ぬくもりとやさしさ
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そのまましばらくゾロに抱き締められたまま
私達二人はぼんやりと月を見ていた
夜の静かな波の揺れと
伝わるぬくもりが心地良い
会話も何もなくても二人だけのこの空間が幸せだ
ふっと背中から熱が引いていき、一瞬冷気に触れる
ゾロが私から離れて毛布をかけてくれる
「眠ィ。名無しさん、寝るから膝貸せ」
大あくびをしながらがしがしと頭をかくと
ゾロは目の前の床に寝転がった
「ふふ。はいはい、どーぞ」
足を伸ばせばゾロは膝に頭を乗せてきて
もぞもぞと自分の良い位置に収まると仰向けで寝る体勢になった
目を閉じて呼吸と共にゆっくり上下する胸
少し幼く見えるその無防備な寝顔と
寄り添い、頼ってくれるゾロがすごく愛おしい
さらさらと髪の毛を撫でていると
寝ていると思っていた彼から腕が伸び
後頭部に手を回されて下へと引き寄せられる
「んっ…」
唇に柔らかさと体温を感じ
頭に回されていた手が私の耳朶をなぞり出せば
その指先の動きにぞくぞくと電気が背中を走った
蕩けるような甘い刺激に耐えきれずに唇を開けると
口の端から漏れた二人の吐息が混ざる
「はぁ…ゾ、ロ…」
息が苦しくて唇を離すと銀の糸が繋がって
その先には口角を上げたゾロの顔
「ククッ。ごっそさん」
ペロリと舌舐めずりしながらニッと笑った表情に
私の心臓はまたうるさいほどに早くなる
そんな私の事など知ってか知らずか
今度は私のお腹に顔を埋めた横向きになると
腕はしっかりと腰に巻き付く
数秒もすれば規則正しいリズムの寝息が聞こえてきた
あれだけ高揚した気分にさせておいて…
私は一人、熱を持ったままの状態で
昂る意識を鎮められる手も持ち合わせていない
見張りなので寝れなくてくてちょうどいいわ、なんて思って愛しい彼の髪の毛を撫でた
fin.