▶︎ 大園玲
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「ねぇhkrちゃん。」
『ん?』
「私と一緒にさ、ここから飛び降りようよ。」
『んー、どうせならやりたいことやってからにしよう。』
「…私はやりたいことなんてないよ。」
『私は沢山あるよ。』
『まずはさ、玲ちゃんと付き合いたい。』
「私と付き合ったって何も面白くないよ。」
『それは私が決めることでしょ?笑』
『ね、付き合ってよ。』
「別にいいけど。」
『やったね。』
そんな嬉しそうに笑わないで、私なんかに存在価値を付けたりしないでよ。
この日から私とhkrちゃんは週に1度屋上で会う同級生から、恋人へと変わった。
『玲ちゃん、今日一緒に帰ろ。』
「うん。」
"えー、hkr地味子と帰んのー?"
"てか最近2人仲良くなーい??なんなのー?"
『まぁ、玲ちゃんは私の彼女だからね。』
"はぁ〜??地味子がhkrの彼女とか有り得ないんだけど"
"笑える〜〜"
彼女たちからの嫌味にはもう慣れた。
hkrちゃんと付き合う前から目は付けられていたし、この世界に執着のない私からすれば苦痛にも何にもならなかった。
『はいはい、玲ちゃん帰ろ。』
「うん、」
いつもの道をhkrちゃんと帰る。
どうやって死のうか考えながら帰っていた日々が今では彼女のやりたいことを聞きながら帰る日々へと変わっていた。
『そう、あとさ、玲って呼びたいんだけど、いい?』
「ふふ、うん、いいよ、」
『やった、じゃあ玲はhkrって呼んで。』
「分かった。」
好きでもなかった自分の名前がほんの少し特別に思えた。hkrが玲って呼ぶ度にむず痒くなって、それが慣れた頃には私の家の前に着いていた。
『…じゃ、また明日、朝迎えくるね。』
「うん。じゃあね。」
『…ばいばーい。』
寂しそうな彼女の後ろ姿を見送ってから誰もいない1人の家に入る。
2年前に父と母を亡くし、その日から私は生きていたくないと思うようになった。
何度も自殺を試みたけど、その度に何かしらの不都合があってそれは取りやめになる。
屋上から飛び降りようとした日だって、hkrの優しい声が私を引き止めたんだ。
"また死にたいって思ったらさ、死ぬ前に私に会いに来てよ。最後の挨拶、してからにして?"
私を肯定しているようで、何処か縛りを作ったhkrの言葉にまんまとハマった私はこうして今も生きている。
ピコン
hkr:無事家に到着!玲は何してる?
玲:おかえり。hkrのこと考えてたよ。
hkr:ただいま!何それ可愛い。また会いたくなっちゃう。
hkrから告げられる言葉はどれもストレートで、きっと、女の人が言う恋人にしたい人はhkrだと思う。こんなに素敵な人を私が捕まえてちゃいけないような気もする。
それでも離れられないのは、ほんの少しだけ見えてきた生きる希望に私が縋っているからなのかもしれない。
hkr:ねえ土曜日さ遊園地行かない?
玲:それは、hkrのやりたいこと?
hkr:うん。玲と遊園地に行きたい。
玲:行く。
hkr:やった。詳しいことは明日決めよう。
玲:了解。
hkr:じゃあご飯食べてくる!
玲:はーい。
hkrはやりたいことが終わった時、本当に私とこの世界からサヨナラをしてくれるのだろうか。
いや、きっとしてくれる。彼女は嘘をつけない人間だから。
そしてあの日から1年。
『玲、』
「ん?」
『久しぶりにさ屋上に行かない?』
「ん、いいよ。」
あの日以来なんとなく行かなくなった屋上。1年ぶりに足を運んでみればあの時よりも風が気持ちよく吹いていて、景色も余計綺麗に見える。
『よっ…と、』
「…何してるの。」
『ん、柵よりもっと近くでこの空を見たいなぁって思って。玲もおいでよ。』
「危ないよ。」
『どうして?』
『あの日言ったよね。一緒にここから飛び降りようって、』
「っ…、」
hkrに言われて、ハッとする。
私はいつの間にか死を考えなくなっていた。
その穴を埋めるようにhkrとやりたいことを沢山考えていて、そっか、私、生きたいんだ。
「…hkr、私、もう飛び降りたくない、hkrと一緒に生きていたい。」
『…やっと、言ってくれた。』
「え?」
『これが、玲の、初めての、やりたいことだね。』
「っ…、うん。私の、やりたいこと。」
『よっ…、』
『そう言ってくれるの、ずっと待ってたよ、』
ぎゅぅっと抱きしめられた身体。
制服越しに伝わるhkrの温もり。
この人に出会えて、この人に愛されて、
この人を愛せて、本当に良かった。
生きてて、良かった。
この世界に生きる理由を失った私に手を伸ばしてくれた同級生が今は生きる希望となって私のそばにいる。
その事実が嬉しくて、愛しくて、大切で。
これからも沢山沢山、hkrとやりたいことをやっていこうと思う。
お父さん、お母さん。
私は今幸せです。
何度も、そっちに行くのを止めてくれてありがとう。
hkrと出会わせてくれて、本当にありがとう。
-fin-
リクエスト 大園玲ちゃんとの短編!
