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〜四天宝寺〜

ハァイ皆さん!肌寒くなってきたよねワタシです!
明日は休みなので今夜は夜更かししまくるぞ〜〜〜コンビニでコーヒーとアイスとお菓子でも買おう!と近所のコンビニに来たら
「おっ!奇遇やな!!!」
まあまあ夜更けなのに大音量で挨拶してくるこいつ、忍足謙也に遭遇。
「忍足謙也じゃん」
「なんでフルネームやねん」
「なにしてんの」
「今夜は夜更かしすんねん!」「私も〜」
謙也はお菓子とジュース買ってますね、ふんふん
私はカゴの中にコーヒーとアイスをシュート
「え、なに」「ご馳走様です」
「買わへんで!この前もコーヒー買ったやろ!」
「負けたからじゃん」「あんなん卑怯や!」
この前白石を審査員にして1発ギャグ勝負したんですよね、謙也は記憶にも残らない程のしょーーーもないギャグかまして私はちょっとだけラップをね。
笑いも取れたし謙也のがあまりにもしょーもなさ過ぎて勝ちましたよ。その時奢らせたコーヒー未だに根に持ってやがる。
「いつまでも根に持ってんじゃねえよ早く買ってきな」「次は負けへんで!」
なんやかんや絶対奢ってくれる謙也。
「ありがとう」「まぁ、ええで!しゃーないからな!」
「あれ、謙也ん家どのへんだっけ?」
「ここ右や」「あー、じゃあここでバイバイ。うちここ左だから」
「あかん!こんな時間に危ないやろ、送ったるわ」
「めっずらしい〜なんなの?キモいね」
「なんやねんキモいて。白石にこの前言われたんや、あんなんでも女子なんやから重いもん持たせたらあかんし、夜は送ったらなってな!」
あんなんでもってなんだよ白石あの野郎
「こんなんでもまぁ、一応女だしね」
「ちなみに襲われたらどないするん」
「大声でシャカリキファイトブンブン歌いながら追いかけてキンタマ潰す」
「そこでのシャカリキファイトブンブンは怖すぎるやろ」
「ガンガンドンドンでも良いね」
「擬音で攻めるなや」
「……」「……」
ハイ、珍しく沈黙です。沈黙。
ちょっとウチらには気まずくなる材料が1つあるんですよね。
それは、なんと、実は、私、
先月謙也に告白されてるんです
ありえないでしょ?ありえないと思うんだわ私も。
小春ちゃんにも「ありえへんと一瞬思ったけどお似合いよ」って言われた。ありえへんのかい。
あっ、回想いきます?いきます?
よし、そんじゃ回想いきます

回想①謙也からの告白
「なぁ!」「は?」「返事怖いねん」
「なに?なんでそんな汗かいてんの?」
この日の放課後、友達と教室でグミ投げて口の中に入れられるかってのを実験してたんですよね、案外難しいの。でもめっちゃ楽しかった。笑い過ぎて尿漏れするかと思った。
「これは、その、あれや!精神的なもんや!」
皆で帰ろうと靴履いてたら謙也が偶然来て、皆サーッてどっか行っちゃったんだよね。
「精神的?なんかあんの?」
「あ、あんな!俺な!その〜、あの、あれや!」
「なに?どした?」
「あの、あれやって…」「あれ?」
「そや、あれ」あれってなによ
「あれがなんだよ」「えーーーーっと」
こんなに歯切れ悪い謙也珍しい、そんなに言いにくいのか
「マジでどしたの?なんか困ってんの?金?」
「んな訳あるかい!そうやなくてな、その」
「うん」「お、俺お前の事好きやから付き合いたいと思ってんねんけどどう?!?!」
「まって早口すぎて聞き取れない」
本当は聞こえてましたけどね
「は?!せやから、その、す、す好きやから付き合いたい、ねん、その、」
「……は?!?!私と?!」「そや!!」


回想②小春ちゃんに報告
「てな感じで謙也から告白されたの」
「あらやだわ〜!急ね?!」
「まぁ告白なんてほぼテロでしょ」
「なんて例えすんのかしらこの子」
とりあえず謙也にはちょっと考えさせて、と伝えて爆速で帰宅して夜小春ちゃんに電話。
「いやでも、なんか最近妙に優しいなとは感じてたから納得かも」
「実際どうなん謙也くんの事。好きなん?」
「嫌いじゃないけど彼氏になるのが全く想像出来ない」
「あら〜…」
「でもやる事やるのは想像出来る」
「彼氏とかすっ飛ばしてるやないの」
「ワッハッハッ」
「うーん、まあでもありえへんと一瞬思ったけどお似合いよ」
「ありえへんと思った後にお似合いだと思うケースあるんだね」
意外性と説得力持ち合わせてんのね私と謙也の組み合わせ
「嫌いじゃないんやろ?大切にしてくれるとは思うで〜ええやん付き合うのも♡」
「うーん、まぁ…でもどこが好きって聞かれたら答えられないかも」
「でも居なくなったら嫌やろ?」
「うん」「ほな答え出たじゃないの♡」
でもこれで付き合うってなんか、正しいのか
受け身過ぎるんじゃないかなとか考えちゃうな


