金木犀
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いつの間にか目を奪われて
その姿を追っていたんだ
俺をこんなにも陶酔させた
責任、取れよな
金木犀
「あいつらまたやってる…名無しさんもいい加減折れてやればいいのにねぇ。サンジ君もそう思うでしょ?」
「…。」
ティータイムを楽しむナミと給仕するサンジの目線の先には名無しさんを追いかけているゾロ。
「逃げんな!待てっての!」
獣の様な形相で追いかけてくるゾロに本気で恐怖を感じている名無しさんは逃げ足が早い。
「いやよ!待ったら襲われるわ!」
「バッ…まァ、襲うけどよ。」
「ほらやっぱり!」
捕まる間一髪の所で女部屋へと逃げ込んだ名無しさんを取り逃がしてゾロは舌打ちをした。
「…ッチ…くそッ!」
女部屋に逃げられては手出し出来ない。
以前、女部屋の中まで追いかけて入っていったらナミにこっぴどく怒られて鉄拳制裁を喰らったからだ。
一先ず休戦して諦めたゾロは甲板に寝転ぶと鼾をかき始めた。
そんな彼の様子を扉の隙間から確認して自分のベッドに寝転べばやっと名無しさんに束の間の平穏が訪れる。
「はぁ…何なのよ一体…。」
ゾロは名無しさんが麦わらの一味に加入した時から彼女を気に入ったらしく自分のものにしようとあれこれ策を講じている。
ゾロより随分年上の名無しさんにとって彼に好かれる理由が分からなかった。
一時の感情ですぐに飽きるだろうと流していたら彼の執拗さは日に日に激しさを増すばかりでいい加減うんざりしていたのだった。
この船には若いナミや、私と同じくらいだけど女の私から見てもすごく魅力的なロビンだっているのに。
何で私なのよ…。
絶対遊ばれてるよなぁ…。
ぼんやりと天井を見つめて心地よい船の揺れに身を任せていると次第に重くなってくる瞼を閉じた。