▶︎ 田村保乃
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「初めまして〜〜!!保乃です〜!っ…わ、ふふ、強引やな?」
『ぐすっ…、っぅ、』
「ん〜、どうしたん〜。」
添い寝フレンド、ソフレという仕事をしてる保乃はそれなりに大人の汚さや、穢れを知ってしまっている。3時間コースを取る人にまともな人はいないと、経験で分かっていた。
それなのに、この人は会って早々保乃を抱きしめ、ただただ静かに泣いている。誰にも見せれない弱い姿を晒してるような、そんな感じ。
綺麗な瞳から零れる綺麗な涙。
この人は何を抱えているんやろう。
『…ごめん、なさい。』
田村「んーん、全然、あ、薬飲む?頭痛くなっちゃうやろ?」
『…ありがとうございます、』
高校生にも、社外人にも見える彼女は一体何者なんだろうか。
保乃から受け取った薬を水で流し込む姿はそれだけなのに様になっていて、見とれてしまう。
「…えっと、田村保乃です。」
『保乃ちゃん、mrthkrです、歳は21。』
「21歳、同い年やで!」
『んえ、同い年とは思えないくらい大人っぽい、』
「ふふ、ありがとう。」
「あ、時間あと2時間あるけど、どうする?」
メニュー表を差し出しながら距離を詰める。
真剣にメニューを眺めているhkrちゃんの腕に自分の腕を絡ませて、どれにするん〜、なんて言えば少しだけ顔を赤くした。
『…取り敢えず、これ、でお願いします、』
「え、お話、?」
『…やっぱり駄目ですか、』
「あ、いや、お話なんて久しぶりやから、」
『…あ、みんな添い寝とか、ですもんね、』
「…んー、そうやね、添い寝と言えば添い寝かなぁ」
『…?』
穢れを知らない真っ直ぐな瞳。
あぁ、この人は保乃と生きている世界が違うんだろうな。お金を握らされて耐える苦痛の時間がこの世にあることをこの人はきっと知らない。
保乃ももっと違う生き方をすればこうなれたのだろうか。
「…んーん、なんでもない。」
「なんのお話しよっか!」
詰めた距離を離すようにメニューを戻して1歩離れる。
『…この仕事何年くらいやってるんですか』
「何年やろ、16からやから5.6年かなぁ」
『…長い、』
「そうやな〜〜、」
「hkrちゃんはなんの仕事してるん?」
『服のブランド立ち上げてて、』
「え!!凄いやん!」
『…全然、会社が大きくなればなるほど手の届かなくなることばっかで、3年目にしていちばん大きな壁に当たってる気分です。』
「凄いなぁ〜、でもいっぱいいっぱいなんは心配、ちゃんと甘えられる人は居るん?」
『…初めて、人前で泣いたのは、保乃ちゃんです、』
「…そうやったんや、ふふ、保乃にはなーんでも見せてくれていいんやで。」
『ありがとう、ございます。』
可愛く笑うhkrちゃんに胸が苦しくなったのは何故だろう。こんな気持ちはとうの昔に捨てたはずなのに。
『…すみません、久々に泣いたからか眠くなっちゃって、』
「ん、なら添い寝、」
『いや、もう、帰ります。』
『残りは保乃ちゃんの休憩時間に使ってください、』
「え!?でも、」
『また、来てもいいですか?』
「ふふ、うんっ。待ってるで。」
『じゃあ、これ、今日の、』
「ちょっ、え、もう料金は払ってもらってるで、」
『あ、いや、これは保乃ちゃんの好きな物買うのに使って貰えたら良いので、』
「…ほんまにいいん?」
『はいっ、』
「ありがとう。」
『じゃあ、また、』
「ん、また!」
キスさえせずに終わった。
膝枕やって、添い寝やってする気やったのに、あの人は本当に綺麗な人やな。
それからhkrちゃんは月に1度顔を出してくれるようになった。話して、たまにキュンとして、でも主には安心感があって、いつの間にか保乃はhkrちゃんだけを求めていた。
