愛されマネージャー
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「hkr、大事な話があるんだけど。」
『っ…、あー、今じゃなきゃ駄目?』
『あ、明日とか、いや明後日、』
「hkr。」
『……ごめん、でも、聞きたくない。』
初めて、hkrが私の話を聞いてくれなかった。
"聞きたくない"そう言ったhkrの顔は酷く寂しそうで、苦しそうで、まるで、大事なものを落としてしまった子供のようだった。
「…、hkrに、1番に聞いて欲しい。」
『っ…、待って、あー、ごめん、ちょっと待ってね、』
後ろを向いて、天井を仰いで、涙を流す癖、ずっと変わらないね。そんな後ろ姿に近づいて、そっと抱き締めた。
「私、卒業するよ。」
『っ…はぁっ、なんでっ、なんでっ…、』
きっとhkrの中で、少なからずは思い浮かんでいたことだったんだろう。平手の時と、理佐の時も、ぎりぎり受け入れて、笑顔を作ったhkrは居ない。酷く焦って、混乱して、受け入れようとはしてくれなかった。
そんな姿にほんの少しだけ嬉しくも思った。
hkrの中での私がそんなに大きかったんだなぁ、なんて、…違うか、私と同じ大きさで存在してくれてたんだなぁって、。
「っ…、hkrに、1番に言いたかった、これからメンバーにも言うよ、」
『っ…、嫌だよ、こばが居ない毎日、耐え切れる自信が無いっ、』
私の方を向き直して、強く強く抱き締めたhkrは涙をポロポロ零しながらそう言った。
そんなhkrの想いに堪えていた涙が溢れる。
「hkr、しっかりして。」
「私が居なくなっても、櫻坂は進んでくの。そこにはhkrが居なきゃ駄目なの。」
『ぐすっ…嫌だっ、嫌だよ、!!』
『うわぁぁぁっ…、』
子供のように泣きじゃくるhkrの姿を見るのは初めてで、ただ抱き締めて、背中を摩ることしか私には出来なかった。
「…、ふふ、沢山泣いたね。」
『由依が泣かした。』
「それはそうかも、ふふ、ごめんじゃん。」
『……もう、止めても意味ないんだよね。』
「うん。私はもう、決めたから。」
『っ…、まだ、受け入れられない、けど、おめでとうって言えるように、準備するよ。』
「…、うん。ありがとうね、hkr。」
『……よく決心したね。』
「私が見たかった景色は見れたから。」
「今度は、外側から櫻坂46を見てみるよ。」
『っ…そっか。』
『うん…、分かった。小林の卒業の話、進めようか。』
「はい、お願いします。」
仕事モードへと切り替えたhkr。
そこにhkrの気持ちはきっと入っていない。
なんやかんやで、ちゃんと、切り替えられる大人な人だから。
「櫻坂46を、卒業しようと思ってます。」
「まだ詳しいことは全然決まってないんだけど、アニラとか紅白には出る予定です、」
全員の前に立って、この言葉を言うのはやっぱり色々押し寄せるものがあって、そんな中でも、真っ直ぐメンバーを見ながら伝えれば、それぞれが色んな表情をしていて、余計感情が駆り立てられしまう。
森田「っ…、」
ひかるも、大きくなったなぁ。
身長はちっさいまんまだけど。
的野「っ…、」
美青、静かに泣くタイプなんだ。
もう少しだけ、側に居てあげれば良かったかな。
『…っ、はぁっ…、』
あぁ、また、上向いて、涙我慢して、、、
無理やり大人になんなくても、いいのに。
藤吉「由依さん。」
「ん…、ふふ、寂しい?笑」
藤吉「っ…、」
私をぎゅっとして話さない夏鈴ちゃんはきっと、泣いている。こんなに懐いてもらえるなんて、思わなかったな。
「まだ、居るから。」
「まずは、アニラ。絶対成功させようね。」
藤吉「っ…、はい。」
夏鈴ちゃんが離れ、やってきたのは保乃。
「あーあー、化粧落ちちゃうから。」
田村「だって…っ、保乃、由依さんのこと好きなんですもんっ…、」
「ふふ、私も好きだよ。」
