▶︎ 田村保乃
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田村「でな、2組の森田さんと話せてん!」
『えーー、なーんで進展あるんですかー。』
『私の保乃先輩なのに。』
田村「保乃年下に興味無いねん〜。」
『はぁ、まぁそんなところも好きですけどね!』
田村「はいはい、」
櫻坂高校2年、田村保乃。私の好きな人。
桜がひらりと舞い落ちる中ふとピントが彼女に会った瞬間私は恋に落ちた。その日から約半年、隙あらばアタックしているのに当の本人は別の人に夢中らしい。
正直嫉妬でいっぱいだし、欲を言うなら私だけを見てほしい。でもそんなこと言って隣に居れなくなるのは嫌だから、今日も私の一方通行で一日が終わる。
『あ、保乃先輩!!!おはようございます!』
田村「おー、hkr、おはよう〜。」
『ふふ、電車で会えるなんて運命ですね。私保乃先輩の運命の人ですよ。』
田村「もう朝からうるさいわ〜。」
森田「あれ、田村さん?」
田村「ん?わ、森田さん!!おはよう!」
森田「ふふ、おはよう。奇遇やね。」
田村「な、運命感じちゃったもん。」
森田「ふは、簡単な運命やね〜。」
私には感じなかった運命をこの人には感じるんだ。へーーーー。話を聞く分にはまだいいけどいざその光景を前にすると心はどんどん黒く染っていく。
このままだと保乃先輩のこと、傷付けちゃう。
『あ、私あっちの車両行きますね!』
田村「え?なんで、ここに居たらいいやん。」
森田「ごめん、私が邪魔しちゃった?」
『あ、いや、全然!あっちに友達見かけたので!』
田村「そっか、じゃあまた後でな?」
『うん、またね、』
『じゃあ、また、』
森田「ん、また〜!」
小さくて、可愛らしくて、女の子って感じの子。でも何処か格好良い雰囲気もあって、私とは、正反対。
保乃先輩の片想いだったらいいのにと願っていた事さえきっと叶わない。森田さんは保乃先輩のことが好きだ。嫌でもわかってしまった。
ならここが私の引き際だ。
好きな人の幸せを願うのが、本当の恋なんでしょ?
それから私は保乃先輩の所に行くことも、帰りを誘うことも、すれ違った時声を掛けることも全部辞めた。
ただの後輩、寧ろ態度の悪い後輩になった。
守屋「ほんとに良かったの?」
『んー?』
守屋「保乃先輩のこと。」
『うん、今頃森田先輩と楽しくやってるよ。』
守屋「…そうかなぁ。」
『さ、麗奈ちゃんは勉強!はい、集中!』
守屋「ひぁー。」
『ひぁーじゃない笑笑』
放課後の図書館。クラス一のおバカこと守屋麗奈ちゃんに勉強を教えて欲しいなんて頼まれてここ一週間付きっきりで教えていれば仲良くなるのに時間はかからなかった。
保乃先輩は今頃森田先輩と楽しくやっている。
自分で言っといて傷付いたのはまだ私の心の中で諦めきれていないからなんだろうな。
ピコン
Hono:まだ学校残ってる?