"いやぁ、気持ちよかったよ、はい、今日のお金"
「…ありがとう、ございます、」
"じゃあまたよろしくね〜"
お金だけはあるおじさん達はこうして欲を満たしていく。保乃やって、お母さん達がいて、バイトするくらいでいいお家に住んでいればこんなことしてないのに。
ピコン
"mrtさん 3時間コース 17時から"
田村:了解です。
珍しい、平日に来ることなんてあまりないのに、またなんかあったんかな。
それから1時間ほどでhkrちゃんはやってきた。
コンコン
「はーい、」
「お疲れ様!!わ、今日スーツやん!」
『仕事終わりにそのまま来ちゃった。』
「格好良いやん。」
『ふふ、ありがとう。』
『ね、服のプレゼントってあり、?』
「うん、してくれる人はいるけど、」
『じゃあ、もし良かったらこれ、』
「え、いいん?」
『うん、私のとこの新作。保乃ちゃんをイメージして作ったんだ、けど、』
そう言ってhkrちゃんが紙袋から取り出してくれた服は女の子のような可愛い薄めのピンクにhkrちゃんのブランドの刺繍が入ったシャツ。
保乃の好みで、可愛くて、そして着ることの無いと思っていた類の服。
『…あんまり好きじゃない、かな、』
「んーん、凄く好き。可愛いし、すごい嬉しい。ありがとうな?」
『…良かったぁ。』
「……でも、でもな、保乃こんな綺麗な服着れるような人やないねん、」
『…?』
「本当はhkrちゃんみたいなお客さんは全然おらんくて、裏メニューって言ってコース代とは別に臨時でお金を払ってもらって、その、」
『…もういい、言わなくていいよ、』
初めてあった時と同じ、グッと引かれた腕、hkrちゃんの中に閉じ込められた体、違うのは、泣いているのが保乃だということ。
『…保乃ちゃんは綺麗だよ。どれだけ自分が汚いと思ってても、私には綺麗に映る、綺麗としか思えないんだよ。』
「っ…、でも、でも、保乃は、」
『もうそんな事しなくていい。』
「っ…、保乃やってしたくない、やけど、せんと暮らせんくなる、保乃は誰にも頼れへん、」
『…私が仕事で借りてる部屋があって、1LDKなんだけど、もし良ければ住まない?お金は払わなくていい。保乃ちゃんの好きなように暮らしてもらって構わないから。』
「そんなん、hkrちゃんにとってデメリットしかないやん、」
『メリットしかないよ、保乃ちゃんが居てくれる、傷つかずに済む、ね?メリットしかないでしょ?』
「…、」
『私が居て欲しいんだ、保乃ちゃんのこともっと近くで知りたい。』
「っ…いいん?」
『うん、お願いしてるのは私なんだけどね、笑』
この人は何処までも優しい人だ。
きっと最初から分かっていたのかもしれない。保乃が汚れていることも、何もかも。
分かっていて、それでも保乃を綺麗と伝えてくれた、嬉しくないわけなくて、恋心は加速するばかりやった。
「ありがとう、hkrちゃん。」
『ふふ、これからもっと沢山保乃ちゃんに会えるな〜。』
「嬉しい?」
『うん、凄く。』
「へへ、保乃も。」
『でも、恋人作る時は一声かけて、心の準備するから、』
「…hkrちゃんは恋人になってくれへんの?」
『え"'"』
「保乃を他の人に渡しちゃってもいいんや、」
『あ、いや、駄目。嫌だけど、その、負い目を感じて付き合わせるのは嫌だから、』
「ふふ、馬鹿!好きやなかったら、最初からこの話頷いたりせえへん。」
『っ…つ、きあってくれる?』
「うんっ。こんな保乃でもいいん?」
『保乃ちゃんがいい。保乃ちゃんじゃなきゃ嫌だ。』
「っ…、好き。」
『私も好き。』
始まりは歪だったかもしれない、でもこれから始まる物語は真っ直ぐで綺麗なもの。
