「…んっ…」

何度口付けを重ねても飽きねェ、柔らかくて甘い唇だ
凄く気持ち良い

ちゅっ…ちゅ、とワザと音を立てながら
唇の甘さを堪能して啄む様なキスをする

「ん…、ん…っ……」

名無しさんの下唇だけ唇で挟んで甘噛したり引っ張ってみる
それに応える様に一生懸命はむはむと唇を動かしてくるのが可愛い

段々と熱くなるお互いの体温と

口の端から漏れる熱い吐息が更に俺の欲を掻き立てる

「…っ…んん、は…ッ……んぅ…」

俺の腕の中でぴくぴく反応しながら
唇を合わせようと健気な名無しさんが本当に愛おしい

「ん…ッ…ぁ、マルコ、さん…」

「ん？なんだよい…名無しさん…」

名前を呼ばれて唇を離すと

潤んだ目でぽぉっとした表情の名無しさんが
恥ずかしそうにもごもごと口を動かしている

「あの…マルコさんとのキス、気持ち良くて…好きです」

ったく、参ったな

「はぁ〜…」

大きく溜め息をついて名無しさんの体をぎゅっと抱き締める

「マルコさん…？えっと…？」

「悪ィな」

「え？」

「名無しさんが可愛すぎて今日は寝かしてやれねェよい」

意味を理解した名無しさんは顔を赤くさせた

それを肯定と捉えると

彼女の体を優しくベッドに横たわらせて馬乗りになる

邪魔な上着を脱ぐとベッド下の床へ落とした

俺を見上げる名無しさんは目のやり場に困ったように
目線をきょろきょろさせている

「名無しさん、俺もお前さんとのキスが大好きだ」

身を伏せて覆い被さり
唇の端にキツく、ちぅ…と吸い付いて舌先でちろちろと刺激する

柔らかい名無しさんの髪の毛をかき上げて
耳朶から首筋まで指先でなぞるように優しく撫でていく

耳、弱いもんな？

「んっ…ふ…っぁ…」

名無しさんの口から嬌声が漏れ始めて俺の下半身に血液が集中する

スボンの中で膨張する俺自身を早く解放してやりてェ

ベルトのバックルに手をかけた時だった