愛されマネージャー
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"mrtの異動が決まった"
たまたま廊下で聞いてしまった大人たちの会話。
ついこの前保乃ちゃんが"hkrさん移動するかも"なんて言っていたのはこれが原因かもしれない。
『どこに異動ですか?』
"乃木坂をお願いしたい"
『…、櫻坂にはもう居れないんですか?』
"…すまない"
hkrさんの酷く落ち込んだ声が私を現実へと戻していく。みんなに、教えなきゃ。そんな考えよりも先に涙は零れた。
yui side
いつも通りの楽屋、3期生が増えてからわちゃわちゃとしてるこの空間は私の大好きなものだった。
ガチャ
森田「hkrさんがっ…!!」
「…ひかる?」
勢いよく空いたドア、涙を流すひかる、ただ事じゃない、それをすぐに感じ彼女へ近づけば震えた声で"hkrさんが、乃木坂さんに異動しちゃう、"と呟いた。
hkrが異動?乃木坂さんに?坂道内でマネージャーさんが異動になることは珍しい事じゃない、けれど、hkrは特別なんだ、私達にとって凄く凄く大切で、そばにいてほしい人、ずっとそばに居てきてくれた人だから。
「それ、本当なの?」
森田「っ…、はい、さっき廊下で話してて、」
「…私たちが異動させたりなんかしない。hkrは櫻坂のマネージャーだから。」
嬉しい時、楽しい時、辛い時、苦しい時、寂しい時、そばに居てくれたのはhkrだった。休業中もずっとずっと支えてくれて、理佐が卒業した時に見た弱い1面、hkrは強くなんかない、私達がhkrを強くさせてただけだから。
これからだって、hkrが強い理由は私たちじゃなきゃ嫌だ。
「私、上層部に話に行く。」
田村「保乃も行きます。」
松田「私も、」
村井「私たちも行かせてください、」
"私も!"
"私も行きたいです!"
メンバー全員が一つになる、これがhkrへの愛なんだろうな。
「行こう、皆。」
私を先頭に全員が後に付いてくる。
まるで何処かのヤンキー映画のようにも思えてしまう光景に少しだけ緊張がほぐれていった。
『え?こば?保乃ちゃんたち?なにしてんの?』
「…、ちょっと上の人とお話しに。」
『上の人?』
『ていうかメンバー達だけでそんな出歩いちゃ駄目だよー、私も着いてく。』
予想外の登場。
hkrが話し合いの現場に来てしまったら絶対に反対されてしまう。仕事なんだから仕方ないよ、ってそう言われてしまうに決まっている。
「あー、ごめん、hkr楽屋にスマホ置いてきちゃって、取ってきてもらってもいい?ここで待ってる、」
『スマホ?良いよ良いよ、じゃあここで待っててね。』
ごめん、hkr、気を悪くしないで。
文句でもお怒りの言葉でも聞くからさ、まずはここに残ってもらえるように私達が頑張ってくるから。
「みんな、行くよ。」
「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」
一斉に駆け出したし部屋まで辿り着く、ノックをし返答も聞かずにドアを開けた。
"おぉ、、小林たちどうした?"
「hkrの異動の件でお願いしに来ました。」
"mrtもうその事伝えたのか、今回は残念だがmrtには乃木坂の方に行ってもらう"
「それの撤回をお願いします。」
"撤回?もしかしてそれをお願いしに来たのか?"
