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〜青学〜

「でさ、その時また英二が…」
大石、クラスメイト、私の好きな人
「そしたらまた英二が、」
なんだけどこの人の会話の30%くらいは菊丸で占められる。
「…って英二が言ってさ〜」
いや50%くらいかもしれない。
「マジで〜?全く菊丸はバカだな〜」
でもそれを聞くのも話す大石を見るのも好きなんです。顔が良くないですか?大石。
でも悔しい!!!菊丸め!!!クソッ!!!
「だろ?本当おかしいよな〜英二って奴は」
この!この困った様な笑顔!世界1似合う!一生困らせたいこの笑顔!
「はぁ〜そうだねぇ…」
ついウットリ見つめてしまうよ、顔が良いもん。顔が良い。これは強み。
「本当顔が良いよね、大石」
「え?またそれ?恥ずかしいからやめてくれよ」
「バッカお前事実だろもっと前面に押してけよ!」
私は常々、大石に顔が良い顔が良いと褒めているけど照れちゃってさ〜全然自覚してくれないんだわ…
「いやいや、そんな事言われた事ないし…」
「いやいや、私がいつも言ってるじゃん…」
「いやいや…」「いやいや…」
大石って割と人気じゃん、優しいし。他の女の子のライバルは多いけど1番の敵は菊丸!てめえだ!
「…私菊丸に負けないように頑張るわ」
「え、なんで英二?」
「だって大石、菊丸の話ばっかするじゃん…でも2人の仲には入ろうと思わないし、なんか色々複雑だわ」
素直か私は。あまりにも素直かっ!
でもそうだと思いません??黄金ペアぞ?黄金て…無理だわ。
「そうか…フフッ」
いやお前何笑ってんだその100万ドルの笑顔守りたい
「なに笑ってんだよこの野郎」
「いや、この前英二にも同じ事言われてさ」
「え?顔が良いって?」
「ち、違うって!君の事ばっかり話すんだから〜って拗ねちゃってさ。困ったよあの時は。」
うんうんうん、分かった分かった。つーことはだよ、アマチュア探偵アタクシによるとなんですがね。大石は私といる時は菊丸の話ばっかりして?菊丸といる時は私の話ばっかりする?
「へぇ〜…」
私の頭の中では今、アマチュア探偵が推理を披露しているので気の抜けた返事をしてしまった。でも大石は全然気にしないで話し続けている、こいつなんだかんだお喋り好きだよね。
「俺はあんまり自覚してなかったんだけど、ほらお互い共通の友達だろ?好きな人との楽しい事は共有したいだろ?」
「ん?好きな人との楽しい事は共有したいだろ?」
すみません、アマチュア探偵さん、今の大石の発言も紐解いて欲しいんですけど。
ほら!私が聞き返したらなんか大石焦ってるし!顔が赤くなってませんか!初々しいなテメエ!好きだ!
「え、なに好きな人って。当然みたいに言ってますけど。そりゃ、菊丸の事は好きだろうけど、私も?私の事はどんな好きなワケ?詳しく聞かせて貰おうか。」
ちょっとアマチュア探偵さんまだですか、まだ名推理聞かせてくれないんですか。まだですか。所詮てめえはアマチュアだよ!失せな!
「え、ええっとそれはその、あの、」
アマチュア探偵にお願いするより、圧力かけて直接聞いた方が早い事に気付いた私は強い。
「ん?ん?聞かせて欲しいわ。ん?」
「いや、あのだからね」
「だからなんだよ、なに?ライクなの?ラブなの?」
「え、えーと……ラブ」
やったぞ、聞いたかお前ら!!!!!ラブ!!
ラブ!!大石が!!私を!!ラブしている!!なんだもう分かんねえ!!ありがとう!!ありがとう!!アマチュア探偵も拍手してくれている、ありがとう!!失せなとか言ってごめんな!!
「ラブか……そうか……やった…やったぜ…」
「え?なに?何言ってるの?」
「嬉しいんだよ!大石!私も好きだ!」
「ちょっとやめてそんな大声で本当やめようよ、嬉しいんだけど」
落ち着いて、と言いながら大石に手を握られた。
「あとで、その、ちゃんと告白するから!ね!」
「いや別に良いけど、お互い好きなの分かったんだし今日から私達彼氏と彼女だよね?」
「え、なんでそこで急にドライになるの?」
「そんなもんだよ私は」
「いや!これだけはダメ!言わせて貰う!」
そんなもんか、まぁ言うだけタダだし。それにしてもその先の事も楽しみですね…めちゃくちゃ楽しみですね…ガード固そうだけど。そこを崩したいですよね。そう思います、私は。不純異性交遊最高じゃねえかよ。ドンと来いってんだ。
「でも、なんかこんな感じで始まってもいいものなの?もっとちゃんと付き合って下さい!ハイ!みたいな感じじゃないとダメなのかと思ってた。」
「私はこんな感じでも良いよ、大石が私の彼氏ならそれでもう充分。」
「参ったな、本当そういう所好きだよ。」
照れながら困った顔をするな!!!!!好きだ!!!!
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