黄色と青色
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「ほら、名無しさんが好きそうなヤツがいるよい」
「マルコさんよく分かりましたね。あの子、パイナップルの妖精らしいですよ。可愛くないですか?」
私はこういうゆるい感じのキャラクターが大好きなのだ
つぶらな瞳に
黄色の丸いフォルムの体型
緑の葉っぱは髪の毛を表している
「可愛いねェ…?最近の若い子の感性は難しいよい」
腰を落としてそのキャラクターと目線を合わせながら
ポリポリと頭を掻くマルコさん
「もう、マルコさん。おっさん発言はダメですよ」
くすくすと笑い合うその様子を見ていたお店のおじさんが
私達に話しかけてくる
「そこのお嬢ちゃん!旅の者だろ?ほら、こいつと写真撮っていくといいよ。思い出に一枚どうだい?」
「わぁ、嬉しいです!そんなサービスまであるんですか?」
パイナップルの妖精の腕を掴み、隣へ並べと手招きするおじさん
私は期待を込めてマルコさんに目線を向ける
「あの…一緒に撮りませんか?」
「いや、俺は遠慮するよい。ここで見てるから名無しさんだけで行って来いよい」
いい年した大人の彼なりの気恥ずかしさもあるのだろう
二人で一緒に写真撮りたかったんだけど
然りげ無く断られてしまって寂しい
まぁ、可愛いキャラクターと写真撮れるだけいいかと思い妖精の隣へと並んだが
次におじさんが発した言葉に空気が固まった
「あれ、お父さんはいいの?せっかく来たなら可愛いお嬢ちゃんと写ればいいのに」
ん?お父さんって誰が…?
私の肩に手を乗せたおじさんの目は
真っ直ぐマルコさんを見ている
おじさんだって悪気があって言ったわけではないって分かっている
そう言われた当の本人は、カメラマンさんの横に立っていて一瞬目を見開いたがすぐにいつもの表情に戻った
でもちょっと笑顔が張り付いている気がする
段々と近付いてくるマルコさん
目が
青い炎がチラチラ出ちゃってますけど…
冷や汗が出てきそうな雰囲気を壊したくて
後ろのおじさんに言いかけたが
それを遮るように彼は言った
「あ、あの!お父さんじゃなくてですね…」
「あァ、可愛い女だろい。俺の自慢の恋人だからなぁ。他でもねェ彼女のお願いだ。やっぱり一緒に写ることにしたよい」
次はおじさんが目を見開く番だった