、保乃なら大丈夫。』
『じゃあ…、またね。』
「ん、また後でな。」
hkrが病室から出る。
その後すぐに看護師さんが来て保乃は手術室へと運ばれた。
「っ…、んん、」
母「保乃、保乃!分かる?」
「んん、お母、さん?」
母「そうよ、お母さんよ、」
目が覚めて、手術が成功したことを理解する。
辺りは眩しくて、時計を見てみれば8:46分。
保乃、1日寝てたんかな。
森田「保乃ちゃん、」
「ひぃ、ちゃん、」
「…hkrは、?」
母「…ひかるちゃん、」
森田「はい。」
お母さんが病室を出て、ひぃちゃんが鞄の中から手紙と、小さな箱を取りだした。
森田「これ、hkrから預かったやつ、」
「っ…読んでいい?」
森田「うん。」
ベッド脇に腰を下ろし、保乃に背を向けたひぃちゃん。何となく嫌な予感がして、でも受け入れたくなくて、そっと手紙を開いた。
保乃へ
おはよう、ちゃんと目覚めた?寝ぼけてない?笑
保乃が目覚ましたのはきっと、次の日かなぁ。
ってそんなことはどうでも良くて。
手術成功おめでとう。本当におめでとう。
新しい心臓はどう?元気に動いてる?動いてくれてたら嬉しいな。
保乃が目を覚ました時、側に居れなくてごめん。
勘のいい保乃だからもしかしたらもう気づいてるかもしれないけど、ちゃんと話すね。
保乃の中で動いてるその心臓は私の心臓です。
一か八かでドナー検査をした結果、私が保乃のドナーになれることがわかった。分かった瞬間、嬉しくて嬉しくてさ、直ぐに手続きをしました。
これが保乃にとっては聞きたくなかった話かもしれない。信じたくない話かもしれない。
1人で全部決めて保乃に言わないまま居なくなってごめん。でも怒らないで、最後の我儘だと思ってさ。笑
もう少し我儘言えるなら、保乃と沢山デートしたかった、美味しいものも一緒に食べてさ、きっと保乃は美味しそうに食べるんだろうなぁ。春は桜見に行きたかったなぁ、可愛い保乃は桜が凄く似合うと思う。夏は一緒に海に行って、秋はなんだろ、秋刀魚とか美味しいもの沢山食べてさ、冬は雪遊びして、手繋いで温め合ったりしてさ、もっと保乃の笑顔を見てたかった、喧嘩だってしてみたかったなぁ。
この願いたちはもう叶わないけど、でも、私は保乃の中で保乃と一緒に生きてるから。きっとどんな恋人達よりも強い愛で繋がってるんだよ。
私が運命の人って感じたのはきっと間違いじゃなかったんだと思う。うん、間違いじゃなかった。
今頃保乃は沢山泣いてるんだろうなーー。
明日目パンパンになっちゃうよー?笑
最後に、保乃、そこにある箱開けてみて。
2年記念日に渡そうと思ってた指輪、ちょっと早いけど受け取って欲しい。
1人じゃどうしようもなくなった時だけそれをつけて?それ以外では付けてちゃ駄目だよ。
さてと、そろそろ保乃の隣でしくしく泣いてるひかるが可哀想に思えてきたからここら辺で保乃を返してあげるよ。
最後まで不器用でごめんね。
どんな時も、ずっと、保乃のこと愛してる。
PS.ーーーーーーーーーーーーー。
hkrより。
「ぐすっ…うっ、」
「なんでっ…、なんで何にも言わないで、1人で全部決めて、っ、勝手にいなくなるん!!!」
「なんで、保乃を1人にするんっ…、どうしてっ…、」
森田「保乃ちゃん。」
hkrとは違う、小さな身体が保乃を抱きしめる。でも物足りなくて、寂しくて堪らない。
「っ…なんで!!!」
「寂しいよっ、会いたいよ、hkr、っ、」
森田「っ…これ、」
ひぃちゃんの小さな手が保乃の左手をとって、そのまま薬指にhkrがくれた指輪を嵌めた。
それだけなのに、何故か一瞬体がふわっと軽くなって、周りの音が消えて、ドクドクと脈打つ心臓の音だけが聞こえる。
あぁ、hkrはほんまにここに居るんやね。
「hkr…っ、」
森田「私じゃhkrの代わりにはなれん、っ、」
「でも、保乃ちゃんの傍にいたい、居させてくれん、?」
「っ…、ありがとう、ひぃちゃん、っ、」
「そばに居て、欲しい、」
森田「…そばに居るから。ずっとそばに居る。」
ぎゅぅっと力強く抱きしめられる、その瞬間ひぃちゃんがhkrに重なって、余計目頭が熱くなる。
保乃、hkrの分まで生きるから。
沢山沢山思い出作って、楽しむから、っ、
だから、保乃がそっちに行った時沢山沢山話し聞いてな?
約束やから。
PS.これからの保乃の事はひかるに任せたから、沢山甘えて、沢山頼るんだよ、約束ね。
-fin-