「はい。」
田村「保乃たちは、hkrさんがマネージャーで居てくれたらここまでやって来れました。これからのステージにもhkrさんが必要なんです。」
"…そうは言ってもなぁ、もう決まった事だし"
森田「っ…、hkrさんが私達にしてきてくれたこと、全然お返し出来てないんです、まだまだ何も、出来てないっ、」
「…hkrは、仕事が出来て、気も使えて、優しくて、本当に完璧な人だと思います。だからこそ、櫻だけじゃなく、乃木坂さんや、日向ちゃんの方にヘルプに行くのも分かってます、けどあの人は、乃木坂さんのマネージャーでも、日向ちゃんのマネージャーでもなく、私たちのマネージャーなんです、必ず私たちのところに帰ってきてくれるんです。」
齋藤「ヘルプなら、いくらでも待てます、寂しくても我慢できます、けれど、異動は、もう帰ってこないのは、我慢できません、頑張れなくなってしまいます。」
ふーちゃんの言葉に全員が頷いた。
その時、ドアが開いた。
『皆、』
「hkr、」
森田「hkrさん、」
"ありがとう、でも、もういいよ"
そう悲しげに笑うhkrを想像してしまった。
無駄なお節介だった、かな。
『っ…、○○さん、最初で、最後のわがままです。』
"…?"
『今回の異動の件白紙にしていただけないでしょうか。』
「っ…、」
周りを見て、空気を察して、自分の感情を殺してきたhkrが、自分の感情に素直になり、私たちの波に乗るように上司の人に持ちかけた。
"っ…、mrt、乃木坂での仕事はただのマネージャーじゃない、総監としての話だ、mrtにとってキャリアアップにも繋がる大きな話なんだ"
『…分かってます、とても有難いことで、大きなことだということも。けれど、私は、彼女達のそばにいたい、彼女達の見せてくれる景色をまだまだ一緒に見ていたいんです、それが、私にとっての夢で、仕事をする意味なんです。』
"…、君たちの愛には負けたよ。分かった、今回の件、無かったことにしよう"
『っ…ほん、と、ですか、』
"ああ、そのかわりこれからもビシバシ使ってくから覚悟しとけよ??"
『はいっ!!!!』
"小林たちも、引き止めたからには必ず結果を残すように。分かったか?"
「「「「「「「「「はい!!!!」」」」」」」」」
こうして終わった反対運動。
望んでいた結果で幕を閉じ、私たちは嬉しさに心を躍らせながら楽屋に戻った。
(楽屋の中)
『皆、ちょっといい?』
「…それよりも先に、」
「勝手な事してごめんなさい。」
『…ふふ、ん、次からはもう皆だけで動いたりしないで?トラブルに巻き込まれちゃったりしたら嫌だからさ。』
「ん、」
私たちの前に立ち、優しい顔をうかべたhkrは、優しい声で言葉を紡ぎ始めた。
『皆が引き止めてくれて、本当に嬉しかった。私一人では、無謀な事だなって、諦めちゃってたから、皆が止めてくれて、あの空気を作ってくれて、本当に助かった。ありがとう。』
『けど、いつかは此処を離れなきゃ行けない時がくる、今回のでより強く実感した、だから、今日からは一日一日を今まで以上に大切にして、皆も、私も、自立していこう、』
メンバーも、hkr自身も感じたのはお互いへの依存、今回のことでより分かってしまった。それを打破しつつ、これからも共に進んでいく、出来るかなんて分からないけれど、しなきゃいけない。私達は私達のために、大人になっていかなきゃ行けない。
「うん、頑張ろう、一緒に。」
『ん、あ、あと、ひかるちゃん、』
森田「はい、」
『お返しなら私がしなきゃいけないくらいだよ。』
森田「っ…、」
『綺麗で、大きなステージ、楽しそうなBuddiesの姿、それぞれがそれぞれの場所で櫻坂のために頑張る様子、皆の笑顔、思い出、私がお返ししなきゃ行けないくらい、皆には色んなものを貰ってる。』