私よりも歳上なくせに、私よりも泣き虫な人。
それでも、この温かさに何度救われたんだろう。
「…ありがとね、保乃。」
田村「ありがとうは保乃のセリフです。」
保乃が離れ、1期、2期、3期、色んな子が想いを伝えにやってきてくれる。
それでも、あの2人は席を立つこと無く、ずっと俯いたまま。
「…美青。」
的野「っ…ぅっ、由依さんっ、」
泣きながら、席を立った美青は私に抱きつくことなく、手を伸ばしてきた。
「ふふ、握手?」
的野「ぐすっ…、あーっ、ふぅ…、」
「私は、ずっと由依さんが好きです。だから、もっと成長します。由依さんが卒業するまで、偶に話しかけに行ってもいいですか?」
「ふふ、偶にでいいの?」
的野「ぅっ…、沢山っ、がいいですーー、」
「ふふ、うん、待ってるし、私からも話しかけるね。」
的野「っ…はいっ、」
私よりもほんの少し高いところにある頭を撫でてから、3期生の元へ返してあげる。
さぁ、残るはあの子かな。
「…ひかる。」
森田「っ…、」
「あ、逃げんな。」
森田「っ…、今はだめです、」
「私は、今じゃなきゃ、ダメなの。」
ぎゅっと捕まえたひかるの右手は震えていて、顔も下を向いたまま、目線は合わない。
「ねぇ、ひかる、こっち見て?」
森田「…、」
口を力一杯噤んで、目を真っ赤にして、何度も零れたであろう涙を必死に溜めているひかるは初めて会った時を思い出させないくらい、強くなっていた。
「大きくなったね。」
森田「…、なってません、」
「強くなったよ。」
森田「…弱いままです、」
「それは、私の前だからでしょ。」
森田「っ…、」
「ふふ、ひかる、私の前ではちゃんと後輩だったもんねー。」
森田「なんで…、なんで、」
"卒業するんですか"そう言いたそうで、でも、ひかるの中で格闘しているようで、ただひたすら、なんでと何度も繰り返している。
「ひかるに、ひかる達に、櫻坂を任せたいって思ったからだよ。私はさ、自分で言うのもあれだけど、それなりに欅を、櫻を背負ってきたからさ、ふふ、世代交代ってやつ?」
森田「っ…、」
「私は…、私は、弱くて、小さくて、由依さんには届かない、いつまでも、手が届かないままっ…で、」
「届いてるよ。寧ろ、私の方が追い掛けてたくらい。」
森田「…っ、」
「ひかるは、ちゃんと前に進んでるよ。これからも、進んでいけるよ。私の後輩なんだから。」
森田「ぅっ…、由依さ、ん、」
「ふふ、やっと抱き着いてきた。」
「卒業までまだあるから。今まで以上に甘えてきていいんだよ。避けたりしたら、本当に怒るからね。」
森田「っ…はい、」
「ん、ふふ、そんな泣くな。」
そういう私も、泣いてんだけどさ。
『…皆に伝えた気分はどう?』
「んーー、卒業すんだなーって感じ。」
『そっか。』
「もーー、なに?元気ないhkrとかうざいんだけど。」
「笑ってよ。私、hkrの笑顔、好きだから。」
『こばが、卒業撤回したら笑えるかも。』
「ふふ、無理だなーー、」
『…、卒コンの日程、決まったよ。』
「お、いつになった?」
『1月31日と、2月1日。』
「おーー、場所は?」
『代々木第一体育館。』
「ふふ、理佐と一緒だ。」
「りさぽんファン騒ぐかなー。笑」
『…、ふぅ、由依!』
「おぉ、なに、」
『好きだよ。大好き。』
「えーなに急に、ふふ、私も好きだよ?」
『うん。知ってる。』
『卒コンまで、みっちり働いてもらうから。よろしくね。』
「ふふ、ブラックだなーーー。」
「任せなよ、hkrのマネージャー史上1番爪痕残すアイドルになってあげるから。」
『っ…、ふふ、楽しみだね。』
『車、行こうか、送ってくよ。』
「やったーー、プロデューサー直々に送って貰えるなんてーーー。」
『ふふ、スタバ寄らないからね。』
「え、そこは寄る流れでしょ。」
『どーしよっかなーー。』
「あーー逃げんなーー!」
hkr、本当は寂しい。
