止まった時計
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「ゾロ~!名無しさん~!元気にしてたか~!」
二年前と変わらぬ笑顔でブンブン手を振るルフィ。
「名無しさんちゃぁん!会いたかったよぉ!」
目をハートにして名無しさんに飛び付こうとするサンジとの間にゾロが入り込む。
「相変わらずだなエロコック。二年の間に忘れたか?名無しさんは俺のだって事を…。」
「ハッ。マリモのクセに。よく生きて戻って来れたな。」
片目で睨むゾロと、邪魔されて素に戻ったサンジとの睨み合いも懐かしく感じてしまう。
その後ろから海兵達ががこちらに向かって走ってきていた。
「麦わら待てぇー!」
ネガティブホロウ!!
「ダニになりたい…。」
「お前達自分の立場が分かってるのか!?ここは私に任せて早く行け!」
ルフィ達の後を追っていた海兵はペローナのゴーストにやられて戦意喪失した。
「おう!お前いい奴だなぁ~!皆、行くぞ~!」
先頭を走るルフィとサンジ。
それに続くゾロと名無しさん。
名無しさんは走りながら隣のゾロを複雑そうな表情で見つめた。
*
「一時はどうなるかと思ったわ。」
無事に麦わらの一味全員がサニー号に集まり、シャボンディ諸島を出港した。
海軍の追手も撒いて今は魚人島に向かう海の中だ。
ほっと一息ついたナミにすかさずサンジがドリンクを差し出す。
「はい、名無しさんちゃんもどうぞ。」
「ありがとう、サンジ。」
飲み物を受け取り、ゾロの姿を探す。
出港する時には確かに居たはずなのに…。
ゾロを探しながら船内を見て回れば。
二年前と同じサニー号に何だか嬉しくて。
帰ってきたんだなぁと実感して胸が熱くなるのを感じた。
名無しさんが展望台に上がると、さっそく鍛練に汗を流しているゾロを発見する。
「おう。名無しさん…。」
私の姿を見て鍛練の手を止めると、あの口角を上げた表情を浮かべる。
私の好きだったゾロの笑顔だ。
「んな所に突っ立ってねェで来いよ。」
「ううん…邪魔しちゃ悪いからここで見てるね。」
ドキドキと高鳴る胸を必死に押し殺して名無しさんはその場に座ると、ゾロは鍛練を再開した。