微熱
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「どうだ旨めェか。」
「…まだあんまり味が分からないや。」
「そうかよ…。」
彼は淡々とお粥を冷ましては名無しさんの口に運ぶ。
自分から頼んだ事だけどやっぱり人に食べさせて貰うって恥ずかしい。
それが恋人のゾロなら尚更だ。
無意識に頬が紅くなり。
くらくらと眩暈を感じるのは熱のせいか。
「ッチ、何で俺がこんな事…。」
ぼやきながらも甘えさせてくれる彼の行動が嬉しくて心がじんわりあったかくなる。
ゾロが優しくしてくれるならたまには風邪引いてみるのもいいかな、なんて邪な考えが浮かぶ。
「おい、変な事考えてンじゃねェぞ。」
「あ。分かっちゃった?」
「お前の考えそうな事なんざお見通しだ。」
名無しさんの額をピン!と軽く弾くと口角を上げた。
「痛っ…病人には優しくしてよね!」
「そんだけ元気なら大丈夫だろ。お粥も全部食べれたじゃねェか。」
「あれ、そう?やっぱりサンジの作るご飯は美味しいからね。」
「てめェ、さっきは味分からねェって言ってただろ。」
ゾロは空になった土鍋に蓋をしてサイドテーブルに置くと腕組みをして言った。
「それより…。」
「?」
「お前さっきから俺を誘ってんのか。」
ゾロの目がギラリと獣のように光って名無しさんの胸元に注がれる。
そこには下着を身に付けずにTシャツに透けた二つの突起。
「やッ!バカ…どこ見てんの!」
汗もかいたし下着の締め付けが気持ち悪くて外していた事をすっかり忘れていた。
慌てて胸元を隠すが時すでに遅し。
ニヤリと笑うゾロの影が落ちてベッドがギシッ…と鈍い音を立てて軋む。