『本当に、ありがとう。』
「改まって言われると、恥ずかしいね。」
『ふふ、そうだね。』
『こばも、保乃ちゃんも、皆、私を引き止めてくれてありがとう、此処に残らせてくれて、本当に、ありがとう。』
櫻坂46に置ける割と大きな事件として名を残した今回の話。これ以上に大きな事件がまだまだあるかもしれない、それでも不安に思わないのは眩しく笑うhkrが居てくれるからなんだろうな。
私の方こそ、ありがとう。
それと、これからもよろしくね。
愛されマネージャー。
-fin-
たまたま廊下で聞いてしまった大人たちの会話。
ついこの前保乃ちゃんが"hkrさん移動するかも"なんて言っていたのはこれが原因かもしれない。
『どこに異動ですか?』
"乃木坂をお願いしたい"
『…、櫻坂にはもう居れないんですか?』
"…すまない"
hkrさんの酷く落ち込んだ声が私を現実へと戻していく。みんなに、教えなきゃ。そんな考えよりも先に涙は零れた。
yui side
いつも通りの楽屋、3期生が増えてからわちゃわちゃとしてるこの空間は私の大好きなものだった。
ガチャ
森田「hkrさんがっ…!!」
「…ひかる?」
勢いよく空いたドア、涙を流すひかる、ただ事じゃない、それをすぐに感じ彼女へ近づけば震えた声で"hkrさんが、乃木坂さんに異動しちゃう、"と呟いた。
hkrが異動?乃木坂さんに?坂道内でマネージャーさんが異動になることは珍しい事じゃない、けれど、hkrは特別なんだ、私達にとって凄く凄く大切で、そばにいてほしい人、ずっとそばに居てきてくれた人だから。
「それ、本当なの?」
森田「っ…、はい、さっき廊下で話してて、」
「…私たちが異動させたりなんかしない。hkrは櫻坂のマネージャーだから。」
嬉しい時、楽しい時、辛い時、苦しい時、寂しい時、そばに居てくれたのはhkrだった。休業中もずっとずっと支えてくれて、理佐が卒業した時に見た弱い1面、hkrは強くなんかない、私達がhkrを強くさせてただけだから。
これからだって、hkrが強い理由は私たちじゃなきゃ嫌だ。
「私、上層部に話に行く。」
田村「保乃も行きます。」
松田「私も、」
村井「私たちも行かせてください、」
"私も!"
"私も行きたいです!"
メンバー全員が一つになる、これがhkrへの愛なんだろうな。
「行こう、皆。」
私を先頭に全員が後に付いてくる。
まるで何処かのヤンキー映画のようにも思えてしまう光景に少しだけ緊張がほぐれていった。
『え?こば?保乃ちゃんたち?なにしてんの?』
「…、ちょっと上の人とお話しに。」
『上の人?』
『ていうかメンバー達だけでそんな出歩いちゃ駄目だよー、私も着いてく。』
予想外の登場。
hkrが話し合いの現場に来てしまったら絶対に反対されてしまう。仕事なんだから仕方ないよ、ってそう言われてしまうに決まっている。
「あー、ごめん、hkr楽屋にスマホ置いてきちゃって、取ってきてもらってもいい?ここで待ってる、」
『スマホ?良いよ良いよ、じゃあここで待っててね。』
ごめん、hkr、気を悪くしないで。
文句でもお怒りの言葉でも聞くからさ、まずはここに残ってもらえるように私達が頑張ってくるから。
「みんな、行くよ。」
「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」
一斉に駆け出したし部屋まで辿り着く、ノックをし返答も聞かずにドアを開けた。
"おぉ、、小林たちどうした?"
「hkrの異動の件でお願いしに来ました。」
"mrtもうその事伝えたのか、今回は残念だがmrtには乃木坂の方に行ってもらう"
「それの撤回をお願いします。」
"撤回?もしかしてそれをお願いしに来たのか?"
