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物販ブースを見に行って来ると言った彼女を、会場の脇で見送る。ついて行こうかと聞いたけど、チョロ松買う物ないならいいよ、と断られた。
別に気にしなくていいのにな、並ぶの好きだし。なまえさんと一緒なら尚更。でも、そんな気遣いが出来るところもフツーに好きだ。
まさか、なまえさんと一緒に橋本にゃーちゃんのライブに来られるなんて思わなかった。確かにちょっと前からにゃーちゃんのCDやDVDを貸してと言われることはあったけど。
『 チョロ松の好きなもののこと、もっと知りたいから』となまえさんは言ってくれた。そのいじらしさにはジーンとしたけど、ここまでの行動力を見せてくれるなんて。
それに、好きなものを共通の話題に出来るのはやっぱり嬉しい。これをきっかけに、なまえさん自身もにゃーちゃんのこと好きになってくれればいいな。そうしたら今後新譜やグッズを折半で買えるようになるし。いや、打算だけじゃないけどね、マジで!
大丈夫、ライブはきっと楽しんでくれる筈だ。今日のためにこれまでの曲はシングル、アルバム問わず全部聞いてもらったし、ライブ中のコールもちゃんと教えた。握手券も買うって言ってたから、間近でにゃーちゃんに会ったらきっと可愛さにびっくりするな。いや、なまえさんも超絶可愛いけど。そうだ、握手の時はなまえさんの後ろに並ぼう。その方が二人の様子がよく見えるよね。好きな女の子二人の触れ合いを一番近くで見られるなんて、そういう趣味があるわけじゃないけど想像するだけで今からニヤニヤしちゃうな。うん、そういう趣味があるわけじゃないけど。
そんな事を延々と考えていたら。
「チョロ松?」
「えっ!?あ、ああ、お帰り、なまえさん!」
目の前になまえさんが立っていた。やばい、完全に意識がどっか飛んでた。物販混んでなかったんだね、早めの帰還にびっくりだ。
でも、更に驚いたのはなまえさんの様子がさっきまでと全然違うことだった。
「なまえさん、それ」
自分の頭に手をやり、“それ”の存在を示すと、なまえさんも頷いて自分の頭の上の“それ”に両手を添える。
「物販で、スタッフさんに熱心におすすめされて……。ちょっと恥ずかしいんだけど」
そう。なまえさんの頭の上には、にゃーちゃんのオフィシャルグッズである猫耳カチューシャが燦然と輝いていた。
あまりのことに思考が止まる。フリーズしてしまった俺を、なまえさんが不安げに覗き込む。
頬を微かに染めた、恥じらいの表情で。
「チョロ松……?あの、いい歳してこんな格好ってやっぱ変かな……?」
「いや、違うよ!?ヒいてたわけじゃないから!じゃなくて、むしろ……」
「むしろ?」
あーあーあーそんな純真な瞳で首傾げないで!童貞のコミュ力甘く見ないで!なまえさんが思ってるよりずっと底辺だから!
この耳まで真っ赤になってる顔で察してくれないかなあ!可愛くって、可愛くって、可愛すぎて何て言ったらいいか分かんないんだって!!
超絶可愛いよ、なまえさん!心の中ではいくらでも叫べるのに、面と向かって褒めるには勇気が足りない。
落ち着けチョロ松、この気持ちを伝えるためお前はどうする!
一回、二回と深呼吸して、超高速で音を刻む心臓を押さえつけて。
「そ、その格好、他の五人には絶対見せないでね!?」
しまった、声が裏返った!それに、素直に「可愛い」って言うよりよっぽど恥ずかしいことを言った気がする!
でも、そんな俺の情けない姿を見て、
「……うん。この格好は、チョロ松専用」
なまえさんも、真っ赤になって微笑んだ。
その姿に俺はもう身悶えすることしか出来なくて、ライブ開演前にだいぶ体力を消耗した。
「フツーに」なんて表現じゃもう足りない。俺は、この人のことが大好きでどうしようもない!
ちなみに。
なまえさんの猫耳姿をいたく気に入ったのは、俺だけじゃなかった。
「わ~、女の子のお客さん珍しいから嬉しいにゃ~」「そのお耳、にゃ~とお揃いだにゃ~。よく似合ってるにゃ~」
そう。握手の際、にゃーちゃんがなまえさんの格好にえらく食いついたのだ。
かくして二人の初対面は予想よりも大変盛り上がり、その様子も俺の心に新たな萌えを刻み込んだ。
ただ。
「女の子のお客さんって、変なこという人少ないから安心するにゃ~」
そう言いながら、にゃーちゃんがこっちをチラ見してた気がしないでもないけど、きっと気のせいだってことにしておきたい。
いやいやいや、あの時のあれはおそ松兄さんのせいだから!だからそんなゴミを見るような目で見ないで、にゃーちゃん!
