黄色と青色
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* * *
「わぁー!マルコさん、すごいですね!」
「ヘェ、いい眺めだよい」
小高い丘を登った先は急に視界が開けて
辺一面、緑色のパイナップル畑が広がっている景色に
圧倒される
青い海と空とのコントラストが凄く綺麗だ
島に着いてから二日目
やっとマルコさんの手が空いたので
サッチ隊長に教えて貰っていた場所に来てみたのだった
観光が盛んなこの島はそれで生計を立てていると言っても過言ではない
この畑には客を饗す設備が沢山あり
一種のテーマパークのようだ
「わぁ、すごい!汽車が走ってますよ、マルコさん!
スタンプラリーやって良いですか?あ、マルコさんはチラシに載っていたパイナップル狩り体験も行きたいですよね!?」
目に映るもの全てが珍しく
二人一緒にお出かけするのも久しぶりだったので
ついついテンションが上がってしまう
そんな私を温かい眼差しで見下ろすマルコさん
目尻を下げた優しい笑顔に思わず、
かぁっと体温が上がるのを感じた
そんな目で見つめられて浮かれっぱなしの
私が急に恥ずかしくなり、ぱっと顔を反らす
「すみません、私ばかりはしゃいじゃって…
最初はマルコさんの行きたい所に行きましょう」
ふわり、と大きい手が頭の上に降ってくる
「いや、いいんだよい。楽しそうにしている名無しさんを見られるだけで俺は嬉しいんだ」
あぁ、この大きな手で撫でられる温もりと優しさが大好き
これが私が欲しかったものなんだ
その手が頭の上から離れると私の手を握る
「手ェ、繋いでもいいだろい?」
「は、はい!もちろんです!」
「まぁ、名無しさんには手や俺のシャツだけじゃなく俺自身を抱き締めてほしいんだけどな」
サラリと出された言葉に一瞬で記憶が蘇り
顔から火が吹き出そうなくらい熱くなる
そそそれってまさか…
「マ、マルコさん?もしかして見てましたか?」
「ハハッ。隠し事は無しだよい」
やだ…めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど
顔を真っ赤にして小さくなる私の手を引く隣のマルコさんは
鼻歌でも歌い出しそうなくらい上機嫌だ
二人で畑の中の整備された道を歩く
その先には簡易テントが張られており
ちょっとした娯楽施設となっていた
他の観光客らしき人も数名集まっていて
その中心にはチラシで見たパイナップルのキャラクターの
着ぐるみが居るのが見えた