Kiss
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それから自室で読書をしたり、お風呂にゆっくり入ってみたり、一人で穏やかな時間を過ごす。
そして、いつの間にか私もダイニングのテーブルで転た寝してしまったみたいだ。
まだ皆帰って来てないのかな?
外は茜色に染まりつつあるが静まり返っている。
そういえばゾロは…。
昼間見た時と同じ場所で同じ格好で鼾をかいて寝ている。
「ぷ。どんだけ寝るのよ…。」
ゾロの傍らに腰を下ろしてまじまじと見つめた。
「敵が来たら起きるって言ってたくせに。全然起きる気配すらないじゃないの。」
へぇ~意外と睫毛長いんだ…。
無邪気な寝顔に自然と笑みが溢れる。
風にさらさらと動く髪の毛に、そっと触れてみた。
「フフ。」
ちくちくするけど柔らかい。
何だか胸がきゅっと締め付けられた気がした。
可愛い、なんて言ったら怒るよね。
普段のゾロからは想像も出来ない寝顔。
聞こえるのは波の音だけ。
起きない…よね。
そっと、夕陽に染まるゾロの顔に自分の顔を近付ける。
ドキドキと心臓が爆発しそう。
どうか起きませんように。
触れたか、触れないか分からないくらいの距離でハッと我に返る。
見るとゾロは目を閉じたままで、私はほっと胸を撫で下ろすと逃げる様にその場から立ち去った。
「…。」
のそりと起き上がったゾロは名無しさんが立ち去った後に目を向ける。
「…未遂かよ。」
ガシガシと頭を掻いて短いため息をつく。
「ったく、アイツは…順番も違ェし焦り過ぎだろ。」
ゾロは口元を手で覆い隠し笑いを堪えながら名無しさんの後を追った。
fin.