別に気にしなくていいのにな、並ぶの好きだし。なまえさんと一緒なら尚更。でも、そんな気遣いが出来るところもフツーに好きだ。
まさか、なまえさんと一緒に橋本にゃーちゃんのライブに来られるなんて思わなかった。確かにちょっと前からにゃーちゃんのCDやDVDを貸してと言われることはあったけど。
『 チョロ松の好きなもののこと、もっと知りたいから』となまえさんは言ってくれた。そのいじらしさにはジーンとしたけど、ここまでの行動力を見せてくれるなんて。
それに、好きなものを共通の話題に出来るのはやっぱり嬉しい。これをきっかけに、なまえさん自身もにゃーちゃんのこと好きになってくれればいいな。そうしたら今後新譜やグッズを折半で買えるようになるし。いや、打算だけじゃないけどね、マジで!
大丈夫、ライブはきっと楽しんでくれる筈だ。今日のためにこれまでの曲はシングル、アルバム問わず全部聞いてもらったし、ライブ中のコールもちゃんと教えた。握手券も買うって言ってたから、間近でにゃーちゃんに会ったらきっと可愛さにびっくりするな。いや、なまえさんも超絶可愛いけど。そうだ、握手の時はなまえさんの後ろに並ぼう。その方が二人の様子がよく見えるよね。好きな女の子二人の触れ合いを一番近くで見られるなんて、そういう趣味があるわけじゃないけど想像するだけで今からニヤニヤしちゃうな。うん、そういう趣味があるわけじゃないけど。
そんな事を延々と考えていたら。
「チョロ松?」
「えっ!?あ、ああ、お帰り、なまえさん!」
目の前になまえさんが立っていた。やばい、完全に意識がどっか飛んでた。物販混んでなかったんだね、早めの帰還にびっくりだ。
でも、更に驚いたのはなまえさんの様子がさっきまでと全然違うことだった。
「なまえさん、それ」
自分の頭に手をやり、“それ”の存在を示すと、なまえさんも頷いて自分の頭の上の“それ”に両手を添える。
「物販で、スタッフさんに熱心におすすめされて……。ちょっと恥ずかしいんだけど」
そう。なまえさんの頭の上には、にゃーちゃんのオフィシャルグッズである猫耳カチューシャが燦然と輝いていた。
あまりのことに思考が止まる。フリーズしてしまった俺を、なまえさんが不安げに覗き込む。
頬を微かに染めた、恥じらいの表情で。
「チョロ松……?あの、いい歳してこんな格好ってやっぱ変かな……?」
「いや、違うよ!?ヒいてたわけじゃないから!じゃなくて、むしろ……」
「むしろ?」
あーあーあーそんな純真な瞳で首傾げないで!童貞のコミュ力甘く見ないで!なまえさんが思ってるよりずっと底辺だから!
この耳まで真っ赤になってる顔で察してくれないかなあ!可愛くって、可愛くって、可愛すぎて何て言ったらいいか分かんないんだって!!
超絶可愛いよ、なまえさん!心の中ではいくらでも叫べるのに、面と向かって褒めるには勇気が足りない。
落ち着けチョロ松、この気持ちを伝えるためお前はどうする!
一回、二回と深呼吸して、超高速で音を刻む心臓を押さえつけて。
「そ、その格好、他の五人には絶対見せないでね!?」
しまった、声が裏返った!それに、素直に「可愛い」って言うよりよっぽど恥ずかしいことを言った気がする!
でも、そんな俺の情けない姿を見て、
「……うん。この格好は、チョロ松専用」
なまえさんも、真っ赤になって微笑んだ。
その姿に俺はもう身悶えすることしか出来なくて、ライブ開演前にだいぶ体力を消耗した。
「フツーに」なんて表現じゃもう足りない。俺は、この人のことが大好きでどうしようもない!
ちなみに。
なまえさんの猫耳姿をいたく気に入ったのは、俺だけじゃなかった。
「わ~、女の子のお客さん珍しいから嬉しいにゃ~」「そのお耳、にゃ~とお揃いだにゃ~。よく似合ってるにゃ~」
そう。握手の際、にゃーちゃんがなまえさんの格好にえらく食いついたのだ。
かくして二人の初対面は予想よりも大変盛り上がり、その様子も俺の心に新たな萌えを刻み込んだ。
ただ。
「女の子のお客さんって、変なこという人少ないから安心するにゃ~」
そう言いながら、にゃーちゃんがこっちをチラ見してた気がしないでもないけど、きっと気のせいだってことにしておきたい。
いやいやいや、あの時のあれはおそ松兄さんのせいだから!だからそんなゴミを見るような目で見ないで、にゃーちゃん!