保乃先輩からだ。
うわ、未読7件も溜まってる。どうしよう、既読つけるべきかな。連絡返さないのは、流石にあれかな。いや、もう少し経ってからにしよう、うん、そうしよう。
ガラガラ
田村「hkr!!!!」
『…保乃先輩、』
『ここ図書室、静かに。』
田村「…ええから来て!」
『え、ちょ、』
守屋「ふぁいと!(小声)」
お怒りMAXの保乃先輩は可愛い顔を顰めたまま私の腕を引いて誰もいない教室へ入る。
『どうしたんですか。』
田村「どうかしたんはhkrやろ!!!」
「なんなん、急に、保乃なんかしちゃったん?」
『…何もしてないですよ。これが普通の後輩と先輩の距離です。それ以上でも、それ以外でもないでしょ。』
田村「っ…、hkrが保乃んとこに来なくなって他の子と一緒にいるのを見るようになってから、なんか、ずっとここが苦しくて、」
そう言った保乃先輩は泣きそうな顔をしたまま心臓があるであろう場所をくしゃっと掴んだ。
『…保乃先輩には森田先輩がいるでしょ。』
田村「ひぃちゃんの事、好きやと思ってた。なのに、ひぃちゃんと仲良くなればなるほどhkrが離れていって、寂しかってん、ひぃちゃんのことよりhkrの事考える時間が増えて、それで、」
『じゃあ保乃先輩は私が好きなんですか?』
田村「っ…、好き。hkrが来てくれなくなってやっとわかった。保乃はhkrが好き。」
『っ、遅い。失ってから気づくとか遅いんですよ!!!』
田村「ごめん、ごめんな、」
『もう、ひかる先輩のために気使わないですよ。良い後輩演じたりしないですからね。』
田村「うんっ、保乃はhkrが好き。」
『私もずっと保乃先輩が好きです。』
田村「付き合ってくれる、?」
『はいっ。』
田村「良かったぁ…。」
『ふふ、年下は好きにならへんねん〜って言ってた人はどこの誰でしたっけ。』
田村「…それは、保乃やけど、そんな言い方してへん!!」
『え〜してましたよ〜。笑』
田村「してへん!」
『ふは、はいはい。してへんね〜。』
田村「うわ、馬鹿にしてるやろ。」
『別に〜〜?』
押してダメなら引いてみろ。
恋愛術の王道は王道なだけあって効力は充分だった。年下はすきにならないと言っていた先輩も今じゃ私の隣で手を繋ぎながら嬉しそうに笑っている。
ちなみにそれからの森田先輩はというと。
松田「はぁ!?後輩に取られた!?」
森田「うん、まぁ見るからに両片思いなのはわかっとったし仕方ないんやけどね〜。」
松田「えー、保乃ひかるに揺らいでたじゃん!」
森田「押すだけじゃダメやったって事。」
「はぁ、何気人生初の失恋やなぁ。」
松田「…ずっと引いてた人が押してみるって言うのは?」
森田「ん?」
松田「その、私ひかるのこと好きだよ。」
森田「え、」
松田「ふふ、今日から押してくね。」
森田「っ…、」
何やら新たな恋を迎えていた。
-fin-
リクエスト 押してダメなら引いてみろを後輩夢主にやられまんまとハマる田村さんの話
『えーー、なーんで進展あるんですかー。』
『私の保乃先輩なのに。』
田村「保乃年下に興味無いねん〜。」
『はぁ、まぁそんなところも好きですけどね!』
田村「はいはい、」
櫻坂高校2年、田村保乃。私の好きな人。
桜がひらりと舞い落ちる中ふとピントが彼女に会った瞬間私は恋に落ちた。その日から約半年、隙あらばアタックしているのに当の本人は別の人に夢中らしい。
正直嫉妬でいっぱいだし、欲を言うなら私だけを見てほしい。でもそんなこと言って隣に居れなくなるのは嫌だから、今日も私の一方通行で一日が終わる。
『あ、保乃先輩!!!おはようございます!』
田村「おー、hkr、おはよう〜。」
『ふふ、電車で会えるなんて運命ですね。私保乃先輩の運命の人ですよ。』
田村「もう朝からうるさいわ〜。」
森田「あれ、田村さん?」
田村「ん?わ、森田さん!!おはよう!」
森田「ふふ、おはよう。奇遇やね。」
田村「な、運命感じちゃったもん。」
森田「ふは、簡単な運命やね〜。」
私には感じなかった運命をこの人には感じるんだ。へーーーー。話を聞く分にはまだいいけどいざその光景を前にすると心はどんどん黒く染っていく。
このままだと保乃先輩のこと、傷付けちゃう。
『あ、私あっちの車両行きますね!』
田村「え?なんで、ここに居たらいいやん。」
森田「ごめん、私が邪魔しちゃった?」
『あ、いや、全然!あっちに友達見かけたので!』
田村「そっか、じゃあまた後でな?」
『うん、またね、』
『じゃあ、また、』
森田「ん、また〜!」
小さくて、可愛らしくて、女の子って感じの子。でも何処か格好良い雰囲気もあって、私とは、正反対。
保乃先輩の片想いだったらいいのにと願っていた事さえきっと叶わない。森田さんは保乃先輩のことが好きだ。嫌でもわかってしまった。
ならここが私の引き際だ。
好きな人の幸せを願うのが、本当の恋なんでしょ?
