トリック・オア・トリート
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サンジはくり抜いたカボチャの中に先ほど私が味見したホワイトソースの具材を流し込む。
「これって…グラタン?」
「そう。名無しさんちゃんグラタン好きだったろ?」
チーズをパラパラと乗せてオーブンにカボチャグラタンを入れた。
「覚えててくれたんだ。」
「名無しさんちゃんの好きなものだからね、全部覚えているさ。」
私はまだ手伝いをすると申し出たが、後は洗い物だけだから座って休んでてと言われてしまい大人しくカウンター席に着いた。
サンジは洗い物をしていても、然り気無く私の前にクリームがいっぱい乗ったココアを置いてくれる。
好物を覚えていてくれたり、何気なく気遣ってくれる優しさがすごく嬉しい。
「サンジありがとう。」
「どういたしまして。プリンセス。」
それを目敏く見付けたルフィが騒ぎ出す。
「お、名無しさんうまそーなモン飲んでるなぁ。俺にも一口くれ!」
「うん、いいよ。」
ココアの入ったカップをルフィに手渡すと、低い声でサンジが言った。
「駄目だ。ルフィ、お前には別の用意してやるから待ってろ。」
「えー、名無しさんがいいって言ってるんだからいいじゃねぇか。サンジのケチ。」
べーっと子どもみたいに舌を出して挑発するルフィの姿に笑ってしまう。
「ケチじゃねぇ!」
サンジはルフィの前にドンッ!と私と同じくココアの入ったカップを置いた。
「サンジさんきゅー!なぁ、飯はまだか?」
「もうすぐ出来るから待ってろ。皆を呼んでこい。ハロウィンパーティ、するんだろ?」
「おぅ!分かった。」
ルフィはカップのココアを一気に飲み干すと慌ただしく走って出ていった。
入れ替わりにダイニングに姿を見せたナミは魔女の仮装。
そしてその手には二人分の衣装。
「はい。名無しさんとサンジ君も早く着替えちゃって。」
「魔女のナミさんもステキだぁ~。」
「でしょ?私ったら何でも似合うからね~。」
クルクルと回ってみせるナミは確かに魔女の衣装も似合っているし可愛い。
「私…着替えてくるね。」
メロリンとハートを飛ばしているサンジを尻目に着替える為に女部屋へ向かった。