ホワイトクリスマス
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「嘘じゃねェ。だから、これは貰ってくれ。お前が俺の事好きじゃなかったら別に捨ててくれていい。」
「そんな!私だって…!」
再び歩き出そうとするゾロの袖を掴み、私も覚悟を決める。
「ゾロのこと、好き…です。」
何だか余裕ぶって見える笑顔が少しムカついた。
雪が降る中、顔と胸の奥だけが燃えてしまいそうなくらい熱かった。
「私、何もプレゼント用意してなくて悪いじゃん。」
「別に要らねェよ。じゃあ、俺にはこれがプレゼントでいいぜ。」
そう言ってゾロは冷たい両手を私のほっぺに押し付けて両頬を挟む。
「はー、あったけェ。」
「嫌だ~ゾロの手、冷たい!」
火照った頬にゾロの手の冷たさがひんやりと心地いい。
「あ!そう言えば店長から貰ったプレゼントって…。」
がさがさと袋を開けてみると、クリスマスカラーの可愛いミニマカロンが二つ入っていた。
「ラッキー。二つ入ってるからゾロに一つあげるよ。」
「いらねェ。俺は甘いモン嫌いなんだよ。」
「あぁ~そうだっけ。」
「それに、野郎から貰ったモンをくれるならなおさら要らねェ。ま、名無しさんが作ったモンなら食べてやるけどな。」
ニイッと笑うと、頬を挟んでいた手を離して私の手を取る。
バレンタイン、苦手なお菓子作りも頑張ろうと心に誓って。
手を繋いだ私達は、私の家へと向かう道へと曲がる。
分かれ道でバイバイじゃなくて。
同じ道を歩けるんだと思って、嬉しくなった。
fin.