黄色と青色
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私の唇の端に押し付けられたそれは
唇の中心へ徐々にスライドし
ちゅっちゅと
美味しそうな音を立てながら唇を優しく挟んだり
舌が侵入しようとしてくる
少しコーヒーの苦い味がするキスだった
「んー!んっ…!」
息が苦しくなってやんわり胸を押し返すとやっと離してくれたけど目の前には満足気に舌舐めずりをするマルコさん
口にソフトクリーム付けてた自分も
外でキスしちゃったことも恥ずかしい
「もー!マルコさん急に何するんですか!」
「可愛い姿見せられて俺も結構我慢がキテるんだ。
まァ、一番上手い果実は今夜のお楽しみにとっとくよい」
ニヤっと笑うとコーヒーのストローに口を付けた時、
「おうおう、マルコちゃーん?こんな所で名無しさんちゃん襲っちゃ駄目だろー?」
「ッッ!!」
マルコさんが吹き出してしまうのも無理はない
私も全然気付いていなかったのだから
声がした方、
窓の下から特徴的なリーゼントが見え隠れしている
「てめェ…サッチ!いつから居やがったんだよい」
「チッチッチ。甘いなマルコ!オレだけじゃねェぜ!」
ジャジャーン!と音がしそうな登場で現れたのは隊長の皆様
マルコ、真っ昼間から盛るなよと野次が飛び
サッチの言った通りに付いてきてみれば
いいモンが見れたと盛り上がっている
「“お父さん”との写真も出来上がっていたから貰ってきてやったぜ。はい、名無しさんちゃん」
「あ、ありがとうございます…?」
隣のマルコさんの額には青筋が浮き上がって来たのが見て取れるので
サッチ隊長に素直にお礼を言った方がいいのか一瞬迷ったくらいだ
渡された写真にはパイナップルの妖精と並び
緊張した笑顔の私の肩を抱くかっこいいマルコさん
「マルコお前、夜にあんまり張り切って名無しさんちゃんのこと抱き潰すなよー!」
「ッ…抱きって…」
その言葉の意味を理解して頬が熱くなる
あー、ソフトクリーム食べて冷やさなきゃ…
殺気を感じ取ったのかサッチ隊長は
早足で走り去っていく
「ッチ。サッチの奴、逃げ足だけは早ェな。その前にお前を使い物にならなくしてやるよい」
両腕を不死鳥の翼に変化させると逃げるサッチ隊長の後を瞬速で追うマルコさん
やれやれー!
マルコ頑張れ!サッチ負けるなー!と
笑う隊長さん達
飛び去る彼の腰布に繋がれたチェーンにはお揃いのキーホルダーがキラリと光った
fin.