Kiss
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唇の柔らかい感触が首筋から耳朶へと移動する。
ぞわぞわと這い上がる感覚に思わず瞼をキツく閉じ、体を強張らせた。
匂いを嗅ぐみたいに鼻を押し付けられてゾロの熱い吐息を感じる。
「名無しさんは何時までたっても馴れねェなぁ。」
クックッと喉の奥で笑う彼。
彼の低音が肌から骨へ、神経を通って脳に直接響く。
ゾロはずるい。
囁かれるの弱いって分かってるくせに。
そうやっていつも私はゾロの意のままに落ちてしまうんだ。
「だって…。」
しつこいくらいに耳朶、首筋とキスの雨を受けて全身の血が騒ぐ。
「まァ、その方が教え甲斐があるけどな。」
ーー刹那。
ゾロは私を抱き上げて、飛んだ。
「わっ?!」
それは一瞬の事だった。
「あんた達仲が良いのは大変良い事だけど場を弁えてくれる?お子様には刺激が強いみたいだから。」
見ると仁王立ちしたナミの姿。
どうやらナミの鉄拳が降ってきたらしい。
その後ろではウソップとチョッパーが隙間からこちらを伺う姿。二人とも心なしか顔が赤い気がする。
あぁ、ゾロに乗せられてされるがまま醜態を晒していた自分が急に恥ずかしくなった。
「ご、ごめんね、ナミ。今度から気を付けるから!ほら、ゾロ下ろして。」
ゾロは私を下ろす事なく、抱える手に力が入る。
「よし分かった。場所を考えればいいんだな?」
ニヤリと口角を上げたゾロは歩みを進める。
その先にあるのは。
「ちょっ、ゾロ駄目だって!またナミに…ッ…ん、ぅ…」
怒られるよ、と続けるつもりが、その言葉は唇を塞がれて行き場を失う。