あなたとの距離と少しの勇気
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「はぁ?サンジに好きになってもらうにはどうすればいいって?」
「しー!声が大きいってば!誰かに聞こえちゃうでしょ」
私は、自分の工場で新しい武器なのかガラクタなのか
よく分からない物を作成中のウソップを部屋の隅に呼び出して問う
この船の男たちに恋愛なんて無縁なのは分かっている
でも男の気持ちは男に聞かないと分からないじゃない?
ルフィは食べ物と冒険のことしか頭にないし
ゾロは筋肉マリモだし
チョッパーにはまだ恋愛は早いかな
フランキーは変態だからダメ!
うーん、ブルックは亀の甲より年の功で
伊達に年齢を重ねていないからいい意見貰えるかなぁ
まぁ、その中でも一番マシな感覚を持っていそうな
ウソップに聞いてみたのだ
「故郷に両思いの女性がいるんでしょ?他の人より進んでるし、恋愛の秘訣があったら教えてよ」
「そりゃあオレとカヤは離れていても思い合っているからな!冒険が終わったら必ず会いに行くからなぁー!」
その人のことをつい口にしてしまったら
ウソップはもうその事で頭がいっぱいになっちゃって
私の相談に乗ってくれそうにもない
手持ち無沙汰になった私は落ちていたネジを
くるくると弄りながらため息をついた
もう!勇気を出して聞いてみたのに
ウソップに聞いたのも間違いだったかな
「おー、名無しさんちゃんこんなところにいたのか。探してたんだぜ」
「サ、サンジ君!探していたって、一体どうしたの?」
想い人が急に声を掛けてきて私は動揺を隠せない
「新作デザートを一番に味見してほしいんだ。良かったらこれからキッチンに来ないかい?」
「うそ!?食べたい食べたい!サンジ君の新作だなんて楽しみだなぁ」
サンジ君がわざわざ私を探してくれただなんて
しかも新作デザートが食べられる
こんなに嬉しいことはない
「…ウソップの奴、一体どうしたんだ?」
サンジ君が怪訝そうな顔で指差す先には
窓の外の海を見ながら泣いているウソップ
「急にホームシックみたいよ。そっとしておいてあげよう」
私達はウソップをその場に残して
キッチンへと向かった
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