けどね、それ以上にこれからが楽しみなんだ。
貴方と居た毎日が、私を強くしてくれたから。
-Fin-
『っ…、あー、今じゃなきゃ駄目?』
『あ、明日とか、いや明後日、』
「hkr。」
『……ごめん、でも、聞きたくない。』
初めて、hkrが私の話を聞いてくれなかった。
"聞きたくない"そう言ったhkrの顔は酷く寂しそうで、苦しそうで、まるで、大事なものを落としてしまった子供のようだった。
「…、hkrに、1番に聞いて欲しい。」
『っ…、待って、あー、ごめん、ちょっと待ってね、』
後ろを向いて、天井を仰いで、涙を流す癖、ずっと変わらないね。そんな後ろ姿に近づいて、そっと抱き締めた。
「私、卒業するよ。」
『っ…はぁっ、なんでっ、なんでっ…、』
きっとhkrの中で、少なからずは思い浮かんでいたことだったんだろう。平手の時と、理佐の時も、ぎりぎり受け入れて、笑顔を作ったhkrは居ない。酷く焦って、混乱して、受け入れようとはしてくれなかった。
そんな姿にほんの少しだけ嬉しくも思った。
hkrの中での私がそんなに大きかったんだなぁ、なんて、…違うか、私と同じ大きさで存在してくれてたんだなぁって、。
「っ…、hkrに、1番に言いたかった、これからメンバーにも言うよ、」
『っ…、嫌だよ、こばが居ない毎日、耐え切れる自信が無いっ、』
私の方を向き直して、強く強く抱き締めたhkrは涙をポロポロ零しながらそう言った。
そんなhkrの想いに堪えていた涙が溢れる。
「hkr、しっかりして。」
「私が居なくなっても、櫻坂は進んでくの。そこにはhkrが居なきゃ駄目なの。」
『ぐすっ…嫌だっ、嫌だよ、!!』
『うわぁぁぁっ…、』
子供のように泣きじゃくるhkrの姿を見るのは初めてで、ただ抱き締めて、背中を摩ることしか私には出来なかった。
「…、ふふ、沢山泣いたね。」
『由依が泣かした。』
「それはそうかも、ふふ、ごめんじゃん。」
『……もう、止めても意味ないんだよね。』
「うん。私はもう、決めたから。」
『っ…、まだ、受け入れられない、けど、おめでとうって言えるように、準備するよ。』
「…、うん。ありがとうね、hkr。」
『……よく決心したね。』
「私が見たかった景色は見れたから。」
「今度は、外側から櫻坂46を見てみるよ。」
『っ…そっか。』
『うん…、分かった。小林の卒業の話、進めようか。』
「はい、お願いします。」
仕事モードへと切り替えたhkr。
そこにhkrの気持ちはきっと入っていない。
なんやかんやで、ちゃんと、切り替えられる大人な人だから。
「櫻坂46を、卒業しようと思ってます。」
「まだ詳しいことは全然決まってないんだけど、アニラとか紅白には出る予定です、」
全員の前に立って、この言葉を言うのはやっぱり色々押し寄せるものがあって、そんな中でも、真っ直ぐメンバーを見ながら伝えれば、それぞれが色んな表情をしていて、余計感情が駆り立てられしまう。
森田「っ…、」
ひかるも、大きくなったなぁ。
身長はちっさいまんまだけど。
的野「っ…、」
美青、静かに泣くタイプなんだ。
もう少しだけ、側に居てあげれば良かったかな。
『…っ、はぁっ…、』
あぁ、また、上向いて、涙我慢して、、、
無理やり大人になんなくても、いいのに。
藤吉「由依さん。」
「ん…、ふふ、寂しい?笑」
藤吉「っ…、」
私をぎゅっとして話さない夏鈴ちゃんはきっと、泣いている。こんなに懐いてもらえるなんて、思わなかったな。
「まだ、居るから。」
「まずは、アニラ。絶対成功させようね。」
藤吉「っ…、はい。」
夏鈴ちゃんが離れ、やってきたのは保乃。
「あーあー、化粧落ちちゃうから。」
田村「だって…っ、保乃、由依さんのこと好きなんですもんっ…、」
「ふふ、私も好きだよ。」
私よりも歳上なくせに、私よりも泣き虫な人。
それでも、この温かさに何度救われたんだろう。
