笑えねぇ
「いつからだ?」
クエスト先の宿の部屋で、隠れて薬を飲もうとしていたフリードの手から錠剤を取り上げる。
もしかしたらと思った事は何度もあった。しかし、何にも変わらない顔で過ごしていたのでただの思い過ごしだと思い込もうとした。
お笑い草だな。一番近くにいて気付いてもやれなかったなんて。
辛すぎて心のバランスが崩れたあげくこんなもんに頼らなきゃ眠る事も出来なくなってたなんて。
「これ、睡眠導入剤だけじゃネェな。量が多すぎる。他のは?栄養剤なんてふざけた言い訳は聞かねぇからな」
「・・・・精神安定剤。作用の弱めのが3種類」
「ーーーーーー」
あんまりダロ?なんで、オレ達を頼らない。いつも、一人で抱え込むなって言ってんダロ?
口を開けば責める言葉しか出てこない気がして、言いたい事は山ほどあるがグッと飲み込む。
いや、逆に今現場を押さえられて良かったのカモーー。
この先、オレ達もフォローが出来る。
眠れないままフリードが薬で無理矢理自分を抑える必要もなくなる。
確かにBOF前後から、様子がおかしいとは思ってたんだ。
ラクサスを止められなかった事、仲間を傷付けた事、今でも後悔しているのは知っていた。
でも、ここまで自分を追い詰めてたなんて笑えねぇ。
何処まで、バカが付くぐらい真面目なんだヨ。
「お前、少しは肩の力抜けよ。辛くなるだけだろ?」
仕出かした事実は消えないけど、もう誰も責めてやしないのに。
「これは没収。こんなもん無くても寝られる様になってくれ」
「それが出来れば・・・」
「子守唄でも唄ってやろうか?」
「必要ない。兎に角、それを返してくれ。明日のクエストで失敗する訳にいかないんだ」
「まぁ、失敗されちゃ困るが眠るだけなら簡単な方法があるゼ」
取り上げたままの錠剤を床に投げ捨て踏み潰す。
「ビックスロー!」
一瞬だけ薬に気をとられて、ビックスローから視線を反らしたフリードの目の前に仮面を外し『造形眼』を発動させたビックスローが移動して来ていた。
「ビクッ・・・・」
「意識なくしてるうちに眠れるって。兎に角、横になって身体を休めろ」
ビックスローの言葉に反応してフラフラとベッドへ近付く。
「目ェ閉じて、そう。寝付くまで見ててやるからヨ」
どうせ同じ部屋だしサーーー椅子を引っ張ってきて背もたれを前にして跨ぎ座る。
「ホントに不器用な奴だよナァ」
忘れなくて良いから、オレやエバみたいに過ぎた事は割り切れよ。
確かに術式がなかったらあそこまで大事にはなって無かったかも知れないけど、お前だけが悪いんじゃないし、仲間を傷付けた数で言ったらオレ達の方が圧倒的に多いんだゼ。
お前は最後まで嫌がってたろ。
「寝ちまったか?」
呼吸が寝息に変わったナ。
お前が薬が無くても眠れる様になるまで、毎晩でもこうやって寝かしてやるヨ。
だからもう一人で抱え込むな。
気付いたのに何も出来ないのが側にいて一番辛いんだからな。
クエスト先の宿の部屋で、隠れて薬を飲もうとしていたフリードの手から錠剤を取り上げる。
もしかしたらと思った事は何度もあった。しかし、何にも変わらない顔で過ごしていたのでただの思い過ごしだと思い込もうとした。
お笑い草だな。一番近くにいて気付いてもやれなかったなんて。
辛すぎて心のバランスが崩れたあげくこんなもんに頼らなきゃ眠る事も出来なくなってたなんて。
「これ、睡眠導入剤だけじゃネェな。量が多すぎる。他のは?栄養剤なんてふざけた言い訳は聞かねぇからな」
「・・・・精神安定剤。作用の弱めのが3種類」
「ーーーーーー」
あんまりダロ?なんで、オレ達を頼らない。いつも、一人で抱え込むなって言ってんダロ?
口を開けば責める言葉しか出てこない気がして、言いたい事は山ほどあるがグッと飲み込む。
いや、逆に今現場を押さえられて良かったのカモーー。
この先、オレ達もフォローが出来る。
眠れないままフリードが薬で無理矢理自分を抑える必要もなくなる。
確かにBOF前後から、様子がおかしいとは思ってたんだ。
ラクサスを止められなかった事、仲間を傷付けた事、今でも後悔しているのは知っていた。
でも、ここまで自分を追い詰めてたなんて笑えねぇ。
何処まで、バカが付くぐらい真面目なんだヨ。
「お前、少しは肩の力抜けよ。辛くなるだけだろ?」
仕出かした事実は消えないけど、もう誰も責めてやしないのに。
「これは没収。こんなもん無くても寝られる様になってくれ」
「それが出来れば・・・」
「子守唄でも唄ってやろうか?」
「必要ない。兎に角、それを返してくれ。明日のクエストで失敗する訳にいかないんだ」
「まぁ、失敗されちゃ困るが眠るだけなら簡単な方法があるゼ」
取り上げたままの錠剤を床に投げ捨て踏み潰す。
「ビックスロー!」
一瞬だけ薬に気をとられて、ビックスローから視線を反らしたフリードの目の前に仮面を外し『造形眼』を発動させたビックスローが移動して来ていた。
「ビクッ・・・・」
「意識なくしてるうちに眠れるって。兎に角、横になって身体を休めろ」
ビックスローの言葉に反応してフラフラとベッドへ近付く。
「目ェ閉じて、そう。寝付くまで見ててやるからヨ」
どうせ同じ部屋だしサーーー椅子を引っ張ってきて背もたれを前にして跨ぎ座る。
「ホントに不器用な奴だよナァ」
忘れなくて良いから、オレやエバみたいに過ぎた事は割り切れよ。
確かに術式がなかったらあそこまで大事にはなって無かったかも知れないけど、お前だけが悪いんじゃないし、仲間を傷付けた数で言ったらオレ達の方が圧倒的に多いんだゼ。
お前は最後まで嫌がってたろ。
「寝ちまったか?」
呼吸が寝息に変わったナ。
お前が薬が無くても眠れる様になるまで、毎晩でもこうやって寝かしてやるヨ。
だからもう一人で抱え込むな。
気付いたのに何も出来ないのが側にいて一番辛いんだからな。
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