テレパシー
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「お前、物欲しそうに見てたじゃねェか。」
「…物欲しそうって失礼ね。」
確かに欲しかったのは間違いない。
普段アクセサリーなんて身に付けない私だし、手持ちのお金の事を考えると買うのを躊躇してしまったのだ。
「欲しかったのコレじゃなかったか?」
「ううん、これだよ。ゾロ…ありがとう大事にするね。」
ピンクの石は光を反射してキラキラと綺麗に輝く。
「…おぅ。」
ゾロは照れ臭そうに笑った。
「だけどゾロが私にアクセサリー買ってくれるなんてどういう風の吹き回しよ。これから大雨になるかもね。」
「なら返せ。」
「やだー!もう貰っちゃったもんね。」
ゾロは駆け出して逃げる私を追いかけて、手を掴む。
「また悪い虫が付いたら困るからな…逃げんじゃねェよ。」
「ゾロももう居なくならないでよね。」
「へいへい。わーってるよ。」
ぶっきらぼうな言い方だが向けられた眼差しはとても優しくて、お互いの手はしっかりと握られた。
なァ、知ってるか?
首飾りには相手を独り占めしたい、束縛したいって意味があるんだと。
露店商のオヤジが言ってたんだ。
俺は独占欲強ぇからな…。
もう名無しさんを離したりしねェから覚悟してろよ。
fin.