スーパームーン
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その月の光とゾロの表情に魅了されて名無しさんは息を飲む。
ゾロはぐいっと名無しさんの腰に手を回すと冷たい唇を合わせた。
「んっ…。」
荒々しい口付けと、優しく髪を撫でるゾロの大きい手の温もりに名無しさんの手は自然と彼の背中に回されて。
彼の愛を受け入れて、求めた。
ゆっくりと唇が離れてお互い見つめ合う。
「…私、この先もずっとゾロと一緒に居たいよ。」
「あァ、分かってる。ずっと側にいろ。大丈夫だ。置いてきゃしねェよ。」
なんで口に出さずともゾロには全部伝わってしまうのだろう。
不安に思っている事を感じ取って、それを無くしてくれる。
「ありがと。ゾロ、大好き。」
そんな彼だからこそ名無しさんの心を掴んで離さない。
ゾロの穏やかな笑顔は名無しさん胸の辺りをじんわりと温かくさせる。
「俺もだ。ま、離すつもりもねェがな。」
二人の目線が絡めば再び重なる互いの唇。
段々と深くなる口付けに苦しくなって胸を押し返すがびくともしないゾロの身体は名無しさんを床に押し倒す。
「んー!ちょ…っ、ゾロ!」
唇が離れた隙に抵抗を示す名無しさんに難色を眉間の皺に表すゾロ。
「あんだよ、ここまできて止めろってか?」
「だ、だって…心の準備が…。」
「お前は…。未だに馴れねェよなァ。」
「だ、だって…。」
ゾロは熱を持って紅くなった頬を押さえる名無しさんを笑って頭を撫でた。
「ま、そこがいいンだけどよ。」
「ッ…。」
口角を上げたゾロの顔をまともに見れなくて、彼の背後に目線を反らすと目を見開いた。
「あ…ゾロ、見て!」
急に歓喜の声を上げる名無しさんに吃驚しながらも、彼女の目線の先にある空を振り返るゾロ。
「…お。」
そこには無数の星が流れる様に落ちていく空で。
満月を中心にして沢山の光が降り注いでいた。
暫く無言で流れる光を見ていた二人だが名無しさんは思い出した様に呟く。
「あ、そういえば…。しし座流星群も今夜見られるって載ってた…。」
「へェ…そりゃすげェ…!」
空を見上げるゾロの顔は子供みたいな笑顔で、名無しさんも嬉しくなった。
「そうだ、流れ星に願い事しないと。」
手を合わせて目を閉じる名無しさんに対してゾロは疑いの眼差しを向ける。
「願い事だぁ?ンなもん信じてんのかお前ェは。」
「いいじゃない。おまじないだよ。」
片目でゾロを見た後、再び目を閉じる名無しさんにゾロも口を閉じて流れ星に願う彼女を見守った。