綺麗な恋のお話。
-fin-
リクエスト ソフレの保乃ちゃんを大切にする夢主
『ぐすっ…、っぅ、』
「ん〜、どうしたん〜。」
添い寝フレンド、ソフレという仕事をしてる保乃はそれなりに大人の汚さや、穢れを知ってしまっている。3時間コースを取る人にまともな人はいないと、経験で分かっていた。
それなのに、この人は会って早々保乃を抱きしめ、ただただ静かに泣いている。誰にも見せれない弱い姿を晒してるような、そんな感じ。
綺麗な瞳から零れる綺麗な涙。
この人は何を抱えているんやろう。
『…ごめん、なさい。』
田村「んーん、全然、あ、薬飲む?頭痛くなっちゃうやろ?」
『…ありがとうございます、』
高校生にも、社外人にも見える彼女は一体何者なんだろうか。
保乃から受け取った薬を水で流し込む姿はそれだけなのに様になっていて、見とれてしまう。
「…えっと、田村保乃です。」
『保乃ちゃん、mrthkrです、歳は21。』
「21歳、同い年やで!」
『んえ、同い年とは思えないくらい大人っぽい、』
「ふふ、ありがとう。」
「あ、時間あと2時間あるけど、どうする?」
メニュー表を差し出しながら距離を詰める。
真剣にメニューを眺めているhkrちゃんの腕に自分の腕を絡ませて、どれにするん〜、なんて言えば少しだけ顔を赤くした。
『…取り敢えず、これ、でお願いします、』
「え、お話、?」
『…やっぱり駄目ですか、』
「あ、いや、お話なんて久しぶりやから、」
『…あ、みんな添い寝とか、ですもんね、』
「…んー、そうやね、添い寝と言えば添い寝かなぁ」
『…?』
穢れを知らない真っ直ぐな瞳。
あぁ、この人は保乃と生きている世界が違うんだろうな。お金を握らされて耐える苦痛の時間がこの世にあることをこの人はきっと知らない。
保乃ももっと違う生き方をすればこうなれたのだろうか。
「…んーん、なんでもない。」
「なんのお話しよっか!」
詰めた距離を離すようにメニューを戻して1歩離れる。
『…この仕事何年くらいやってるんですか』
「何年やろ、16からやから5.6年かなぁ」
『…長い、』
「そうやな〜〜、」
「hkrちゃんはなんの仕事してるん?」
『服のブランド立ち上げてて、』
「え!!凄いやん!」
『…全然、会社が大きくなればなるほど手の届かなくなることばっかで、3年目にしていちばん大きな壁に当たってる気分です。』
「凄いなぁ〜、でもいっぱいいっぱいなんは心配、ちゃんと甘えられる人は居るん?」
『…初めて、人前で泣いたのは、保乃ちゃんです、』
「…そうやったんや、ふふ、保乃にはなーんでも見せてくれていいんやで。」
『ありがとう、ございます。』
可愛く笑うhkrちゃんに胸が苦しくなったのは何故だろう。こんな気持ちはとうの昔に捨てたはずなのに。
『…すみません、久々に泣いたからか眠くなっちゃって、』
「ん、なら添い寝、」
『いや、もう、帰ります。』
『残りは保乃ちゃんの休憩時間に使ってください、』
「え!?でも、」
『また、来てもいいですか?』
「ふふ、うんっ。待ってるで。」
『じゃあ、これ、今日の、』
「ちょっ、え、もう料金は払ってもらってるで、」
『あ、いや、これは保乃ちゃんの好きな物買うのに使って貰えたら良いので、』
「…ほんまにいいん?」
『はいっ、』
「ありがとう。」
『じゃあ、また、』
「ん、また!」
キスさえせずに終わった。
膝枕やって、添い寝やってする気やったのに、あの人は本当に綺麗な人やな。
それからhkrちゃんは月に1度顔を出してくれるようになった。話して、たまにキュンとして、でも主には安心感があって、いつの間にか保乃はhkrちゃんだけを求めていた。
