180度
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大あくびと伸びをしてガシガシと頭をかきながら目を開けたゾロ。
あ、やっと起きた。
キョロキョロと辺りを見渡してまだ島に着いてない事を確認すると立ち上がった。
また展望台に鍛練にでも行くのかな…。
そう思っていると、こちらを見たゾロの目線とぶつかる。
…っ、見てるのバレたかな。
慌てて目線を外した。
コツコツと近付く足音と重なる様に早くなる鼓動を何でもないように無理矢理落ち着かせる。
「おい。」
頭上から降ってくる低音に三人の視線が集まった先にはゾロの姿。
「ナミ、次の島にはあとどのくらいで着く?」
「んーそうねぇ、順調に進めば明日の朝には着くわよ。」
何だ…ナミに用事だったんだ。
見ていた事がバレてなかった安心感にホッとしていると不意に肩を掴まれて心臓が跳ねる。
「おい、お前。」
「なッ何よ!?」
「お前島に着いたらちょっと付き合え。」
思ってもみなかった言葉に声が裏返った。
「何で私が!?私はロビンと約束があるんだから。あとね、お前じゃなくて名無しさんって名前があるの。」
「じゃあ用事が終わってからでいい。ロビンはよくて俺には付き合えねェってか?」
「約束したからな。」
ゾロは名無しさんの言葉を無視して名前で呼ぶこともなく続ける。
「ちょッ!だれが約束なんて…!」
言うことを済ませると早々に展望台へと立ち去るゾロの背中に叫んだ。
その言葉は聞く耳持たずの彼に届いているハズはない。
「何なのあの自己中は。私は絶対行かないからね!」
腕組みをして、再び眉間に皺を寄せる。
まだ私の事だけ名前じゃなくてお前呼びだしムカつくなぁ、ほんと。
「まぁまぁ、アイツが誰かと出掛けようとするなんて珍しいんだから付き合ってあげなさい。」
他人事だと思ってニヤニヤするナミ。
「フフ、私との約束は後回しでもいいのよ。」
「ロビンまで…二人とも面白がってるでしょ。」
ロビンがクスリと笑って名無しさんは頬を膨らませた。
「そういえば名無しさんはまだアイツらの戦闘見たことなかったわね。」
私が仲間になってからは本当に穏やかな日々で海軍の“か”の字も敵の“て“の字もない。
「ゾロだって普段はあんなぐうたらだけど刀を持つと変わるわよ?」
頬杖をついたナミがだけど敵に襲われるのはごめんだけどね、と意味深に笑った。