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嫌いから好きに変わる瞬間
180度
穏やかな海を進むサニー号の上。
白いパラソルを広げた下ではいつもの光景。
ナミとロビン。
そして最近仲間になった名無しさん、三人で午後のティータイム中。
話題は次に着く予定の島の事で持ちきりだ。
「そろそろこの服にも飽きてきちゃったし、ショッピング行きたいなぁ。」
名無しさんはキラキラと期待に満ちた表情で海の向こうを見た。
自分の島を出るときに必要最低限の荷物しか持ってこなかったので買い足す物が多い。
「そうね。私も町に出たいから付き合うわ。」
珍しくロビンが同行してくれると言うので名無しさんは声を上げた。
「わぁ!ロビン、いいの?ありがとう。楽しみだなぁ。」
そして、残りのジュースをストローで吸いながら目線を甲板の端に移した。
って…まだ寝てるし。
緑頭で大口を開けて鼾をかいている人物。
名無しさん達がティータイムを始める前からその場に居たから三時間はあのままだ。
ホンットによく寝るわ…。
ゾロを見る名無しさんの眉間には無意識のうちに深い皺が刻まれていく。
そして出る溜め息。
「名無しさん。ココ、ココ。」
ナミに呼ばれてハッとすると彼女が自分の眉間の間をトン、と触れている。
指摘された名無しさんは慌てて眉間の皺を伸ばしながら言った。
「だって、正直目障りなのよね。ずっと寝てるじゃない。」
「フフ。彼のこと、気になるの?」
ロビンが意味有り気に微笑を返しながら問う。
「な!?止めてよ!私がゾロのこと気になってるって?絶対ないない。」
目の前で大袈裟に手を振って否定するが二人は疑惑の目付きで名無しさんを見る。
そうだ。
そんな事は絶対に有り得ない。
私が仲間になった時からゾロの第一印象と言えば最悪だったから。
目付きは悪いし、態度も悪い。
腹巻なんかしちゃって超絶ダサいし、昼間から飲んじゃってるし。
アル中のおっさんみたい。
起きてるのは食事の時と鍛練の時くらいで、なんであんなぐうたらしてるのが副船長なのか。
もやもやした気持ちは心の中に広がっていく。
止めよ。
視界に入れるだけでイライラするわ。
名無しさんは無理矢理視線を反らすが、視界の端にチラつく影。