HOLY NIGHT
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宴も終盤に近付き。
甲板で酔い潰れている者達や、バーに移動して飲み直している者達。
名無しさんも楽しい雰囲気についついお酒が進み、酔いも回って既に出来上がっていた。
なんだかふわふわしていい気持ち…。
ゾロはウトウトする名無しさんを抱き抱えると船尾のミカン畑の陰に彼女を下ろした。
ナミの提案でミカンの木はクリスマス限定でツリーみたいに飾り付けされている。
「おい、大丈夫か?」
ぺちぺちと頬を叩かれて重い瞼を開ける名無しさん。
「大丈夫~。」
「大丈夫そうに見えねェ…ちょっと待ってろ。」
そう言うとゾロは彼女を置いてどこかに行ってしまう。
クリスマスイヴといっても秋島の気候の海風は酔いを覚ますには心地よい風だった。
空を見上げれば満天の星空。
ミカンの木のイルミネーションもキラキラと光ってとても綺麗だ。
「雪でも降れば雰囲気出るのになぁ~。」
なんて。
ぼんやりとしていると頬に冷たい感触。
「きゃっ!?…って、ゾロ!」
「水。コックの野郎に貰ってきてやったぞ。」
「ありがとう…。」
頬に押し当てられたグラスをゾロから受けとると一口飲んで喉を潤す。
「ふぅ。ちょっとは酔い覚めたかも。」
「そりゃよかった。」
ゾロは名無しさんの隣に胡座をかくと同じ様に夜空を見上げた。
もう夜も遅い。
酔いは覚めたが眠気は限界な名無しさんは部屋に戻ろうと腰を浮かす。
「じゃあ私そろそろ寝るね。ゾロ、お水ありがとう。」
「待てよ。誰が戻っていいって言った?」
立ち上がろうとした名無しさんの腕はゾロに掴まれて彼女の動きを阻止する。
「わっ…と。ゾロ…?」
そのまま手を引かれてゾロの胡座の中にすっぽりと収まる名無しさんの身体。
ゾロの胸と密着する背中が熱くなる。
耳元で感じるゾロの声に完全に眠気も飛んでいってしまう。
「なんの為にお前をここまで運んだと思ってンだ…。」
「えーと…酔いを覚ます為?」
「違ェ。やっと二人きりになれたんだ。そう簡単に帰すかよ。」
彼の独占欲を表すかの如く名無しさんを背後から抱き締めるゾロ。
私も二人きりになりたいと心の奥で密かに思っていた。
だけど、ゾロもそう思ってたなんて意外かも。