HOLY NIGHT
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「私もゾロと二人きりになりたかったよ。」
だって今日は特別な日だから。
ゾロは名無しさんを抱き締める手を緩めるとポケットを探り、可愛くラッピングされた小箱を取り出す。
「お前にやるよ。俺からのクリスマスプレゼントだ。」
「え、嘘!?」
まさかプレゼントまで貰えると思ってなかった名無しさんは驚きの声を上げる。
赤いリボンが付いた小さな白い箱は名無しさんの手の中に落とされた。
「開けてもいいの…?」
「おぅ。」
リボンを解いて、箱を開けると。
「キレイ…。」
中身は星のモチーフをしたイヤリングだった。
ゾロがこんな可愛い物を買い物してた所を想像すると身体がくすぐったくなる。
「着けてやるから貸してみろ。」
「あ、うん。」
耳朶に触れるゾロの指先にさえドキドキしてしまう。
「よし、出来たぜ。」
耳元でシャラ…と音がする星のイヤリング。
何だかゾロとお揃いみたいで嬉しい。
「どう?似合うかな?」
後ろを振り向けばゾロとの距離の近さに頬に熱が集まる。
「よく似合ってる。」
「ゾロ…ありがとう。大事にするね。」
ゾロはイベントごとに興味なさそうだし今日も半ば諦めてたけど、こんなに素敵なクリスマスを過ごせるなんて。
プレゼントまで用意してくれたゾロの優しさが嬉しくて、愛されてるんだなぁって再確認出来る。
プレゼント…。
「あー!…ッ…。」
「急にデケェ声出すな!奴等が起きるだろうが。」
ゾロの大きな手で口を塞がれた名無しさんはコクコクと頷く。
それを見たゾロも安心して彼女の口を押さえていた手を離した。
「私、ゾロにあげるプレゼントが無い!」
「いらねェよ。プレゼントなんて…。」
「ダメ!だってゾロは私にプレゼントくれたのに…。」
まさかゾロがプレゼントをくれるなんて思ってなくて何も用意してなかった自分を呪った。
こんな甲斐性のない駄目な彼女じゃ、ゾロに嫌われちゃう…。
落ち込む彼女を見てゾロは名無しさんの顎を掴んで唇を重ねた。
「んッ…。」
ゆっくりと離れる唇と。
口角を上げたゾロの顔。
そして、キラッと輝くゾロの三連ピアス。
「今年はこれをプレゼントとして貰っといてやる。」
急な出来事にぱくぱくと口を開いて呼吸を整える。
真っ赤に染まる名無しさんの頬。
「来年、楽しみにしてるからな。」
「え…。」
「アホ面すんな。来年も、その先もずっと二人で過ごすに決まってんだろ。」
「…うんっ!」
私は嬉しくてゾロに抱き着いた。
* * * *
二人で過ごすクリスマス。
一年に一度の特別な日だから。
大好きで大切に想う人と一緒に居たい気持ちは同じ。
あなたを愛する気持ちを込めて。
来年は今年の分もとびっきりのプレゼントを用意しよう。
fin.