"いやぁ、気持ちよかったよ、はい、今日のお金"
「…ありがとう、ございます、」
"じゃあまたよろしくね〜"
お金だけはあるおじさん達はこうして欲を満たしていく。保乃やって、お母さん達がいて、バイトするくらいでいいお家に住んでいればこんなことしてないのに。
ピコン
"mrtさん 3時間コース 17時から"
田村:了解です。
珍しい、平日に来ることなんてあまりないのに、またなんかあったんかな。
それから1時間ほどでhkrちゃんはやってきた。
コンコン
「はーい、」
「お疲れ様!!わ、今日スーツやん!」
『仕事終わりにそのまま来ちゃった。』
「格好良いやん。」
『ふふ、ありがとう。』
『ね、服のプレゼントってあり、?』
「うん、してくれる人はいるけど、」
『じゃあ、もし良かったらこれ、』
「え、いいん?」
『うん、私のとこの新作。保乃ちゃんをイメージして作ったんだ、けど、』
そう言ってhkrちゃんが紙袋から取り出してくれた服は女の子のような可愛い薄めのピンクにhkrちゃんのブランドの刺繍が入ったシャツ。
保乃の好みで、可愛くて、そして着ることの無いと思っていた類の服。
『…あんまり好きじゃない、かな、』
「んーん、凄く好き。可愛いし、すごい嬉しい。ありがとうな?」
『…良かったぁ。』
「……でも、でもな、保乃こんな綺麗な服着れるような人やないねん、」
『…?』
「本当はhkrちゃんみたいなお客さんは全然おらんくて、裏メニューって言ってコース代とは別に臨時でお金を払ってもらって、その、」
『…もういい、言わなくていいよ、』
初めてあった時と同じ、グッと引かれた腕、hkrちゃんの中に閉じ込められた体、違うのは、泣いているのが保乃だということ。
『…保乃ちゃんは綺麗だよ。どれだけ自分が汚いと思ってても、私には綺麗に映る、綺麗としか思えないんだよ。』
「っ…、でも、でも、保乃は、」
『もうそんな事しなくていい。』
「っ…、保乃やってしたくない、やけど、せんと暮らせんくなる、保乃は誰にも頼れへん、」
『…私が仕事で借りてる部屋があって、1LDKなんだけど、もし良ければ住まない?お金は払わなくていい。保乃ちゃんの好きなように暮らしてもらって構わないから。』
「そんなん、hkrちゃんにとってデメリットしかないやん、」
『メリットしかないよ、保乃ちゃんが居てくれる、傷つかずに済む、ね?メリットしかないでしょ?』
「…、」
『私が居て欲しいんだ、保乃ちゃんのこともっと近くで知りたい。』
「っ…いいん?」
『うん、お願いしてるのは私なんだけどね、笑』
この人は何処までも優しい人だ。
きっと最初から分かっていたのかもしれない。保乃が汚れていることも、何もかも。
分かっていて、それでも保乃を綺麗と伝えてくれた、嬉しくないわけなくて、恋心は加速するばかりやった。
「ありがとう、hkrちゃん。」
『ふふ、これからもっと沢山保乃ちゃんに会えるな〜。』
「嬉しい?」
『うん、凄く。』
「へへ、保乃も。」
『でも、恋人作る時は一声かけて、心の準備するから、』
「…hkrちゃんは恋人になってくれへんの?」
『え"'"』
「保乃を他の人に渡しちゃってもいいんや、」
『あ、いや、駄目。嫌だけど、その、負い目を感じて付き合わせるのは嫌だから、』
「ふふ、馬鹿!好きやなかったら、最初からこの話頷いたりせえへん。」
『っ…つ、きあってくれる?』
「うんっ。こんな保乃でもいいん?」
『保乃ちゃんがいい。保乃ちゃんじゃなきゃ嫌だ。』
「っ…、好き。」
『私も好き。』
始まりは歪だったかもしれない、でもこれから始まる物語は真っ直ぐで綺麗なもの。
綺麗な恋のお話。
-fin-
リクエスト ソフレの保乃ちゃんを大切にする夢主