それから私は保乃先輩の所に行くことも、帰りを誘うことも、すれ違った時声を掛けることも全部辞めた。
ただの後輩、寧ろ態度の悪い後輩になった。
守屋「ほんとに良かったの?」
『んー?』
守屋「保乃先輩のこと。」
『うん、今頃森田先輩と楽しくやってるよ。』
守屋「…そうかなぁ。」
『さ、麗奈ちゃんは勉強!はい、集中!』
守屋「ひぁー。」
『ひぁーじゃない笑笑』
放課後の図書館。クラス一のおバカこと守屋麗奈ちゃんに勉強を教えて欲しいなんて頼まれてここ一週間付きっきりで教えていれば仲良くなるのに時間はかからなかった。
保乃先輩は今頃森田先輩と楽しくやっている。
自分で言っといて傷付いたのはまだ私の心の中で諦めきれていないからなんだろうな。
ピコン
Hono:まだ学校残ってる?
保乃先輩からだ。
うわ、未読7件も溜まってる。どうしよう、既読つけるべきかな。連絡返さないのは、流石にあれかな。いや、もう少し経ってからにしよう、うん、そうしよう。
ガラガラ
田村「hkr!!!!」
『…保乃先輩、』
『ここ図書室、静かに。』
田村「…ええから来て!」
『え、ちょ、』
守屋「ふぁいと!(小声)」
お怒りMAXの保乃先輩は可愛い顔を顰めたまま私の腕を引いて誰もいない教室へ入る。
『どうしたんですか。』
田村「どうかしたんはhkrやろ!!!」
「なんなん、急に、保乃なんかしちゃったん?」
『…何もしてないですよ。これが普通の後輩と先輩の距離です。それ以上でも、それ以外でもないでしょ。』
田村「っ…、hkrが保乃んとこに来なくなって他の子と一緒にいるのを見るようになってから、なんか、ずっとここが苦しくて、」
そう言った保乃先輩は泣きそうな顔をしたまま心臓があるであろう場所をくしゃっと掴んだ。
『…保乃先輩には森田先輩がいるでしょ。』
田村「ひぃちゃんの事、好きやと思ってた。なのに、ひぃちゃんと仲良くなればなるほどhkrが離れていって、寂しかってん、ひぃちゃんのことよりhkrの事考える時間が増えて、それで、」
『じゃあ保乃先輩は私が好きなんですか?』
田村「っ…、好き。hkrが来てくれなくなってやっとわかった。保乃はhkrが好き。」
『っ、遅い。失ってから気づくとか遅いんですよ!!!』
田村「ごめん、ごめんな、」
『もう、ひかる先輩のために気使わないですよ。良い後輩演じたりしないですからね。』
田村「うんっ、保乃はhkrが好き。」
『私もずっと保乃先輩が好きです。』
田村「付き合ってくれる、?」
『はいっ。』
田村「良かったぁ…。」
『ふふ、年下は好きにならへんねん〜って言ってた人はどこの誰でしたっけ。』
田村「…それは、保乃やけど、そんな言い方してへん!!」
『え〜してましたよ〜。笑』
田村「してへん!」
『ふは、はいはい。してへんね〜。』
田村「うわ、馬鹿にしてるやろ。」
『別に〜〜?』
押してダメなら引いてみろ。
恋愛術の王道は王道なだけあって効力は充分だった。年下はすきにならないと言っていた先輩も今じゃ私の隣で手を繋ぎながら嬉しそうに笑っている。
ちなみにそれからの森田先輩はというと。
松田「はぁ!?後輩に取られた!?」
森田「うん、まぁ見るからに両片思いなのはわかっとったし仕方ないんやけどね〜。」
松田「えー、保乃ひかるに揺らいでたじゃん!」
森田「押すだけじゃダメやったって事。」
「はぁ、何気人生初の失恋やなぁ。」
松田「…ずっと引いてた人が押してみるって言うのは?」
森田「ん?」
松田「その、私ひかるのこと好きだよ。」
森田「え、」
松田「ふふ、今日から押してくね。」
森田「っ…、」
何やら新たな恋を迎えていた。
-fin-
リクエスト 押してダメなら引いてみろを後輩夢主にやられまんまとハマる田村さんの話