回想③謙也へお返事
「謙也!ちょっとこっち来い!」「怖っ」
その日、昼休みに謙也を人気の無い階段に呼び出しました。
「ゴホン、この前はその、気持ち伝えてくれてありがとうね」「お、おん…」
「そんで色々考えたんだけど、」「待って!悪い返事?!」
「聞きなアホ、私は謙也を恋愛感情含めて意識した事がないから今日から意識しながら接したいと思う。」
「…おう」
「…正直、どう思ったら恋愛感情なのかもよく分かんないけど今回の告白を断って関係が変わったりするのは嫌だし、その〜〜なんだ、告白自体は嬉しかったから、さ。」
「そ、そうか」「だから、正式な返事はちょっと待ってもらってもいい?」
「お、おぉ!俺はええで!」
「うん、その、ありがとう。ごめんねすぐ返事できなくて、その上こんな提案しちゃって。」
「いやいやいやそんなんはええねん!!!!断られるかと思っとったから、安心したわ…」
「…ねえ私のどこが好きなの?」
「そ、それは付き合った時に教えたるわ!」
「ケチだな。……ねぇキスしてみる?」
「はぁ?!?!そ、そんなん、はぁ?!?!」
「いやしてみたらなんか分かるかなって思って」
「た、大切に取っとき!!!!」


…はい、回想以上です。本日に至る、って感じですね。
「…」「…」
「そ、そうや」「ん?」
「この前の、ほらー、あれや、告白したやろ」
「…あぁ、うん」
今かよ〜!お前今それ持ち出す?!もう返事するしかねえじゃん!過ごしやすい秋の気候!人気の無い夜に!偶然コンビニで会い!家まで送ってくれる!返事するしかねえじゃん!
あーーもうハイハイ分かりましたわかりましたよ
「どや?!俺のこと、ちょっとは意識してるん?ここ最近カッコよくいられるように頑張ってたつもりやで!」
「うそでしょ」「ホンマや!」
「あんなしょーもない1発ギャグしてたのに?」
「あれはあれ!…俺ほんまに頑張ったんやで」
「え?あぁ、そうね…」
そうね、たしかにそうね
皆で遊んで帰り遅くなったら絶対送ってくれるし荷物持ってくれたり、色々助けてくれたりね
「なぁ、今返事聞きたいんやけど…。その〜、彼氏にしてくれへん?」
うん、あのね。一応生物学的に女子ですしね、私だって楽プリドキサバ履修済みですよそれなりに学習しましたし、その上で謙也と最近接してましだけどね!
こんなん好きにならない方がおかしい!!!!
そう思いません!?明るくて面白くて私にだけは特別優しくて後輩の面倒見も良いし!
もうここは私も度胸だな!男も女も度胸!
「彼氏にします!」「返答早っ」
「いやなんかごめんこんな色気のない返事で、マジでごめんて。でも私も謙也好きかもしれない」
「しれないて」「いやだって経験ないから分かんない」
「俺もないけど!!」「いやごめんて!でもその、あのー、彼氏がもし謙也だったら、う、嬉しいかな」
「……ほんま?」「うん」
「じゃあ今日から彼氏と彼女やな!」
「…」「え?!ええんよな?!」
「うん、いいよ」「よっっっっしゃ〜!!!」
「深夜」「すんません」
こんなに喜んでくれるのも嬉しいもんだね
これで私も彼氏持ちか。悪くないね〜!!!!
「…なぁ」「ん?」
「キスしてみぃひん?」「はぁ?」
「いやこれ提案してきたの」「たしかに私だけど今?!彼氏と彼女になってその日に?!」
「いやそう言われると確かにそうなんやけどな!俺今めっちゃ嬉しいねん」
「そうだね」
「今日の嬉しい事もう1個増やしたいねん」
「してぇだけだろ」
「いやしたいけども!実感も欲しいというか〜、その、俺結構待ったやろ?!」
「そ、それはマジでごめん」
「せやから……してもえぇ?」


「ってのが回想④、ブチかましてきたよ」
「ファーストキスをブチかましたらあかんやろ」
「いやでも小春ちゃんいつも的確なアドバイスと話聞いてくれてありがとう、小春ちゃん居なかったら私とち狂って謙也襲ってたかもしれない」
「ええのよそんな事、聞いてるのもオモロいし」
「まぁそれはそれでね。どうせいつかやるし」
「やめなさいこの子は。」
「まぁでも本当よかった、結果オーライ」
「そうね、仲良くやらなあかんよ!…そういえば告白されてからどれくらい経ったんやったっけ?」
「2ヶ月」
「2ヶ月?!そんなに待たせてキスで済んで良かったわ〜」
「人の彼氏をなんだと」

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