「…ありがとね、保乃。」
田村「ありがとうは保乃のセリフです。」
保乃が離れ、1期、2期、3期、色んな子が想いを伝えにやってきてくれる。
それでも、あの2人は席を立つこと無く、ずっと俯いたまま。
「…美青。」
的野「っ…ぅっ、由依さんっ、」
泣きながら、席を立った美青は私に抱きつくことなく、手を伸ばしてきた。
「ふふ、握手?」
的野「ぐすっ…、あーっ、ふぅ…、」
「私は、ずっと由依さんが好きです。だから、もっと成長します。由依さんが卒業するまで、偶に話しかけに行ってもいいですか?」
「ふふ、偶にでいいの?」
的野「ぅっ…、沢山っ、がいいですーー、」
「ふふ、うん、待ってるし、私からも話しかけるね。」
的野「っ…はいっ、」
私よりもほんの少し高いところにある頭を撫でてから、3期生の元へ返してあげる。
さぁ、残るはあの子かな。
「…ひかる。」
森田「っ…、」
「あ、逃げんな。」
森田「っ…、今はだめです、」
「私は、今じゃなきゃ、ダメなの。」
ぎゅっと捕まえたひかるの右手は震えていて、顔も下を向いたまま、目線は合わない。
「ねぇ、ひかる、こっち見て?」
森田「…、」
口を力一杯噤んで、目を真っ赤にして、何度も零れたであろう涙を必死に溜めているひかるは初めて会った時を思い出させないくらい、強くなっていた。
「大きくなったね。」
森田「…、なってません、」
「強くなったよ。」
森田「…弱いままです、」
「それは、私の前だからでしょ。」
森田「っ…、」
「ふふ、ひかる、私の前ではちゃんと後輩だったもんねー。」
森田「なんで…、なんで、」
"卒業するんですか"そう言いたそうで、でも、ひかるの中で格闘しているようで、ただひたすら、なんでと何度も繰り返している。
「ひかるに、ひかる達に、櫻坂を任せたいって思ったからだよ。私はさ、自分で言うのもあれだけど、それなりに欅を、櫻を背負ってきたからさ、ふふ、世代交代ってやつ?」
森田「っ…、」
「私は…、私は、弱くて、小さくて、由依さんには届かない、いつまでも、手が届かないままっ…で、」
「届いてるよ。寧ろ、私の方が追い掛けてたくらい。」
森田「…っ、」
「ひかるは、ちゃんと前に進んでるよ。これからも、進んでいけるよ。私の後輩なんだから。」
森田「ぅっ…、由依さ、ん、」
「ふふ、やっと抱き着いてきた。」
「卒業までまだあるから。今まで以上に甘えてきていいんだよ。避けたりしたら、本当に怒るからね。」
森田「っ…はい、」
「ん、ふふ、そんな泣くな。」
そういう私も、泣いてんだけどさ。
『…皆に伝えた気分はどう?』
「んーー、卒業すんだなーって感じ。」
『そっか。』
「もーー、なに?元気ないhkrとかうざいんだけど。」
「笑ってよ。私、hkrの笑顔、好きだから。」
『こばが、卒業撤回したら笑えるかも。』
「ふふ、無理だなーー、」
『…、卒コンの日程、決まったよ。』
「お、いつになった?」
『1月31日と、2月1日。』
「おーー、場所は?」
『代々木第一体育館。』
「ふふ、理佐と一緒だ。」
「りさぽんファン騒ぐかなー。笑」
『…、ふぅ、由依!』
「おぉ、なに、」
『好きだよ。大好き。』
「えーなに急に、ふふ、私も好きだよ?」
『うん。知ってる。』
『卒コンまで、みっちり働いてもらうから。よろしくね。』
「ふふ、ブラックだなーーー。」
「任せなよ、hkrのマネージャー史上1番爪痕残すアイドルになってあげるから。」
『っ…、ふふ、楽しみだね。』
『車、行こうか、送ってくよ。』
「やったーー、プロデューサー直々に送って貰えるなんてーーー。」
『ふふ、スタバ寄らないからね。』
「え、そこは寄る流れでしょ。」
『どーしよっかなーー。』
「あーー逃げんなーー!」
hkr、本当は寂しい。
けどね、それ以上にこれからが楽しみなんだ。
貴方と居た毎日が、私を強くしてくれたから。
-Fin-