人生の暗闇にいる玲ちゃんを助ける夢主
『ん?』
「私と一緒にさ、ここから飛び降りようよ。」
『んー、どうせならやりたいことやってからにしよう。』
「…私はやりたいことなんてないよ。」
『私は沢山あるよ。』
『まずはさ、玲ちゃんと付き合いたい。』
「私と付き合ったって何も面白くないよ。」
『それは私が決めることでしょ?笑』
『ね、付き合ってよ。』
「別にいいけど。」
『やったね。』
そんな嬉しそうに笑わないで、私なんかに存在価値を付けたりしないでよ。
この日から私とhkrちゃんは週に1度屋上で会う同級生から、恋人へと変わった。
『玲ちゃん、今日一緒に帰ろ。』
「うん。」
"えー、hkr地味子と帰んのー?"
"てか最近2人仲良くなーい??なんなのー?"
『まぁ、玲ちゃんは私の彼女だからね。』
"はぁ〜??地味子がhkrの彼女とか有り得ないんだけど"
"笑える〜〜"
彼女たちからの嫌味にはもう慣れた。
hkrちゃんと付き合う前から目は付けられていたし、この世界に執着のない私からすれば苦痛にも何にもならなかった。
『はいはい、玲ちゃん帰ろ。』
「うん、」
いつもの道をhkrちゃんと帰る。
どうやって死のうか考えながら帰っていた日々が今では彼女のやりたいことを聞きながら帰る日々へと変わっていた。
『そう、あとさ、玲って呼びたいんだけど、いい?』
「ふふ、うん、いいよ、」
『やった、じゃあ玲はhkrって呼んで。』
「分かった。」
好きでもなかった自分の名前がほんの少し特別に思えた。hkrが玲って呼ぶ度にむず痒くなって、それが慣れた頃には私の家の前に着いていた。
『…じゃ、また明日、朝迎えくるね。』
「うん。じゃあね。」
『…ばいばーい。』
寂しそうな彼女の後ろ姿を見送ってから誰もいない1人の家に入る。
2年前に父と母を亡くし、その日から私は生きていたくないと思うようになった。
何度も自殺を試みたけど、その度に何かしらの不都合があってそれは取りやめになる。
屋上から飛び降りようとした日だって、hkrの優しい声が私を引き止めたんだ。
"また死にたいって思ったらさ、死ぬ前に私に会いに来てよ。最後の挨拶、してからにして?"
私を肯定しているようで、何処か縛りを作ったhkrの言葉にまんまとハマった私はこうして今も生きている。
ピコン
hkr:無事家に到着!玲は何してる?
玲:おかえり。hkrのこと考えてたよ。
hkr:ただいま!何それ可愛い。また会いたくなっちゃう。
hkrから告げられる言葉はどれもストレートで、きっと、女の人が言う恋人にしたい人はhkrだと思う。こんなに素敵な人を私が捕まえてちゃいけないような気もする。
それでも離れられないのは、ほんの少しだけ見えてきた生きる希望に私が縋っているからなのかもしれない。
hkr:ねえ土曜日さ遊園地行かない?
玲:それは、hkrのやりたいこと?
hkr:うん。玲と遊園地に行きたい。
玲:行く。
hkr:やった。詳しいことは明日決めよう。
玲:了解。
hkr:じゃあご飯食べてくる!
玲:はーい。
hkrはやりたいことが終わった時、本当に私とこの世界からサヨナラをしてくれるのだろうか。
いや、きっとしてくれる。彼女は嘘をつけない人間だから。
そしてあの日から1年。
『玲、』
「ん?」
『久しぶりにさ屋上に行かない?』
「ん、いいよ。」
あの日以来なんとなく行かなくなった屋上。1年ぶりに足を運んでみればあの時よりも風が気持ちよく吹いていて、景色も余計綺麗に見える。
『よっ…と、』
「…何してるの。」
『ん、柵よりもっと近くでこの空を見たいなぁって思って。玲もおいでよ。』
「危ないよ。」
『どうして?』
『あの日言ったよね。一緒にここから飛び降りようって、』
「っ…、」
hkrに言われて、ハッとする。
私はいつの間にか死を考えなくなっていた。
その穴を埋めるようにhkrとやりたいことを沢山考えていて、そっか、私、生きたいんだ。
「…hkr、私、もう飛び降りたくない、hkrと一緒に生きていたい。」
『…やっと、言ってくれた。』
「え?」
『これが、玲の、初めての、やりたいことだね。』
「っ…、うん。私の、やりたいこと。」
『よっ…、』
『そう言ってくれるの、ずっと待ってたよ、』
ぎゅぅっと抱きしめられた身体。
制服越しに伝わるhkrの温もり。
この人に出会えて、この人に愛されて、
この人を愛せて、本当に良かった。
生きてて、良かった。
この世界に生きる理由を失った私に手を伸ばしてくれた同級生が今は生きる希望となって私のそばにいる。
その事実が嬉しくて、愛しくて、大切で。
これからも沢山沢山、hkrとやりたいことをやっていこうと思う。
お父さん、お母さん。
私は今幸せです。
何度も、そっちに行くのを止めてくれてありがとう。
hkrと出会わせてくれて、本当にありがとう。
-fin-
リクエスト 大園玲ちゃんとの短編!
人生の暗闇にいる玲ちゃんを助ける夢主