交差する想い
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もしも彼が私と同じ気持ちでいてくれたら
それはどんなに嬉しいことだろう
cross
いつものように甲板の芝生の上に寝転ぶと目の前に広がるのは青い空。
薄く白い雲がゆっくりと流れていくのを目で追えば瞼が重くなる。
「いい天気だな。」
隣の男が紡ぎ出す低音に心地よさを感じて目を閉じる。
「そうだね。」
平常心を装っているが、私の心臓は煩いくらい早鐘を打つ。
ドキドキと。
「俺も昼寝すっかな。」
なんて呟いて体を横たえる気配に薄目で隣を見れば、空を仰ぐゾロの横顔。
きゅっと、胸が締め付けられて苦しくなる。
胸に広がるのはゾロへの淡い想い。
麦わら海賊団の仲間になってから数ヶ月…ゾロの事がどうしようもなく好きになってしまっていた。
「なんだよ?」
私の視線に気付いたゾロは急にこちらを向いて口角を上げた。
見ていた事がバレたのと、目が合った事に頬が熱くなる。
「べ、別にっ。何でもない…!」
慌てて視線を反らして深く息を吸う。
潮風がナミのみかん畑から爽やかな香りを運んできて、私の心を落ち着かせた。
そんな甘酸っぱい私の恋心。
好きな人が隣にいるだけで幸せだった。
大きな野望のために真っ直ぐ前を見ているゾロ。
色恋沙汰に現を抜かすわけないんだ。
今以上の関係を望めば壊れてしまう…だから、私は自分の気持ちに蓋をする。
そんなの…簡単。