「はい。」
田村「保乃たちは、hkrさんがマネージャーで居てくれたらここまでやって来れました。これからのステージにもhkrさんが必要なんです。」
"…そうは言ってもなぁ、もう決まった事だし"
森田「っ…、hkrさんが私達にしてきてくれたこと、全然お返し出来てないんです、まだまだ何も、出来てないっ、」
「…hkrは、仕事が出来て、気も使えて、優しくて、本当に完璧な人だと思います。だからこそ、櫻だけじゃなく、乃木坂さんや、日向ちゃんの方にヘルプに行くのも分かってます、けどあの人は、乃木坂さんのマネージャーでも、日向ちゃんのマネージャーでもなく、私たちのマネージャーなんです、必ず私たちのところに帰ってきてくれるんです。」
齋藤「ヘルプなら、いくらでも待てます、寂しくても我慢できます、けれど、異動は、もう帰ってこないのは、我慢できません、頑張れなくなってしまいます。」
ふーちゃんの言葉に全員が頷いた。
その時、ドアが開いた。
『皆、』
「hkr、」
森田「hkrさん、」
"ありがとう、でも、もういいよ"
そう悲しげに笑うhkrを想像してしまった。
無駄なお節介だった、かな。
『っ…、○○さん、最初で、最後のわがままです。』
"…?"
『今回の異動の件白紙にしていただけないでしょうか。』
「っ…、」
周りを見て、空気を察して、自分の感情を殺してきたhkrが、自分の感情に素直になり、私たちの波に乗るように上司の人に持ちかけた。
"っ…、mrt、乃木坂での仕事はただのマネージャーじゃない、総監としての話だ、mrtにとってキャリアアップにも繋がる大きな話なんだ"
『…分かってます、とても有難いことで、大きなことだということも。けれど、私は、彼女達のそばにいたい、彼女達の見せてくれる景色をまだまだ一緒に見ていたいんです、それが、私にとっての夢で、仕事をする意味なんです。』
"…、君たちの愛には負けたよ。分かった、今回の件、無かったことにしよう"
『っ…ほん、と、ですか、』
"ああ、そのかわりこれからもビシバシ使ってくから覚悟しとけよ??"
『はいっ!!!!』
"小林たちも、引き止めたからには必ず結果を残すように。分かったか?"
「「「「「「「「「はい!!!!」」」」」」」」」
こうして終わった反対運動。
望んでいた結果で幕を閉じ、私たちは嬉しさに心を躍らせながら楽屋に戻った。
(楽屋の中)
『皆、ちょっといい?』
「…それよりも先に、」
「勝手な事してごめんなさい。」
『…ふふ、ん、次からはもう皆だけで動いたりしないで?トラブルに巻き込まれちゃったりしたら嫌だからさ。』
「ん、」
私たちの前に立ち、優しい顔をうかべたhkrは、優しい声で言葉を紡ぎ始めた。
『皆が引き止めてくれて、本当に嬉しかった。私一人では、無謀な事だなって、諦めちゃってたから、皆が止めてくれて、あの空気を作ってくれて、本当に助かった。ありがとう。』
『けど、いつかは此処を離れなきゃ行けない時がくる、今回のでより強く実感した、だから、今日からは一日一日を今まで以上に大切にして、皆も、私も、自立していこう、』
メンバーも、hkr自身も感じたのはお互いへの依存、今回のことでより分かってしまった。それを打破しつつ、これからも共に進んでいく、出来るかなんて分からないけれど、しなきゃいけない。私達は私達のために、大人になっていかなきゃ行けない。
「うん、頑張ろう、一緒に。」
『ん、あ、あと、ひかるちゃん、』
森田「はい、」
『お返しなら私がしなきゃいけないくらいだよ。』
森田「っ…、」
『綺麗で、大きなステージ、楽しそうなBuddiesの姿、それぞれがそれぞれの場所で櫻坂のために頑張る様子、皆の笑顔、思い出、私がお返ししなきゃ行けないくらい、皆には色んなものを貰ってる。』
『本当に、ありがとう。』
「改まって言われると、恥ずかしいね。」
『ふふ、そうだね。』
『こばも、保乃ちゃんも、皆、私を引き止めてくれてありがとう、此処に残らせてくれて、本当に、ありがとう。』
櫻坂46に置ける割と大きな事件として名を残した今回の話。これ以上に大きな事件がまだまだあるかもしれない、それでも不安に思わないのは眩しく笑うhkrが居てくれるからなんだろうな。
私の方こそ、ありがとう。
それと、これからもよろしくね。
愛されマネージャー。
-fin-