ぬくもりとやさしさ
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「ゾロ!遅くなってごめんね!」
急いで見張り台へ登って行くと一人でお酒を煽っているゾロの姿がある
お風呂でゆっくりし過ぎて見張りの交代の時間を大幅に遅れてしまい慌てて飛んできたが、私を見る彼の目は怒ってはなさそうだ
「あ?んな細けェこと気にすんな」
そう言って酒瓶を手に取ると床に置いてあったジョッキに注ぎ、私に手渡してくる
「それより名無しさん、さっき全然飲んでなかったじゃねェか。付き合えよ」
さっきの宴でも散々飲んでいたはずなのに顔色一つ変えずにまだ飲んでいるこの男は、私の恋人
私もお酒飲むのは好きだし、そこそこ強いと思っていたけれど、ゾロの強さは尋常じゃない
「ありがとう。じゃあ少しね」
私の返答でニッと笑ったゾロからジョッキを受け取る時に少し指先が触れた
二人で真っ暗な海と、薄い雲に隠れてぼんやりと光る月を見ながらお酒に口を付ける
入浴後の渇いた体にお酒が沁みる
夜の海は静かで波音と揺れがゆりかごみたいで心地いい
このまま自然と瞼を閉じてしまいそう
いやいや、今夜は見張りなんだから!
寝ちゃだめだと頭をぶんぶん振る
隣のゾロをちらりと盗み見るが、その表情からは何考えているのか全然読み取れない
私の事など気にも留める様子もなく
もう空になったジョッキに手酌でお酒を飲んでいる
「あ、そういえば今日の敵はしつこかったよね~!皆で攻撃してるのに全然降参しないし」
「…」
静かな空間だと寝てしまいそうなので
会話をしようと思って話題を振ったのにゾロは無反応
「やっぱり皆強いね。ちらっと見えたけど、ゾロもカッコよかったよ」
お酒の力を借りてちょっぴり本音
お酒の影響じゃなくても頬が少し熱くなるのが自分でも分かった
自分の恋人だけど
戦っている姿は本当にカッコいい
お昼寝ばかりしている時と戦闘している時とは人が変わった様にカッコよくて
それでいて仲間のことを大切に思う心意気
そんな強さと優しさに私は惹かれたのだ